周木律のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『堂シリーズ』第二弾。
今回はクローズド・サークルではなく、事件が起きた後の現場を捜査していくというもの。今回はなんと十和田が犯人として逮捕されてしまうという展開は驚いた。なので今回は宮司が実質的な主人公として捜査していく。館にトリックがあるのはなんとなくわかっていたが、「分かるわけないやろ!」と思いながら読んでいました。宮司がエレベーターを降りていたときに感じていた違和感は水圧変化による物なのだなという考察が出来たりと最初からヒントが隠されていてとても面白かったです。今回の結末は前回に比べたらまだ救いがあるのかなと思っていたら、やっぱりお前が関わっていたんかい!という人物が出てきて思わず笑っ -
購入済み
サンプルとしてとても良い試み
今まで読んだことのない作家の作風、特に文体を知るのには、とても良い試みである。サンプルなのでミステリーに必須の伏線関係、特にオチの部分のどんでん返し は当然入っていないので評価できないが、文章そのものが読みやすいか文体が気に入るか の評価はできる。三津田信三 さんが苦手だ と言うのはよくわかった。
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購入済み
映画化したら面白そう
主人公の官僚に魅力が乏しいが、対する政治家の横暴さ。それに耐える主人公と分かりやすい構造。災厄の源の解明過程は素人には納得させられる展開。映画化したら面白そう。
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Posted by ブクログ
周木律『災厄』角川文庫。
まるで新型コロナウイルス感染禍を予言したようなパンデミック・サスペンス。因みに、この作品は2014年に刊行されている。
原因不明の症状で瀕死の住民が次々と医療機関に収容され、次第に医療現場が逼迫する様子などはまさに今起きている現実を見ているようだ。また『災厄』を目の当たりにしてもなかなか原因と解決策を見出だせない政府の姿は東日本大震災やこの新型コロナウイルス感染禍での混乱ぶりを連想させる。ストーリーには幾分甘さがあり、諸手を挙げて納得出来るものではないが、なかなか面白い。
突如として高知県で発生した原因不明の住民の集団死事件。次第に集団死は地域を拡大し、瞬く間に -
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