佐藤賢一のレビュー一覧

  • 日本の1/2革命

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    対談形式で読みやすい。フランス革命と明治維新を用いながら、政権交代や、日本の状態について述べている。

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    2012年02月16日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    著者の作品を読むのは初めて。
    文章が気になるところはあるが、読みづらいというわけではない。
    フランス革命を舞台にした小説ということで、歴史背景を勉強しつつ読み進んでみる。

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    2012年02月14日
  • ジャンヌ・ダルクまたはロメ

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    さくさく読める短編集。ジャンヌダルクの話とダビンチの話が中心。
    カルチェ・ラタンよりはよかったけれど、王妃の離婚には遠く及ばず。短編の限界かな。ト書き(というのかな)の部分にも、登場人物の発言が盛り込まれるので慣れるまではちょっと読みにくい。そこが彼の持ち味なんでしょうが。
    「ジャンヌ・ダルクまたはロメ」は、ジャンヌダルクとは何者だったのかという謎に挑んでいて、ほうほうという感じ。権謀術数が渦巻く宮廷の状況と絡められていて面白かった。ただ、オルレアンだのアンジューだの混乱したけ。カルチェ・ラタンに通ずるところがあるかな。
    一番よかったのは、「エッセ・エス」。スペイン王家の話だけれども、中世の冒

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    2012年02月12日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    フランス革命の小説。文体、特に内面の描写は荒削りだが、その分熱い雰囲気も伝わってくる。この巻では、ミラボーが中心。今後の展開に期待です。

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    2012年02月12日
  • 傭兵ピエール 下

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    上巻を読み終わって、ここからどう悲劇的な結末へ持っていくのだろうと思ったら、用意されていたのはハッピーエンド。ジャンヌダルクの裁判などはよく調べてあるなあと感心したが、その後は全くのフィクション。歴史小説と言うよりもファンタジーとして読むべきなのだろう。そう思って読めばとても楽しい力作であった。

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    2012年02月11日
  • 傭兵ピエール 上

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    この作家の作品は初めて読む。前半部分はどうにも生臭いシーンが多くて閉口したが、戦いが始まるにつれてどんどん面白くなった。あくまでもファンタジーとして読むべきなのだろうが、虚構と現実の取り混ぜ方が絶妙で楽しかった。ジャンヌダルクが悲劇的な死を迎えることは知っているだけに、そこへ向けてどうストーリーを膨らませていくのか。下巻が楽しみだ。

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    2012年02月07日
  • カルチェ・ラタン

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    十年ぶりくらいの佐藤賢一、最初は馴染むのに手間取ったけれど、最後は16世紀前半のカルチェ・ラタンをドニ・クルパンと共に走り回って、カソリックの退廃や、プロテスタントやイエズス会の胎動を目の当たりにしている気分になっていた。どこからどこまでが史実で、どこからが創作か判断出来る知識はないが、楽しめた分、西洋の、キリスト教の歴史を学んでみたい気になった。

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    2012年02月02日
  • 聖者の戦い 小説フランス革命 4

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    政治の舞台がヴェルサイユからパリに移り、
    国王、特権を持っている聖職者、特権を獲得した資産家、革命を一般民衆のものとしたい人々とが議会の内外で議論を戦わせる。
    革命の進行が丁寧に描かれ、当時のフランス・パリがどの様状況であったかがよく分かるが、その分進行は遅く、重たい。
    とにかく、早く先を読みたい。

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    2012年03月03日
  • パリの蜂起 小説フランス革命 2

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    ネタバレ

     いよいよ1789年の7月が始まる。球戯場の誓いから,ミラボー「銃剣の力によるのでないかぎり、ここから動くことはない」,デムーラン「武器をとれ」による民衆と軍隊の衝突まで。
     小説だけあって,主要登場人物が限られており,流れを追いやすい。一巻から引き続き主役級のミラボーとロベスピエールに,デムーランが加わる恰好。創作がかなり入ってて,活躍しすぎといえばしすぎだが…。昔,中公文庫『世界の歴史』で大革命読んだときは,人が多すぎいまいち消化できなかったなぁ。対照的。
     デムーランがけしかけられる場面は,ええっ?という感じ。三国志で,諸葛亮が周瑜をけしかけて赤壁をやった伝説となんだかかぶった。…ていう

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    2012年01月06日
  • バスティーユの陥落 小説フランス革命 3

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    バスティーユ要塞の陥落といえば、フランス大革命の最初の山場である。というより、さらっとした理解では、この陥落こそがフランス革命であると勘違いしかねない。そのくらい印象的な大事件である。確か、オスカルが戦死したのも、このあたりの設定だったと思う。

    実際のところどうだったのかはもちろんわからないけれど、この小説では、ごく普通の人たちが集まって盛り上がっている中でひょいと生まれた、一種の弾みのように感じる。物足りないという漢字もしたけれど、実際のところ当事者にとってはそういうモノなんだろうと思う。そういえば、あくまで小説であって歴史の本ではないから、登場人物は常に当事者である。当たり前のことなんだ

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    2011年12月25日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    フランス革命を小説でお勉強。
    「はん」とか「ああ」とか書いてある心のせりふが気になる。いわないと思うんだけど。

    解説で、池上彰がこの頃のフランスと今の日本の状態は、似ていると言っていたのが印象的。日本には、リーダーシップをとって現状を打破しようとする者が現れるだろうか。
    しかし、フランス革命ものを読むと、ベルサイユのばらって、やはりすごいなぁ、と思わざるをえない。緻密。

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    2011年12月14日
  • パリの蜂起 小説フランス革命 2

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    三部会が手詰まりになり、いよいよ革命が動き出す。きっかけとなる若き弁護士デムーランの演説は、はじめてこのあたりを勉強した時にかなり夢中になってあこがれたものだけど、この作者の手にかかると何とも拍子抜けするような感じになる。しかし、物事が動いていくというのは、実はそういうことなのかもしれないな、と思ってしまう。

    ひとりひとりの人間はすごく卑近で卑小で、でも渦のようなものを創り出すことができて、ひとたび渦が回転し出すと、そういう人間を次々の否応なしに巻き込んでしまう。そんなことを思いながらも、このほんのラスト近くでの逆転劇には、やはり心が沸き立ってしまうのである。

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    2011年12月10日
  • 傭兵ピエール 下

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    英仏100年戦争時のジャンヌダルクと名もなき傭兵の物語。筆者特有のきめ細やかな描写で、当時の様子が目に浮かぶほど洗練されている。しかし歴史にifがあればという観点で物語が進められているので少し内容が陳腐な気がする。終わり方が少し残念。

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    2011年12月10日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    フランス革命には昔から興味がある。その興味を産んだのが「ラ・セーヌの星」で、育てたのは「ベルサイユのバラ」であるのは秘密だけど。そのフランス革命の物語を、小説として佐藤賢一が書き綴ってくれるというのは、本当に魅力的である。前から読みたいなと思っていたのだけど、ちょっとためらってもいた。佐藤賢一の場合、チラリと癖が鼻につくことがあるからだ。

    読んでみるとある程度は予想通りでミラボーもロベスピエールもみんな、見事に佐藤賢一の登場人物になっている。あわてていうなら、それぞれにみんな魅力的だ。特にタイトルにもなっているミラボーの活躍からは目が離せない。「佐藤賢一の登場人物」と僕が言いたくなるのは、そ

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    2011年11月23日
  • 日本の1/2革命

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    「歴史は繰り返す」は俗によく言われる言葉だが、実際にどう繰り返されているのか良く分からない言葉でもあります。本書は近年の民主党政権の成立・大地震による影響等のトピックと、人・政治の動きを捉え、「フランス革命」と対比することで共通点を挙げていきます。
    その上で民主党政権の成立をフランス革命の工程の1/2に当るとしているのが面白い。
    この1/2や民主党政権成立に対する評価云々ではなく、単純に類似しているポイントを説明してくれているので、今後の日本で起きそうなことの推論にもなる。自分も現在も混乱が続く日本の政治を、フランス革命と比較しながらウォッチしてみたいと思います。

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    2011年11月14日
  • 傭兵ピエール 下

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    本当は怖いグリム童話がディズニー映画になったような、途方もないハッピーエンド。
    暴力とセックスで最大限までエンターテイメントに味付けされて小説らしくない。
    少年漫画っぽい。(実際漫画化されてるみたいだけど)
    宝塚でも上演されたらしい。
    お芝居のほうが面白いかもしれない。

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    2011年11月06日
  • 日本の1/2革命

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    フランス革命。知っているようでほとんど知らないその実態。勉強になった。1/2という視点は新鮮だった。後半はその繰り返しでもっと違った展開があればとも思った。

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    2011年11月01日
  • カルチェ・ラタン

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    昔に本屋さんで見かけて、読みたいなと思いつつスルーした作品。ネットで安くなっていたので購入。
    思っていたのよりずいぶん壮大な話でその意味では期待はずれだったかも。前半は軽い探偵もの風(シャーロック・ホームズとかに近いかな)、後半が神学論争に重きを置いた感じで、その違いがちょっと不自然なのが否めない。
    エンターテインメントとしても十分楽しめる作品ではあるけど、思っていたのと違ったかな。「神とはなにか」について考えるきっかけにはなるのかも。

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    2011年10月31日
  • 日本の1/2革命

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    今の日本の、不況や東日本大震災を含めた状況と、フランス革命の時のフランスを比較する。書いてるのは池上彰と小説フランス革命を書いている佐藤賢一さん。増税や利権など、確かに似てる部分もあったかも。

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    2011年10月14日
  • ジャガーになった男

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    伊達藩士の寅吉は、支倉常長の遣欧使節に加わりイスパニアに渡る。

    寅吉はわりとどうしようもない男だけれども、ひたすら真っ直ぐなところが嫌味にならない。
    西洋が舞台の時代小説、というのが新鮮で面白かった。

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    2011年10月02日