有栖川有栖のレビュー一覧
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購入済み
ちょっと……
ちょっと残念でした。事件が少し早めに出てきて欲しい私にとっては、前書き部分が長くて事件が起きるまでにつまらなくなってしまい読みながら何度か寝てしまいました。また別の作品に期待です。
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ネタバレ時刻表トリックは解く気がなく、第一第二の殺人共に犯人はほぼ明かされているのでそこまで盛り上がることはなかった。よく考えたなあとは思うものの、穴が多すぎる。切符を捨てられていたら?覚えてもらうための行動が露骨すぎやしないか?乗り換えに失敗したら?などなど……
『マジックミラー』というタイトルが好きだし、小物としての使い方、双子の出し方も個人的にとてもよかったと思う。ダイアローグがピークなのかもしれない。
読み方が悪かっただけなのだけれど、作家アリスと設定が被っている語り手(推理小説作家)が出てきた時点で「あ~こいつ絶対1話キャラにされるし被害者にならなかったから犯人だな」と見当をつけてしまっ -
Posted by ブクログ
探偵ソラシリーズ三作目。失踪した母が消息を絶った九州の御影村を訪れた純。しかし村に通じるトンネルが破壊され、村で殺人事件が起こる。
探偵行為が違法とされる世界で名探偵は生まれるのか? このシリーズのキーワードはそこにあるような気がします。普通の小説の探偵なら警察と協力し、犯人を追いつめますがソラはそうした権力と対峙しながらも、一人で殺人の謎と母の失踪と二つの事柄を調べるのです。そう考えると、普通の探偵よりハードかも。
そしてところどころこ見られる純の未熟さや不安、女子高生なので当然と言えば当然ですが、故郷の友人たちに思いを馳せたり、情報集めに四苦八苦したり、そして今回の殺人を通して彼 -
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Posted by ブクログ
推理作家になることを夢見る小学六年生の秀介と
その同級生で刑事になりたいと思う優希は、虹果て
村と呼ばれる村で夏休みを過ごすことになる。
しかしその村で殺人事件が発生、さらに台風に
よる土砂崩れで村は外部から孤立、二人は自分たちで
捜査を始める。
元々ジュブナイル向けの小説ということですが、
きちんとした本格ミステリであり、また教科書でも
あります。
密室でも単に密室の謎を解くだけでなくなぜ密室
なのか(犯人はなぜ密室状況にしたのか?)を考え
させることに言及してくれる小説なんて、そうそう
ないのではないでしょうか(笑)。
あとがきで有栖川さんは同行の士を増やすため、
と書かれてい -
Posted by ブクログ
日本が南北分断され、私的探偵行為の禁止された架空の世界。そんな日本の片田舎に住む女子高生が主人公の物語です。シリーズ化するつもりもなく、本作一編で終えるつもりだったというのは作者の言葉ですが、本編を読み終えてみると、明日へ繋がるような(希望があるという意味ではなく)終わり方をしているので、読者によっては気になるのかもしれません。私はこういう終わり方も好きですけども。
さて。
序章では、日本に原子爆弾が三発落とされたことが記述され、本章へと進んで行くわけですが、日本が南北分断されている背景もあって、主人公たちの住む土地にも閉塞感が漂っています。インターネット(作中では網絡)が利用されているの -
Posted by ブクログ
2013年に刊行された「怪獣文藝」の続編として、怪獣と怪獣が跋扈する世界をこよなく愛する映像作家(監督)と小説家による持ち前のセンスを生かして書き上げた怪獣短編小説で構成したアンソロジー集の第二弾。
前作が怪異な世界観をメインテーマに据えて構成したミステリー、ホラー色の強い怪奇小説作品集としての仕上がりは≪怪獣小説≫を期待した読者の評価が二分した結果を踏まえ、今回はより具体的に怪獣の暴れまわる事件に焦点を当てたビジュアル的なストーリー展開の作品で構成されている。映像でストーリーを読ませる映画監督による文章表現と、文章を用いてビジュアルをイメージさせる小説家の双方が「怪獣」をテーマにした競作は≪