あらすじ
孤島にそびえる閉鎖的孤児院「四水園」。猟奇×狂気の連続殺人と忌むべき謎を追え! 『不死症』著者による「症」シリーズ第二弾。絶海の孤島に建つ孤児院「四水園」で発生した、園生の不可解な転落死。他者の優れた部分が歪んで見える「幻視症」のユタカは、その事件をきっかけとして園内に伝わる「四忌」の噂を追い始めた。解けば願いが叶い、真実に辿り着けない者は死ぬという四つの謎…。相棒のミツルと共に解き明かすほどに、恐るべき悲劇が発生し!? この島を覆う闇の正体とは―?
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Posted by ブクログ
作品自体はリンクしているわけではない(と思われる)、〈症〉シリーズの二作目は、前作のアクション多めのパニックホラー『不死症』から一転して、スパルタ教育をモットーとする孤島の孤児院という閉ざされた環境下に置かれている少年ふたりが、孤児院の四つの忌むべき噂『四忌』の謎を解こうとする、学園の七不思議みたいなホラーが好きなひとならわくわくしてしまうような設定の〈学園系〉ホラーミステリになっていて、ミステリ度は前作よりも高い印象があります。
自ら『幻視症』と名付けたユタカの能力についてのこと、謎多き孤児院「四水園」についてのこと、そして……。後半、物語の根幹自体が揺らぐので、どういう話かを説明するのかがなかなか難しいのですが、この表紙とタイトルからは想像できないほど、ラストで描かれる景色は感動的で、個人的には前作よりもこちらのほうが好きでした。
Posted by ブクログ
見てはいないがあらすじだけ知っていたとあるドラマに似ているな、と途中まで思ったが、微妙に違う感じ。ミステリにしては微妙に消化不良な部分があったが、個人的には文も読みやすく、状況も分かりやすいので面白かった。ミチルは勿論、それについていくユタカの行動力は凄かった。気になったのはその後の二人だが、それは読者の想像力にお任せするというものだろうか。一つ気になったのが、本文には十校舎あると書かれていたが、冒頭の地図のイラストでは九までしかなかったこと…。
Posted by ブクログ
現実世界の不平等さや特権階級らによる差別、世界の腐敗が暗示されている。読んでいる途中では某ヒットアニメと絶対同じやんけと思っていたけど、こちらの方がメッセージ性があった。単行本p177とあと1箇所、誤植かな?という所があったがどうなんだろう。個人的には続編が読みたい。
Posted by ブクログ
四方を海原に囲まれた四水園。この施設は孤児院で園生は十五歳の春に孤児院を出る。モノやヒトの一部が歪んで見える幻視症のユタカは、それが原因で孤立し、いじめられていた。園に伝わる四忌の秘密を探るミツルと交わり、一緒に謎を解いていく。