森博嗣のレビュー一覧
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森先生のつぶやきシリーズ第2弾。順番は前後してしまいますが、「つぼねのカトリーヌ」の後に「つぼやきのテリーヌ」を読みました。
つぼねのカトリーヌを読んだすぐ後だったので、読み始めてすぐ、「あれ?」と思いました。
「つぼねのカトリーヌ」を読んだ時は、「静かに主張をする人だ」と思っていたのですが、この「つぼやきのテリーヌ」は、若干、語りに熱が込もっているように感じました。
たとえて言うなら・・「つぼねのカトリーヌ」は、自己主張を客観的に書いているのに対して、「つぼやきのテリーヌ」は、自己主張を客観的に書いてるけど、ポロリと熱が入ってしまった・・といった印象です。とはいえ、「僕はこう思うけど、君は?」というスタンスは、共通しているので、読みながらやっぱり、ああだこうだと考えたり、森先生に異議を唱えたり、なるほどと感心したり・・相変わらず、得るものは多かったです。
あと、真面目に話を聞いてると(読んでると)、最後に面白い表現で締めたりするところもあったので、クスリと笑って、「こういうツッコミは、森先生ならではなんだろうな」と思い、楽しく読めました。
ところで、ももちの解説は・・。本人曰く、第一弾の「つぶやきのクリーム(こちらは未読)」の解説も務めたようで、一部のファンには好評だったらしいのですが。あたしはももちが好きじゃないので、とはいえ、好き嫌いで偏見持つのもと思い、最後まで読みました。
ハートマークやにゃんにゃん言葉にげんなりしながら(プロの書き手じゃないので、ここは頑張って目をつぶりました)、一通り読みましたが・・「解説、というより、森先生のエッセイを利用した自分のCMじゃないのか」という印象でした。(第一弾の解説はどうか分かりませんが)
やっぱり、この印象も、ももちが好きじゃないという偏見から生まれたのでしょうか?
分かりませんが、とりあえず、解説を読んでも、ももちに好感は持てないと再認識しただけでした。 -
Posted by ブクログ
『すべてがFになる』から森ワールドに迷い込み、『有限と微小のパン』を読み終えることで、一度は夢から覚めた私は、小銭を握りしめ「素敵な模型屋さん」に迷い込んだ少年の頃の私なのだと。
少年の頃に見た夢は、どれも壮大に感じたけど、大人になってみると、そんな模倣のようなものを追いかけたところで、仕方がないと諦めてしまいがちだ。また、大人になってから目指す現実は、どれも実現できないほど困難で途方に暮れてしまいがちだ。だから、むしろ諦めてしまわなければならないのは、大人の現実であり、叶えるべきは少年の夢である。少年の夢は、それを実現した大人によって、次の少年に受け継がれ続けて行く。そして、その中の数人が、人類の生活を変えるような発明をしたり、夢をあきらめた人を再び夢に駆り立てる小説を生むのだ。
この感想・レビューは、全然、この本の感想・レビューになっていないのですけれども、S&Mシリーズ全10巻、短編集3巻、新書数冊を読み終えた私の、素直な感想・レビューにはなっているつもりです。なぜ、森先生が(好き嫌いはあるものの)、多くの読者に、壮大(長大?)なシリーズものを読破させ、更にその次のシリーズに向かわせるほどの人気があるのか?その秘密が、この本の巻末に収録されている。素敵な模型屋さんに所狭しと陳列されています。 -
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この本は『S&Mシリーズ(全10巻!)』と『まどろみ消去』『地球儀のスライス』を読み終えた兵(・・?に贈られた、講談社と森先生からのプレゼント。
ある程度、読み物としての価値を求め、森ミステリィに影響を及ぼしたという100冊に対する感想…森先生は、あまり本を読んでいないと言っていたが、実は、中学生の頃から読んでいた…
森先生は、読者を現実の世界に引き戻してしまう「あとがき」を巻末に挿入していなかったが、それでも、著者の気持ちが知りたい読者はいるだろうと、『S&Mシリーズ(全10巻!)』と『まどろみ消去』『地球儀のスライス』についての「あとがき」を、ここにまとめて書いてくれたようだ…プロットを考えないと言いながら、実はプロットを紙に書き出したり、データとしてまとめていないだけで、頭の中では整理されており、拘りの再構築を経て世に出た作品たち…
森先生が「神とあがめる?」萩尾望都先生との対談など…
いつもの森先生なら、恥ずかしいと言いそうな一冊だが、実は、その恥ずかしい部分を露出するのも楽しんでいるようで面白い。そして森先生の神との対談…素晴らしい。 -
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不覚にも、読みかけの『地球儀のスライス』を家に忘れてしまったノー残業デー…手持無沙汰を紛らわすためにBookoff守谷松前店に寄って、急遽購入した『つぶやきのクリーム』…
森先生のつぶやきは、確かに『臨機応答・変問自在』などに比べると、マイルドになっているようですが、クリームと表現するには滑らかさが足らない感じもします(クリームなのにコクとキレがある)。しかし、良く泡立てられていて美味(いつになく凡人にも解りやすい表現)なのは事実で、是非、諏訪野が淹れてくれたコーヒーにトッピングして味わいたい香りでした。
まえがきの中で「呟くとき普段から気をつけているのは、やはり“抽象性の高さ”だ。」と仰っていますが、そのような森先生の意識が(森先生は意図していないのでしょうが)読者を引き付けて離さないのだと思います。
人間に生まれてきたからには、できるだけ自分の頭で考えないと…という気持ちになります。
森先生の思考に触れたおかげで、S&Mシリーズに続くVシリーズも、より理解しやすくなりそうです。
そういえば、苫米地秀人先生の『心の操縦術 (PHP文庫)』でも、抽象性の高さが重要であることが書かれていました。 -
Posted by ブクログ
よくわからなかった作家の金回りを明かしつつ、作家の成功の心得を語る。
著者の小説は読んだことはないが、スカイクロラの映画のみ見た。
印税は10%で、追加コストのかからない電子書籍では10−15%くらいのレンジで上昇。今後はより柔軟な価格契約も生まれるだろうとする。その他の収入では、映画やゲームなどの原作としての使用料、これが本も売れることになり非常に美味しい。講演も一回40万円著者は取るらしいが、悪くない。一方支出は一人でやっているぶん少なくて済む、というかほとんど元手はかからない。ただセルフプロデュースは必須であり、とくに多作でない限りすぐ忘れ去られてしまう。著者は年20冊以上は出していた(今は引退で1日の執筆時間は1時間に限定)。そのためには書くことが好きであるというよりも仕事であるという認識を持つことがプロ小説家として重要。