佐藤賢一のレビュー一覧

  • 王妃の離婚

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    ネタバレ

    評価が高くて期待していたが、期待し過ぎだったようだ。
    結婚について、男女の関係について色々考えさせられながら読んだ。裁判の描写は痛快で面白いのだけど、主人公の美人な元恋人も、おブスなジャンヌ王妃もまさに男性の考える女性そのままでやや興ざめ。あと、下ネタのヤジは全然良いんだけど、まぐわいの描写が色気も艶もなくてさらに興ざめ。最終的に「ふーん」で終わってしまった。
    今の時代、離婚は珍しく無いけど「本当は離婚したいのに別れられない人」って男女共にいて、時代が変わっても男女の間は変わらないのねと思う。

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    2018年05月06日
  • カルチェ・ラタン

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    謎解きあり、哲学あり、青春あり、友情あり、一冊で何度も美味しい素敵な本だった。でも、女性が本当にロクでもないのしか出てこなくて…ちょっと残念。また、最後ラスボスとの対決と決着も何だかもう少し練れたんじゃないかなと思う。あっさりしてるというか、物足りなかった。

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    2017年11月16日
  • ジャガーになった男

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    佐藤さんの出世作となった中編を、大幅加筆したもののようです。
    歴史小説というより伝奇小説というべきでしょうね。
    舞台は江戸初期の伊達藩からイスパニア、更には新大陸のペルーへと飛びます。そういう意味ではスケールが大きい。そして別の見方では、ちょっと変わった武士道小説とも言えそうです。
    寅吉もベニトも武士道(騎士道)に生きようとする主人公です。もっとも大らかなところは含んでいるのですが。それと従者のぺぺがなかなか良い味を出しています。
    ただ、少々最後のシーンに納得でき無いのが残念です。

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    2017年10月30日
  • ヴァロワ朝 フランス王朝史2

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    前作に続きフランス王朝の歴代王のエピソード集?第二弾。ヴァロア朝はちょうどは日本でいうところの南北朝時代〜戦国時代にあたるので、このころ西欧(フランスをそう言ってそれほど差し支えはないと思う)が何をしていたかを考えるのが楽しい。

    しかしなんというか、大国の余裕のなせる?ワザか、今回はビックリ面白王様大会みたいになっている部分もあり、いろいろ考えさせられる。

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    2017年05月15日
  • 女信長(新潮文庫)

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    歴史上の人物が実は男だった。
    そんな設定の漫画やゲームも数多くある。
    この物語も、荒唐無稽な発想から作られている。

    信長はそれまでの手法に捉われず、戦法も経済政策も雇用形態も変えてしまった人物である。
    その基盤を「女」であることに求めていることが新しいと言えば新しいのでしょう。
    細かな部分では矛盾するような場面もあり「あれ?」と首を傾げたくなるようなところもあるけれど、物語だと割り切れば面白い。
    これだから女ってやつは厄介だ・・・とため息をつく場面もあり。
    女には確かにこんな一面があるよな・・・と納得する場面もあり。
    これだから男って面倒臭いと嫌になりながら、それもまた男の一面でもあると思う

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    2017年04月07日
  • 女信長(新潮文庫)

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    ドラマがとてもよかったので原作を読みたいと何年も思っていてやっと読めた作品。期待が大きすぎたのかドラマが良かったからか、ちょっとがっかり。最初は面白かったし女であるという設定もよかったが、中だるみがあったのと性描写が多すぎなのには閉口した。もう途中で読むのをやめようかとも思ったが、最後がまた面白くて完読できた。

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    2017年01月27日
  • 傭兵ピエール 下

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    ネタバレ

    ラピュセル救出からの二人旅、そして伝説へ。下巻はジャンヌダルクの物語というよりも、ラピュセルという鎧から解放された女と元傭兵現街人の男の物語だった。ジャンヌが死ななくて良かった。中世ヨーロッパの風俗に忠実に、当時の世界観を損なわず、それでいて男女の物語であるところが面白い。そもそも処女崇拝という無茶苦茶な宗教思想はどこから生まれたのだろう。戦乱の世の中で女が生きていくために、それほど足枷になるものもなかろう。

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    2016年10月10日
  • 傭兵ピエール 上

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    積読本がなくなったため再読。直木賞受賞作家・佐藤賢一によるジャンヌダルクの物語。百年戦争に参加する傭兵隊長ピエールの視点で物語は進む。

    略奪に暴力、強姦に人攫いは当たり前。素朴というよりぼろい貧しい田舎町。汚物は窓から投げ捨てるのもの。中世ヨーロッパ風ファンタジーとは違う、中世ヨーロッパそのままの衛生感の発達してない世界が舞台なのが良い。

    傭兵隊長ことシェフのピエールが愛嬌のある、どことなく憎めない男であることもマル。何より傭兵隊の女たちがいい。

    この時代の女は、嵐のような現実に晒されて、じっと黙って愛想笑いを浮かべて耐えるだけ。耕した実りも村の娘も傭兵という賊の前では為すすべもなく、す

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    2016年10月10日
  • パリの蜂起 小説フランス革命 2

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    三部会から国民議会が分離したが、実際には何ものも得てはいない。この現状を打破するため議員たちは動き出す。そして革命はついにパリへ。いよいよ盛り上がってきた。

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    2016年04月17日
  • 女信長(新潮文庫)

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    ドラマは観ることができなかったのですが,気になっていたので読んでみました。

    うーん。
    確かに信長の宣教師による描写として『甲高い声』ってのがあるし,俗説にあるようですけど。

    『女だからこそ考え付いた』みたいなのが具体的に見えてこないし,やたらと女だから男だからという割にはその時々で特質が変わっていていまいちわかりにくい。

    年号もぽんぽん飛んでよくわからない。

    面白くないわけではないので読みましたが,消化不良感がのこりました。

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    2015年08月10日
  • 粛清の嵐 小説フランス革命15

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    「自由の女神」は脱キリスト教のシンボルで、「理性」を神とする信仰のための偶像だったとは。。。

    それにしても断頭台の露ときえる人の数の多さが滅入る。
    革命が暴走しはじめる。その行く先を歴史で知っているがゆえに、重く暗く感じてしまう。

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    2015年06月13日
  • 黒王妃

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    地の文はフランソワ2世の治世から聖バルテルミ虐殺まで、カトリーヌ・ド・メディシスの独白による回想はアンリ2世との結婚から夫の死まで、両者が並行して記述される。
    佐藤賢一にしては女性の書き方もあんまり下世話じゃなく、なんとカトリーヌに好感を持たせる記述になっている。
    融和指向だったカトリーヌがなぜ聖バルテルミを惹き起こしたのか(乃至許容したのか)をどう表現するのかと思っていたが、それはあまりよく描かれていなかった。融和を求める考えが結構書き込まれていただけに残念。コリニーが息子の父親面したのが家族を守るマンマとして許せなかっただけでは弱いでしょう。コリニー暗殺教唆だけならともかく…

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    2015年04月20日
  • 八月の蜂起 小説フランス革命11

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    革命記念日と言えばバスティーユが陥落した7月14日だが、それは革命の始まりの勝利でしかなかった。
    革命各派の勢力争いを紡ぎつつ、1年後の8月。再びパリは燃える!。

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    2015年02月20日
  • 傭兵ピエール 1

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    全4巻。絶版?

    1429~,15世紀フランス。
    佐藤賢一氏の同名小説の漫画化。

    「15世紀、百年戦争下のフランス。
    王家の威信は失墜、世は混沌と暴力に満ちていた。
    そんな戦乱の時代の申し子、無頼の傭兵隊長ピエールは略奪の途上で不思議な少女に出会い、
    心奪われる。その少女の名は――ジャンヌ・ダルク。
    この聖女に導かれピエールはイギリス軍との天下分け目の戦場へと赴く。」

    キャラクターの描写がイマイチかな~?
    どっかというと男子向け?

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    2015年02月12日
  • カルチェ・ラタン

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    凝った枠組みの中で展開される西洋歴史小説。
    パリ観光の経験がある当方からすると、ちょっと聞いたことのある登場人物などへの親近感と相まって何となく身近に感じられる。この辺りは娯楽小説としてのツボを押さえているということ。
    またこの間読んだ『チェーザレ』、そして日本の戦国時代と同じような時代と考えると、日本の思考がいかに狭い場所で蠢いていたか(あるいは現在形のいるか)、本書がおそらく意図しないものであろうが思い知らされる。
    しかしこの作家のポルノチックなエロ描写、少々何とかならんのかと思わなくもない。

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    2015年02月05日
  • 傭兵ピエール 下

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    ピエールがジャンヌダルクを救うため単身敵地に乗り込む。
    歴史エンターテイメント小説の醍醐味であるifが遺憾なく発揮されて面白い展開となっているが、ジャンヌダルクほか実際の歴史上の登場人物たちの人物造形がいまひとつで感情移入しきれない。
    また個人的には、救出劇後の展開がやたら冗長に感じられたので、救出劇までで話を終えていた方が良かった気もした。

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    2015年02月01日
  • サン・キュロットの暴走 小説フランス革命13

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    国王を処刑したことによる対外戦争でのフランス包囲網と内乱。そのため不況はとどまるところを知らず、困窮するパリの庶民。無為無策の議会。
    民意を行政に反映させるため行動を起こす、パリの民衆が熱い。
    パリの庶民が、落ち着いて暮らせる様になるのはいつか?
    緊迫を増すパリ。
    民主主義の原点を知り、民主主義について考えさせられる。

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    2015年01月17日
  • 傭兵ピエール 上

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    10年以上前に読んだ本を再読。
    内容は全く覚えておらず、面白かったという記憶だけ。
    上巻の途中まで何が面白かったのか理解出来ず。
    オルレアンからランスにかけて戦いが終結に向かいラ・ピュセルの身に神の声が聞こえなくなった。
    この辺りから面白くなりだした。
    ここで、ピエール、何で強引に…。などと感情移入が増えてきた。
    仲間を大切にし、女に弱いスケベ。
    ラ・ピュセルを置いて、仲間と行ってしまったところは自分ならどうしたか悩んだ。
    自分の気持ちに気付いたが、仲間(家族)がいる。
    下巻どうなるのかな?楽しみ!

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    2014年12月21日
  • 共和政の樹立 小説フランス革命12

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    ルイ16世の幽閉から処刑までが描かれる

    いつも自意識過剰ながら、状況に流されやすいルイ16世のモノローグが聞けなくなるのか。。。

    長年続いてきた王政の心理的障壁を論理で越え、国王の処刑にまで漕ぎ着けた。
    長く議論を戦わせる中、一人の出した意見が状況を一変させ、歴史を動かしてしまう。

    折しも国政選挙のさなか、今日本の議員の中のどれだけの人が、これだけの熱い議論を戦わせているのかと思うと、やるせない。

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    2014年12月13日
  • 八月の蜂起 小説フランス革命11

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    国内で国外で幾重にも対立状態にあるフランス
    フランス対オーストリア・プロイセン
    国王対市民、パリ対地方、ブルジョア対非ブルジョア

    自己主張ができる様になったからの対立状態なのか?
    共和政の産みの苦しみなのか?

    歴史では結果は分かっているものの、その時代に生きた人たちがどう考え、何を思っていたのか?
    多くの人のモノローグで構成されるこの小説から、その時代の人々の息づかいを感じる。

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    2014年11月03日