有栖川有栖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
舞台は、めざましい成長を遂げる宗教団体<人類協会>の聖地、神倉。キャンパスに姿を見せなくなった部長を追いかけて<入国>するも、殺人事件に遭遇する。本来なら警察に連絡するところを、人類協会はなぜか頑に連絡を拒み、主人公たちを施設から出さないようにします。
犯人は誰か?
人類協会は何を隠しているのか?
シリーズおなじみの閉鎖空間での殺人劇です。
下巻側にある「あとがき」で、上巻は「静の巻」と作者が書いていたり、事件が中々起きないので少々退屈、と評価される本巻ですが、個人的にはそれほど退屈ではありませんでした。おそらく解決に関わってくるであろう、11年前の事件考察や、主人公たちの会話など、テン -
Posted by ブクログ
『闇の喇叭』の事件後、単身大阪に移り住んだソラ。そんなある日、ソラは行方不明の自分の母に探偵業の仲介をしていた男性と引き合わされることになる。
シリーズ二作目の今作は伏線を張ることと、ソラ自身の母を探したいけど、具体的に何をしたらいいか分からない、というもどかしさを描いた巻となっている印象です。そのためどちらかというと地味目な展開です。
読んでいて結構手詰まり感があるので、ここからどうソラが動いていくのか、ということが気になります。
またこの本は北海道と日本が分断されたり、探偵行為の罰則化、政府の国民への監視などパラレルワールドの日本が舞台となっているのですが、その世界観とソラの母