あらすじ
【第68回毎日出版文化賞特別賞受賞作】国内外の危機を放置し、革命を停滞させるジロンド派の排除を決意したロベスピエール。ジャコバン派を率いて議会で攻勢をかける一方で、パリの市民にも蜂起を呼びかける。新聞「デュシェーヌ親爺」を発行し、庶民に絶大な人気を誇るエベールの働きもあり、パリは三度目の蜂起に突入。ジロンド派の追放を叫ぶ民衆が、議会に押し寄せ――。フランスが一党独裁への道を走り始める、怒涛の第14巻。
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Posted by ブクログ
エベール(デュシェーヌ親父)の扇動も有り、パリは三度目の蜂起。ついに選挙で選んだ議員さえも…そして革命の主役はロベスピエールへ(次巻)サン・ジュストなかりせば穏便な道もあったのだろうか…
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十二人委員会からジロンド派の追放まで
革命の3度目の蜂起。実行したのはエベールや激昂派だが、実質的な火蓋を切ったのはマラにロベスピエール。エベールらサンキュロットの言い分にも、ロベスピエールの停滞した議会に対する思いも理解するが、やはり暴力は破壊するだけだ。
迷いのあったロベスピエールは、ここからどう恐怖政治に向かうのだろう。
Posted by ブクログ
革命を警戒した周辺諸国による包囲網、パリと地方との隔壁、議会の政権抗争による政治の停滞など国内外の危機が高まる中、パリ市民の不満が、フランスを一党独裁への道に走らせる。
近代国家で初めての共和制、初めての道を行くがための困難。
理想を追求し、理想に向かって政治を動かすため、他を認めず排斥するロベスピエールと一党独裁を危ぶみ、暴走の歯止めのため左右の両方が必要と考えるダントン。
現代の日本でも同じ状況ではないか?歴史に学ぶ時なのかもしれない。
Posted by ブクログ
革命は初期の目的からはずれ、内部抗争、権力抗争へと発展していく。そこには大義も何もなく、暴力だけである。すべての革命がこのような過程を辿っていく。全く愚かしい限りだ。