佐藤賢一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
フランス王の公妾というのはとても公的・政治的な存在で、絶大な権力をもち、
いざとなればすべての失政の咎をその身に被ることになる恐ろしい地位です。
かのマリー・アントワネットも夫に側室がいなかったのが(責任を押し付ける人もいなくて)問題だったとかいわれてます。
さて、ルイ15世の公妾ポンパドゥール侯爵夫人。
平民ブルジョワ階級からの大出世、
ファッションリーダーであり王ルイを楽しませ、百科事典を編纂、
またセーヴル王立窯、陸軍士官学校(ナポレオンの出身校)を開き、
外交的には宿敵だったオーストリアと和解・同盟して反プロイセン包囲網を敷くなど…
影の宰相として有名ですが
湯水のように国費を遣った -
Posted by ブクログ
フジテレビでドラマやってたなぁ、評判よくなかったらしいけど、面白そうな設定だなぁと思って読んでみました。
他の方のレビューにもいくつかありましたが、「男だから、なんちゃらかんちゃら」「女だから、うんぬんかんぬん」というのが、うるさい。
信長が実は女だったら?というテーマなのだから、男性、女性というのが大きいのはわかる。が、あまりにそこに執着しすぎていて、登場人物たちが全員小物に見えてしまう。まあ、実際に小物だったかどうかなんてのはわかりませんが。
むしろ、男も女もない、性を超えた生き方、考え方という切り口のほうが、個人的には好きだったかなぁと感じました。 -
Posted by ブクログ
佐藤賢一は言い回しや単語の選び方に少々品がない、と私は感じる。ユニークなんだけど、この独特のリズム感こそが作家の個性なんだけど、それが故に入り込めない。 フランス革命を題材にした小説と言うことで、フィクションとノンフィクションの境目がよくわからない。そこが気になってしまい、これまた入り込めない。 入り込めないと書いたけど、やっぱりこれは面白いよ! ベルばら的視線で読めば、2巻でロザリーに絡んだっきり、7巻まで出て来なかったミラボー伯爵がメインでストーリーが進む。ロベスピエールもそこそこ出てくる。栄光のナポレオンで主要人物だったタレイランも名前だけは出てくる。タレイラン好きなので、続巻での
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Posted by ブクログ
フランス最初の王朝とされるカペー朝についてのお話です。
フランスの弱小豪族に過ぎなかった名ばかりのフランス王が300年をかけて強大な王国を築いていくわけですが、その理由の一つが男子が産まれ続けたことで、父から息子へと王権の移行がスムーズに行われたこととされています。身も蓋もないような話ですが、その当時にあっては、このことは奇跡的だったとのこと。
歴代の王の中で1番興味を引かれたのは美男王と呼ばれたフィリップ4世。美男王というあだ名の割にはやってることが支離滅裂でえげつないです。カペー朝は結局15代で断絶するのですが、その理由がフィリップ4世が資産没収を狙って破滅に追い込んだ神殿騎士団の呪いと噂