有栖川有栖のレビュー一覧

  • 虹果て村の秘密

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    「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」というコンセプトを持った、講談社ミステリーランドの一冊です。

    有栖川さんにとって初めてのジュブナイル・ミステリ。

    大人の読者の方々には、少々物足りない内容なのかもしれません。
    ですが、子供たちに本格ミステリの面白さを伝えたい、という真摯な思いに溢れていて好感が持てました。

    主人公達が中学生や高校生になったお話も、いつか発表していただきたいですね。

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    2019年05月01日
  • 幻坂

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    上町台地にある大阪七坂を舞台に、さまざまな人の人生を切り取った短編集。心霊的要素が織り込まれているのに全く怖い感じがしないのは、落ち着いた文章と舞台の組み合わせの効果でしょうか。
    現代の大阪にこんな風情のある場所が残っていたなんて、足かけ40年以上暮らしたはずなのに知りませんでした。今度時間を見つけて行ってみよう。

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    2019年04月28日
  • 有栖川有栖の密室大図鑑

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    ネタバレ

    単行本が出たときに買ったのに、いつの間にかなくしていたこの本、新装版がでたようなので再読。
    ミステリ好き、なかでも密室好きには堪らない、古今東西の密室ものの秀作をピックアップし、図解したこの図鑑の魅力は、読んだことのない魅力ある作品に出会えること、図解を見ながら密室トリックへの妄想を膨らませられること。
    そして、付箋をいっぱい貼って、読みたい作品が増えていく悦び。あ~人生の残り時間が足りない。

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    2019年04月25日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    作者自身が選ぶどんでん返しをテーマとする6篇の自作品。
    【綾辻行人「再生」】
    既読の作品だったが、言われてみれば確かにこれはどんでん返し(笑)
    【有栖川有栖「書く機械(ライティング・マシン)」】
    これは究極の缶詰め状態。作家としては自虐的ネタだろうか。
    【西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」】
    アリバイ崩しの作品だが、犯人の行動は今一つ腑に落ちない。
    【貫井徳郎「蝶番の問題」】
    探偵役による手記の解読は鮮やかだったが、どんでん返しとなる結末はどうも・・・。
    【法月綸太郎「カリバリズム小論」】
    『法月綸太郎の冒険』収録作とのことなので、既読のはずだが、ストーリーをまったく覚えていなかった。「私」と向き合う綸太郎の態度がどうもおかしいことの理由が最後の最後に明らかになり、なるほどそういうことかと納得するとともに、空恐ろしくなった。
    【東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」】
    言うなれば二重密室という状況になるのだが、後半の探偵と犯人のやり取りがおかしくて、笑ってしまった。でも、もう一ひねりした結末を私は予想したのだが。

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    2019年04月14日
  • 虹果て村の秘密

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    かつて子どもだったあなたと少年少女のためのミステリーランドに寄せた著者初のジュブナイル

    ジュブナイルなだけあり、とても平易な文章で、トリックもトリッキー(?)ではなく、ものすごく古典的なものが出てきたりして微笑ましい

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    2019年04月06日
  • 火村英生に捧げる犯罪

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    大阪府警の面々がアリスをどう思ってるのかよくわかりました(笑)
    でも間違った日本語の使い方から新しい可能性に気がつくんだから、アリスだって凄いと思う!!

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    2019年04月03日
  • 赤い月、廃駅の上に

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    ネタバレ

    鉄道をモチーフに綴られた怪談集。
    王道の幽霊ものからホラー要素の強いもの、ファンタジックなものなどバリエーションに富んでいる。
    それらに「鉄道」という共通項があるからか、不思議とまとまった印象の残る一冊だ。

    中には大海原、船上が舞台に船の怪談話が語られる話もある。どこで鉄道とつながるのかと思ったら、ラストに登場したファンタジックでSFっぽくもあった。
    思えば、幽霊という過去にとらわれたままの存在に時を超えて遭遇するのだから、怪奇現象も幽霊もSFの要素があるのかもしれない。
    個人的に「最果ての鉄橋」の三途の川を渡るのに舟からフェリーになり、輸送力をあげるために鉄道になったという設定が好き。鉄道好きならではの発想だと思う。

    建物が少なく、車窓からの景色もよくわからない夜に人気の少なくなった列車に乗っていると異世界に行ってしまうのではないかという気分になる時がある。
    あの世や物の怪の世界など、鉄道というのは異世界とこちら側をつなぐツールとしてとても魅力的なのだな、と改めて感じられた作品だった。

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    2019年03月30日
  • 高原のフーダニット

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    ネタバレ

    「先生の声が聞きたくて」気だるい日曜日、さしたる知り合いでもない男の電話。それが臨床犯罪学者・火村英生を血塗られた殺人現場へいざなう一報だった。双子の弟を殺めました、男は呻くように言った。明日自首します、とも。翌日、風薫る兵庫の高原で死体が発見された。弟と、そして当の兄の撲殺体までも…。華麗な推理で犯人に迫る二篇に加え、話題の異色作「ミステリ夢十夜」を収録!

    謎としてはうーん、てかんじ

    夢十夜
    最初に読んだときはミヒャエル・エンデぽいと思った。
    中の人バイトが切ない…
    アリスはあまり夢を見ないって他のはなしで言ってたと思うけど、第二夜とかも普通に悪夢では

    オノコロ島
    仕事したくない病のアリスがちょっとした旅行を楽しんでて、地の文にもそれがにじみ出ていて面白い。
    対して、解決しても推理もしてないと嘆く火村は余裕ゼロ。
    野上さんがすごくいい。

    フーダニット
    珍しく火村を気遣うアリス。
    この距離感がいい。
    ただ、火村が犯人を追い詰めずに、自首を勧めた理由がよく分からなかった。

    「探偵とは死者の声を聴くことができるもの」

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    2019年04月12日
  • 怪獣文藝の逆襲

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    東雅夫さん編集ということで手に取ってみたら、有栖川有栖さんや山本弘さんといったミステリ畑やSF畑の方も書いていて驚いた。
    んだけど、アンソロジーの傾向として、「怪獣はあるもの/対峙するもの」として描かれていて、絶対的に抗えない存在という畏怖感には欠けていて残念だった。前作がそういったものらしいので、気にしておこうと思う。

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    2019年03月04日
  • 自薦 THE どんでん返し

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    綾辻行人を目的に手に取ったが、名前は聞くけど、読んだことのない作家が読めて良かった。

    特に貫井徳郎、法月綸太郎、東川徳哉、、他の作品も読んでみたいです。それにしても探偵役のキャラはバリエーション豊か。高慢チキ系、切な系に、おどけ過ぎ系、どれも好物です。

    ミステリ=探偵物ではないと思う。怪奇やブラックユーモアもけっこう好き。バリエーション豊かで良いオムニバスでした。

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    2019年02月03日
  • 猫が見ていた

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    猫にまつわるアンソロジー。猫がテーマだと、ちょっと暗めな感じになるのかな。
    個人的には「泣く猫」柚月裕子と「凶暴な気分」井上荒野が好き。

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    2019年01月23日
  • ジュリエットの悲鳴

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    ショートショートを含む十二編が収録されたノンシリーズの短編集。

    倒叙、SF、心理サスペンス、ブラックユーモア等々、一作ごとに作風や趣が違っている所が、なんとも贅沢ですよね。
    「次はどんな物語かな?」と読み進めていくのがとても楽しくて、ワクワクしてしまいます。

    有栖川さんらしいロジカルな推理は控えめなので、そちらを期待された方は拍子抜けしてしまうかも。
    でも、シリーズものでは味わえない雰囲気を持つ作品ばかりで、そこに魅力と新鮮さを感じました。

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    2019年01月05日
  • 高原のフーダニット

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    単行本版を既読。「オノコロ島ラプソディ」、「ミステリ夢十夜」、そして表題作と続く中編3作が収録されている。単行本を読んだのが6年も前だったためか、驚くほど内容を覚えていなかった。……いや、これまでもなんども覚えてなさに驚いているから、もう驚く必要はないかもしれない。とはいえ、驚くのだから仕方がない。記憶力の衰退はさておき、アリスのひとことひとことに笑ってしまうオノコロ~、目覚めたときにどう感じるのか想像するのが楽しい~夢十夜、そして犯人当てのシンプルさを極めたかのような「高原のフーダニット」。楽しかった。

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    2018年12月12日
  • ベスト本格ミステリ2018

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    「夜半のちぎり/岡崎琢磨」
    シンガポールの新婚旅行で奥さんが殺される。そこで元カノも結婚していて、彼と来ている。その彼が実は今の奥さんとも付き合っていて犯人というだけの話。

    「透明人間は密室に潜む/阿津川辰海」
    これは力作ですね。なぜか肌が透明になる人たちが現れてきて、そうなると透明人間は不便。人とぶつかるし、食べ物は見えるし、病院で患部の診察もできない。それでメイクを施すことになる。透明であることを利用して殺人事件を試みるのが出足。倒叙ということになる。身体に吸収したものは老廃物でも透明だがそれ以外は見えてしまうので爪の間の垢、歩いた時についた泥なども危ない。人通りの少ないところを探すのに数日をかける。殺す相手は透明化を直す薬を発見した博士。それなら助かるんではないかと思うが。慎重の上にも慎重に殺害を実行するが、夫にはバレバレで後をつけられている。殺人は成功するが、犯人がどこにいるか分からない。ガラスをばらまいたり、指し棒を無秩序に振り回すがいない。実は、死体の上に横たわってたいというアイデアが面白い。さらに動機。実は透明を利用して他の人になりかわっていたので、透明でなくなるとそれがばれてしまうというもの。透明人間のディテイルから、透明人間の殺害のあれこれ、動機まで腹いっぱいのアイデアが詰まってました。

    「顔のない死体はなぜ顔がないのか/大山誠一郎」
    顔のない死体とクビのない死体は違う。ともに通常は別人に思わせるためのトリックというのが定石だがそれを覆すアイデア。顔がないと身元が判明しないので、歯型から歯医者を探すことになる。どこの歯医者にかかっていたのか分からないので近くの病院に照会をかける。実は死体の女性はその歯科医と不倫していて、元夫の犯人は、自分の子がその歯科医の子どもなのではないかと疑い、彼のDNAを採取したくて企んだもの。なかなか面白い。

    「首無館の殺人 白井智之」
    これはひどい。殺人後雪が降っていたが足跡がないことから密室状態。本館から別館に移るのにロープはない。死体の腸をひっぱりだしつないでロープにしたというもの。

    「袋小路の猫探偵 松尾由美」
    袋小路で女性モノのハンドバックを持った泥棒の若者とそれを追いかける警官と会うが警官だけが消えてしまう。いかなるトリック?泥棒は警官姿で、警官が若者の格好だった。袋小路は泥棒の家があるところだった。シンプルなディスミレクション。

    「葬式がえり 法月綸太郎」
    ある場所で「杜若」を謳っている悪霊が出るという噂を逆手にとって悪霊のせいにして殺人を行う。

    「カープレッドよりも真っ赤な嘘 東川篤哉」
    カープのCのマークは外国の球団に同じものがあり、カープファンではなく、外国の球団だったというオチ。それがマニアックなチームの話で分かるというのもので、無知のワタシには面白くないが、そういうトリックもあるんだというところでは面白かった。

    「使い勝手のいい女 水生大海」
    元彼を殺したと錯覚する描写をさせて、実は違ってたというミスディレクション。文章表現のトリックが面白い。

    山麓オーベルジュ『ゆきどけ』 西尾維新」
    動機について、全く動機のない殺人がある。成績が下がって試験に落ちるのが嫌で、弟を殺す。その用事のために替え玉受験をさせる。替え玉受験のための殺人。

    「ヌシの大蛇は聞いていた 城平京」
    沼に死体をすてた犯人。どういう意図があったのか。警察にその沼をさらってもらいかった。沼の主、大蛇とのやりとり。

    評論
    「吠えた犬の問題 有栖川有栖」

    出来不出来が激しい。これが今年のベストとは到底思えない。本格ミステリ作家クラブ選ということで限られたものだからかもしれない。

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    2018年11月11日
  • 真夜中の探偵

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    有栖川さんじゃないと読まない歴史設定。少し背景設定垣間見えた気がします。インタビューがあれば設定理由を是非知りたい。トリック自身は面白い。

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    2018年11月08日
  • 猫が見ていた

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    啓文堂文庫大賞で見て。

    猫に魅かれて読んだが、面白くなかった。
    稀代の女流作家たちだから、面白さがわからなかった、と言うべきか。
    短すぎるのかもしれない。

    「三べんまわってニャンと鳴く」かな、一番面白かったのは。

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    2018年11月06日
  • 江神二郎の洞察

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    江神二郎シリーズは孤島のパズル以来。カッコ良いよね、江神さん。好きだな。アリスも好きだけどね。
    今回は短編集。推理研の4人が日常の謎に挑む。マリアが推理研に入るキッカケになった出来事も語られている。
    1冊目からしっかり読んでおかなければ!

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    2018年09月30日
  • 幻坂

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    作者さんの作品はミステリしか読んだ事なかったけど、こういうジャンルも悪くはない。
    ただ、件の人気シリーズのノリを求めて読むと、がっかりすると思われる。

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    2018年09月28日
  • 怪しい店

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    僕が有栖川有栖の本の感想を書くときになんだか「さすが抜群の安定感」しか言っていないような気がするのだが、やはり今回も言ってしまう。さすが抜群の安定感。

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    2018年09月22日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    猫と小説はナイスな組み合わせですね。
    ミステリアスな空気の中に、どこかほっこりする要素があって楽しめました。
    どのお話も前向きなラストでよかったです。

    猫好きにはたまらない1冊!

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    2018年09月13日