周木律のレビュー一覧
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どんどん読み進められるミステリー。
そう、スイスイミステリー(背泳ぎ)です。
まぁ気の休まる間も無いくらい人が〇ぬ〇ぬ。
徹夜で読みふけってしまい、私もうさぎの目です。
難解でもないし、ちょいちょい推理した内容が主人公の思考として出てきて「じゃ違うのか」と思わされ、、常にソワソワしました。
重要そうな文章にマークがされている所や内容の運びが、好きだった故吉村達也氏に似ているのも好きなポイントの一つ(マニアック過ぎて自分に引く)
めちゃ難しいトリックミステリー好きには物足りないのかもしれませんが、、常に天井しか見てない背泳ぎタイプの私には丁度良かったです。 -
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沖縄出身で東日本大震災が起きた当時はまだ幼い子供の頃だった、
だからか今まであまり東日本大震災のことについて知らなかったし、知ろうともしなかった。
様々なメディアで情報をかき集めて調べたら、被災者の視点、メディアの視点、ふくしま50の方々の視点、状況、意見は違えど変わらないのは自然への油断、慣れ、過信色々な事が要因で大きな被害を起こしてしまった。しかし今作で様々な人達の努力、使命、不安、恐れ、希望を抱えて頑張ってくれたから、より大きな被害が起きずに済んだ。
その結果、今の日本があり平和があるとわかった。
今、俺が知ったのは遅すぎたのかも知れない、だけど今からでも出来ることはある、知ったからには -
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作品自体はリンクしているわけではない(と思われる)、〈症〉シリーズの二作目は、前作のアクション多めのパニックホラー『不死症』から一転して、スパルタ教育をモットーとする孤島の孤児院という閉ざされた環境下に置かれている少年ふたりが、孤児院の四つの忌むべき噂『四忌』の謎を解こうとする、学園の七不思議みたいなホラーが好きなひとならわくわくしてしまうような設定の〈学園系〉ホラーミステリになっていて、ミステリ度は前作よりも高い印象があります。
自ら『幻視症』と名付けたユタカの能力についてのこと、謎多き孤児院「四水園」についてのこと、そして……。後半、物語の根幹自体が揺らぐので、どういう話かを説明する -
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爆発事故が起こったかと思われる瓦礫の中、彼女は自分自身に関する記憶を失っていた。白衣を着ていた彼女は胸ポケットに付いた名札から、自分が『泉夏樹』という名前だと知る。夏樹は、同じく爆発事故の生き残りである同僚の黒崎信から、ここが長野と岐阜の県境にある山村にある『平成製薬奥神谷研究所』だと聞かされる。数少ない生存者たちで研究所から出ようとするが、そこには恐ろしい『何か』が蔓延っていて――。
というのが本書の導入。前半と後半でかなり色合いの変わる作品になっていて、サバイバルホラーとして進んでいく前半(超人的なアクションシーンも勢いがあって、とても楽しい)から一転して、『彼ら』の成り立ちとそこに -
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堂シリーズ、読むたびにシリーズとしての先が気になってきます。
今回も驚きありました。
今作に限ってみるなら、サスペンスとしての動機にあたるところが弱くみえたり、物足りなく感じるところがあるかもしれないですが、もう堂シリーズはシリーズではなく、全7巻で一作品と捉えるようになりました。先が気になる。
今作で誰か分かるなら教えてほしいところがあります。宮司や十和田が伽堂の調査から帰ってきて、小角田教授がしょうたいについて語るシーンの249ページ。部屋にいたはずの神が急に会話に入ってるように見えるのですが、特に何の伏線でもなく、その場にいる人も何も触れず、かつ読み進めるとやはりその時間は部屋にいるこ -
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ネタバレ堂シリーズ最終第7弾。
ラスボス・藤衛に招かれ北海道の孤島にやってきた百合子と神の二人。そこで起きる24年前と同じ惨劇。しかしその犯人であると目される藤衛は遠い襟裳岬のホテルで講演をしているという鉄壁なアリバイを持っていた。堂シリーズここに証明終了!!
辛い展開を何度も乗り越え、最後の最後まで読み切った先に見えた最高のラストだと思いました。藤衛との直接対決、敵の僕となった只人と説得しようとする百合子と神の姉妹、クライマックスに相応しい壮大なトリックなどなど、まるで少年マンガのような熱い展開が繰り広げられとても面白かったです。
とうとう島が移動してしまうというトリックにはある種のバカミス感もあり -
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ネタバレ堂シリーズ第4弾。
え!?えっ!?!?となるシリーズ折り返し地点の作品。
謎の人物:林田呂人によって伽藍島に集められた登場人物達。そこで起きる”ありえない”殺人事件、犯人は一体誰なのか?というストーリーだが、シリーズものの作品として大きな転換点を迎えた作品である。堂シリーズ特有のあり得ないトリックは健在で建物が動くのは今までのシリーズからの流れで想像できたものの、まさか島自体が動くというのは予想できなかったので、とても面白かったです。
そして何よりも今回の目玉はエピローグ後のある人物の”指摘”につきると思います。信用できない探偵役は数知れずだが、まさかシリーズものの中盤でこんな罠を仕掛けてくる