周木律のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まだまだ暑いので、
何か涼しげな?本を読みたいと思って選びました。
表紙だけでもゾクゾクする~。
山奥の製薬研究所で謎の爆発事故が発生。
そこで、研究をしていた夏樹は一命をとりとめたが、
爆発のショックで記憶を失ってしまった。
まともに生き残った仲間は、夏木を含め数人、
他の人々は、ゾンビのように恐ろしい人間に変化し、
理性を失い、人肉を食いむさぼる・・・
なぜ、こんなことになってしまったのか?
夏樹は、何の研究をしていたのか?
徐々に記憶を取り戻していくうちに、
すべては自分の責任だと気づく・・・
最初から、何が起こるか緊張の連続で、
二転三 -
Posted by ブクログ
新本格30周年を記念して作られた「館」をテーマにしたミステリアンソロジー。もうそれだけで踊りだしたくなるほど嬉しいのですよ。
執筆陣は東川篤哉、一肇、古野まほろ、青崎有吾、周木律、澤村伊智と比較的新しめの作家が集まっています。新本格何世代になるのでしょうね。感覚的に孫曾孫世代という感じですが。
新本格らしい要素がそれぞれに込められています。奇矯な探偵、思い切った設定、大胆なトリック、遊び心に富んだパズルゲーム、一発ネタ的な大どんでん返し、などなど。そうそう新本格黎明期にどんどんガンガン投げつけられたあの感覚がよみがえります。
ひとつひとつの力が弱くともその組み合わせで読ませるものもあります。 -
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ネタバレ 購入済み
猫又お双と一本足の館
前巻までのように、謎解きのお話しが中心だと思っていたので、お双の仲間が出て来て驚きました。謎解きもありましたが、それよりもお双と隆一郎の関係に、興味を惹かれました。
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Posted by ブクログ
いよいよ物語は佳境に。残すところ二つの事件と、残された二つの感覚。すべての感覚を失っても、それでも探偵は推理を続けようとするのか……でもまったくと言っていいほどに悲愴さを感じさせない六元の姿は凛々しくも悲しい気がして。
今までの事件にある共通点には気づいていたので、黒幕登場後の真相にはさほど驚かない……と思ったのは、勘違いでした。むしろこれで解決、と気を抜いていたので驚きもひとしお。え、何その展開。そんなのってあり!? そして綿密に張られていた伏線に脱帽です。
そして、戦争によって失われたものの重さも感じさせられる物語でした。なるほど、だからこそこの時代設定だったのですね。 -
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Posted by ブクログ
普段アンソロジーなんぞには手を出さない性分ではあるのだが、創刊以来のお付き合いであるタイガであり、お気に入りの作家も複数参加しているということで、購入に至る。
東川篤哉「陽奇館(仮)の密室」・・・ユーモアミステリの覇道を往きながら、ユーモアミステリらしからぬオチ。
一肇「銀とクスノキ」・・・青春叙述ミステリ。
古野まほろ「文化会館の殺人」・・・臨床真実士ユイカ登場。素晴らしいの一言。
青崎有吾「噤ヶ森の硝子屋敷」・・・著者らしいの一言。
周木律「煙突館の実験的殺人」・・・著者の真骨頂。
澤村伊智・・・「わたしのミステリーパレス」・・・知らないお人。