佐藤賢一のレビュー一覧
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西洋を舞台にする小説を著する佐藤賢一と、国際日本文化研究センター教授の井上章一による対談方式の本。
まだまだ個人的には世界史的視点は、乏しいところであるが、二人の軽妙な語り口に、面白味と首肯けるところが多々あった。
話は神話から現代までと守備範囲は広く、特に第二章の、遊牧民という世界史に与えた影響、インパクトについては、今日の研究で少しずつ浮き出されつつあるも、一般的にはまだまだ西洋史と東洋史が主流なため、そういった異なった俯瞰はとても興味深かった。
果たして現代について、過去から学んでどのようにそれを活かせられるのか。結局は過去を学ぶことでしかそこに解決策を見出せないのか。それは一朝 -
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あまり頭に入らない
歴史を学ぶことで、抽象的なメタ認知を学べる。
マケドニア共和国
アレクサンドロス大王の圧倒的成功。
しかしこの成功にはフィリッポス2世の地盤作りが重要だった。歴史的にも環境、父親の影響が偉人を生み出す場合が多い。
皇帝を主、神としたいがためにキリスト教を弾圧した。イエス・キリストではない。
日本でもそうだが一度洗礼を受けると簡単にやめない。
集団を一つに
一つの帝国
一人の皇帝
一神教という観念
一つの宗教
可能な限りの一枚岩で実現する。
マラトンの戦い→マラソン
ギリシャ対ペルシャ
テルモピュライの戦い→300
スパルタ重装歩兵「ファランクス」
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フランス王朝史3部作の第2弾はヴァロワ朝。
あいわからず、佐藤賢一さんによる詳細でドラマチックな記述が続く。展開としては、「個人商店」のカペー朝から「会社組織化」するヴァロワ朝。500年も前のフランス、しかも歴代王をこんなに詳細に書くためには、どれだけの文献を読みこんだのだろう?と驚きを禁じ得ない。そんな詳細な“物語”の中でも、「第五章 勝利王シャルル七世」に登場したジャンヌ・ダルクについては、「やはり神の奇跡か」の説明が数か所あった。さすがの佐藤さんにしてもジャンヌ・ダルクは謎めいた存在なのだろう。
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「英仏百年戦争」の最中のフランスでの出来事です。
当時のフランスがいかに疲弊しきっていたかがよく分かります。
解雇された傭兵たちに荒らし尽くされた農民たちの怒りは至極もっともなことだと思います。略奪・放火・強姦の限りを尽くされ、領主は何も守ってくれなかった…
ジャックが現れ、ジャックの言葉に共感、もしくは洗脳され、暴徒(狂徒)と化した農民たちが叛乱を起こす気持ちもわかります。
でも…主人公のフレデリの葛藤ももっともなところであり、その葛藤こそが人間の本質であり、人間を人間たらしめている部分ではないのでしょうか。
(フレデリが豹変した際の心理描写のツメが甘かったのが残念)
どの時代においても