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Posted by ブクログ
ついにルイ16世が断頭台に。ギロチンは最新式の処刑道具で平等で人権的なものらしい。苦しまないで王も庶民も平等の処刑の仕方で執行される。しかし王の死刑を遅らせようとするジロンド派と即時の死刑を求めるジャコバン派。サン・ジュストの歴史的な演説で、流れは一気にジャコバン派へ。両派をまとめることで存在感を高めたダントンは、金銭スキャンダルとジロンド派の裏切りで影響力を落とす。ロラン夫人の斡旋の甲斐なくダントンはジャコバン派を支持。ジロンド派は敗北し、王は即時の死刑となる。開明派の王として即位。国民から愛された王ルイは何故死刑されなければならなかったのか。立憲君主制で何が悪いのか?サン・ジュストの演説は意味不明の理屈だし、そもそも憲法や法を守る気がない。どんな無茶でも死刑にしなければならないという論理しかない。革命の行き着く先は理性でなく、恐怖と暴力に支配される。それは支配したことのない無学な庶民が初の普通選挙で選び選ばれた国民公会だからこそだし、また殺さなければ安心できないほど王の影響力があったということ。ミラボーの程の良い革命は遠くなり、王から一庶民になったルイ・カペーを法を無視し理屈抜きにギロチンにかけた事実だけが残った。そして君主制を持つ多くの国、中でもオーストリアとプロイセンを敵にして戦争をしなければならないという現実も。にしてもルイ16世は悲劇としか言いようがない。結果やり過ぎた革命は多くの血を流し支持を失い、戦争は続きフランスは不幸になった。挙句がナポレオンによる王政の復活とは遣り切れない。
Posted by ブクログ
2014年9月から毎月一冊の文庫版の刊行が再開された、小説フランス革命。
今回の『共和政の樹立』は第2部の第3巻で、通算12巻となる。
フランス革命の一側面である、処刑の色が強くなる。
ルイ16世の幽閉から処刑までを描いた一冊。
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【内容(「BOOK」データベースより)
1792年8月の蜂起で王権が停止され、国王一家はタンプル塔に幽閉された。パリの民衆は反革命の容疑者たちを次々に虐殺。街に暴力の嵐が吹き荒れ、立法議会に代わって国民公会が開幕すると、新人議員サン・ジュストの演説をきっかけに国王裁判が開かれることに。議員たちのさまざまな思惑が交錯する中、ついにルイ16世の死刑が確定し―。フランス王政の最期を描く、血塗られた第12巻。
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【著者略歴「BOOK著者紹介情報」より】
佐藤/賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。99年『王妃の離婚』で第121回直木賞を、2014年『小説フランス革命』で第68回毎日出版文化賞特別賞を受賞
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Posted by ブクログ
ヨーロッパ近代史の中でいくつかの王政が倒れ、共和政に移行したが、両大戦に起因しない内発的なものとしてはフランス革命が唯一の例と言って良い。というより、フランス革命において国王を断罪し首をはねたことが、19世紀に各国の旧体制の動揺を招き、第一次大戦の原因の一つになったと見ることができる。
本書の物語は1792年8月政変の後から始まる。既にルイ16世は自ら身を処す力を失っていて、彼をどう裁くかがジロンド派とジャコバン派の政争の具になる。国民公会の最大勢力は平原派であり、左右両派が中間派を取り込もうと演説を繰り広げる。革命が過激に突き進むことを警戒するジロンド派と、進まないことに苛立つロベスピエール。ジロンド派はバランスある政治を担おうとするが、リーダーシップを欠き国王裁判ではジャコバン派に敗北する。その後革命はどう進むのか、それは次巻以降の楽しみということになるのだろう。
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