【感想・ネタバレ】パリの蜂起 小説フランス革命 2のレビュー

あらすじ

フランス全土が飢饉にあえぐ中、政治改革の意欲に燃えて全国三部会に乗り込んだミラボーとロベスピエール。しかし、僧侶と貴族の特権意識のせいで、議会は全く進まない。反発して国民会議を立ち上げた平民代表部会は、王の軍隊に威圧され、大衆に人気の平民大臣ネッケルも罷免された。たび重なる理不尽にパリの民衆が激怒、弁護士デムーランの演説に立ち上がる! 歴史巨編、動乱の第二巻。

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Posted by ブクログ

議会が切り捨てられようとする中、ミラボーとロベスピエールにそそのかされたデムーランの演説でついにパリで暴動が!ただし、結局暴動が革命となるには(一部でも)軍隊の合流が不可欠であることが明確に描かれている。国家が国家たりえるのは暴力装置を独占しているからなのだから、その独占を打ち砕かなければ革命は成就しえない。(無論、暴力だけでも成就しない)

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2018年10月14日

Posted by ブクログ

「球戯場の誓い」からパリ市民蜂起まで。

国民議会は国王に翻弄され、期待した途端に手酷い裏切りにあった市民たち。引き金は常に単純なもの。

後半からデムーランが主役に。「武器をとれ!」は有名な言葉なのに、実際のところ平民たちは充分な武器をもっていなかったとは。

そんな状態でどうバスティーユ陥落へ持ち込んだのか、次巻が楽しみ。

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2012年04月17日

Posted by ブクログ

球戯場の誓いによって、憲法を制定するまで解散しないと宣言された国民議会(後に憲法制定国民議会と名称変更)は国王の軍隊によって威圧され、しかも大衆の支持高い平民大臣のネッケルが財務長官を更迭される。相次ぎ行われる既得権益者の仕打ちにパリの市民が暴発。デムーランは「武器をとれ!」の演説でパリ市民の蜂起を促す。若き日のコンプレックスの塊のデムーランだが、作品後半に、先導者に変貌していく彼の目線で描かれたパリ蜂起の模様にぐいぐい引き込まれていった。

気になった言葉たち

★ときの権力者は民意に迎合しやすい。
★つまるところ、巨大な革命というものは、しばしば大して冴えない理由から始まってしまうものなのです。
★民衆の力は確かに途方もない。しかしながら、熱しやすい半面で冷めやすく。ほんの小さな理由で熱狂するくせに、少し目先を変えられると、生死にかかわるくらいの大問題も簡単に忘れてしまう。

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2012年03月08日

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ミラボーとロベスピエールがデムーランを焚き付けて蜂起を促すシーンが面白い。多分佐藤氏の創作なのだろうけど、そうであったと思わせる筆致が素晴らしい。

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2017年06月25日

Posted by ブクログ

フランス革命を描くシリーズものの第2巻。今回は、パリ蜂起の場面が描かれる。こんな風に海外の歴史を物語として読むことができる本は、あんまりない。地の文に癖があるので、読み手を選ぶところはあるが、肌の合う人が読めばぐいぐい引き込まれてしまうような吸引力がある。

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2012年06月19日

Posted by ブクログ

革命ってこんなかんじで始まるのかなぁ。昨年のアラブの春を思う。1789年7月12日で終わった。まもなく7月14日。次巻が楽しみ。

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2012年01月13日

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ネタバレ

いよいよパリの市民が立ち上がります。
ここではミラボーは完全に参謀役(なんせ倒れてばかりいるので)、ロベスピエールにいたってはその秘書状態です。
後半はベルナール・デムーランの独壇場といいますか。
しがない弁護士に過ぎなかった彼が、選挙にも落選し、うだつの上がらないことしきりな彼が、彼女にいいところを見せたいがために打った演説でペレ・ロワイヤルが沸く……。
本当に小さな意地が、小さな欲が、時に大事件を引き起こすのだなぁと思わされます。真相て、実はそんなところにある。それが歴史の面白さでもあると思うのです。
さて、この次はバスティーユ牢獄襲撃になるはずですが、どんな小市民が、どんな度胸をみせるのか。大変楽しみです。

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2011年11月12日

Posted by ブクログ

あまりよく知らない歴史だけに、読むうちにどんどん物語に惹きこまれていく。
フランス革命の主役、ミラボーにロベスピエール、そして、第三の主役になるのか、デムーランが登場するが、カッコ良くない登場だ。
次の巻が発売されるのが、楽しみだ。

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2011年10月30日

Posted by ブクログ

ついに民衆が立ち上がり、フランス革命が始まる。
この巻はロベスピエールの視点で語られる。
恐怖政治のロベスピエールもこのときはまだ若かったのね、と思ってしまう。
経済的な困窮から救ってくれる希望をだんだんとなくし、革命にいたる雰囲気が伝わってくる。
いつでも革命は、経済的困窮から始まる。それは今でも変わらない。

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2012年03月03日

Posted by ブクログ

三部会から国民議会が分離したが、実際には何ものも得てはいない。この現状を打破するため議員たちは動き出す。そして革命はついにパリへ。いよいよ盛り上がってきた。

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2016年04月17日

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たぶん、「が、」「ために、」「あげく、」「となれば、」のような、接頭が全体を粗野な感じにしてしまっているのではないかと思う。回りくどい文章は好きではないが、単語を省略しすぎているように感じてしまうのだ。ストーリーは面白い。作家の書く文体は個性がある。はまれば最高!

デムーランがぼうやっぽくて可愛い

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2012年12月03日

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1が面白かったので、すぐ2も買ってしまった。
1は三部会が行われているベルサイユが主な舞台だったのに対して、2の舞台は、国王から武力で排除されかけるベルサイユからフランス革命の足音がもうそこまで迫っているパリに移転。
デムーランがだいぶ活躍する代わりに、1では元気だったミラボーの衰えが著しくて、悲しい。
ロベスピエールのみずみずしさ、危なっかしさはそのままで、ミラボーがもっと長く生きていれば・・・ともう思わせてしまうあたりはさすが。
歴史だから、先は読めるのだけど、先が気になって読んでしまう。

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2012年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 いよいよ1789年の7月が始まる。球戯場の誓いから,ミラボー「銃剣の力によるのでないかぎり、ここから動くことはない」,デムーラン「武器をとれ」による民衆と軍隊の衝突まで。
 小説だけあって,主要登場人物が限られており,流れを追いやすい。一巻から引き続き主役級のミラボーとロベスピエールに,デムーランが加わる恰好。創作がかなり入ってて,活躍しすぎといえばしすぎだが…。昔,中公文庫『世界の歴史』で大革命読んだときは,人が多すぎいまいち消化できなかったなぁ。対照的。
 デムーランがけしかけられる場面は,ええっ?という感じ。三国志で,諸葛亮が周瑜をけしかけて赤壁をやった伝説となんだかかぶった。…ていうかミラボーとロベスピエールはいつヴェルサイユから戻ったんだろ?自分でやらずになぜわざわざやらせたんだ??
「武器をとれ」演説のあとの軍隊との衝突で,デムーランが指揮をとっているふうなのは史実に基づくんだろうか?
 …いやいけないいけない。小説なんだから,それはそれとして楽しまないとな。だけど無闇に気になる。最近伝記をよく読むせいだろうか。ともあれ次の巻はいよいよバスティーユ。

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2012年01月06日

Posted by ブクログ

三部会が手詰まりになり、いよいよ革命が動き出す。きっかけとなる若き弁護士デムーランの演説は、はじめてこのあたりを勉強した時にかなり夢中になってあこがれたものだけど、この作者の手にかかると何とも拍子抜けするような感じになる。しかし、物事が動いていくというのは、実はそういうことなのかもしれないな、と思ってしまう。

ひとりひとりの人間はすごく卑近で卑小で、でも渦のようなものを創り出すことができて、ひとたび渦が回転し出すと、そういう人間を次々の否応なしに巻き込んでしまう。そんなことを思いながらも、このほんのラスト近くでの逆転劇には、やはり心が沸き立ってしまうのである。

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2011年12月10日

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