有栖川有栖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
推理作家になることを夢見る小学六年生の秀介と
その同級生で刑事になりたいと思う優希は、虹果て
村と呼ばれる村で夏休みを過ごすことになる。
しかしその村で殺人事件が発生、さらに台風に
よる土砂崩れで村は外部から孤立、二人は自分たちで
捜査を始める。
元々ジュブナイル向けの小説ということですが、
きちんとした本格ミステリであり、また教科書でも
あります。
密室でも単に密室の謎を解くだけでなくなぜ密室
なのか(犯人はなぜ密室状況にしたのか?)を考え
させることに言及してくれる小説なんて、そうそう
ないのではないでしょうか(笑)。
あとがきで有栖川さんは同行の士を増やすため、
と書かれてい -
Posted by ブクログ
日本が南北分断され、私的探偵行為の禁止された架空の世界。そんな日本の片田舎に住む女子高生が主人公の物語です。シリーズ化するつもりもなく、本作一編で終えるつもりだったというのは作者の言葉ですが、本編を読み終えてみると、明日へ繋がるような(希望があるという意味ではなく)終わり方をしているので、読者によっては気になるのかもしれません。私はこういう終わり方も好きですけども。
さて。
序章では、日本に原子爆弾が三発落とされたことが記述され、本章へと進んで行くわけですが、日本が南北分断されている背景もあって、主人公たちの住む土地にも閉塞感が漂っています。インターネット(作中では網絡)が利用されているの -
Posted by ブクログ
2013年に刊行された「怪獣文藝」の続編として、怪獣と怪獣が跋扈する世界をこよなく愛する映像作家(監督)と小説家による持ち前のセンスを生かして書き上げた怪獣短編小説で構成したアンソロジー集の第二弾。
前作が怪異な世界観をメインテーマに据えて構成したミステリー、ホラー色の強い怪奇小説作品集としての仕上がりは≪怪獣小説≫を期待した読者の評価が二分した結果を踏まえ、今回はより具体的に怪獣の暴れまわる事件に焦点を当てたビジュアル的なストーリー展開の作品で構成されている。映像でストーリーを読ませる映画監督による文章表現と、文章を用いてビジュアルをイメージさせる小説家の双方が「怪獣」をテーマにした競作は≪