佐藤賢一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
再読。
傭兵ピエール。恋愛、冒険、歴史、戦いこういうエンターテイメント作品好きだな。
ピエールの中には常にいつも運命の人ジャンヌが潜んでいて、ジャンヌを救い、ジャンヌを守り、ジャンヌを励ますことが生きることの意味だった。
好きな人を守る。
仲間を守る。
困っているを助ける。
だから愛される。
途中、ジャンヌと結ばれるまではヤキモキしながら読んでたが、ラストの「傭兵ピエール、まずは会心の笑みだった。」で納得した読み切りでした。
ジャンヌも正義感が強く融通が利かないが純粋な魅力的な女性。
旅籠でひとつの寝台に眠りジャンヌが「わたしは、ただのジャネットです」
…。ピエール!何で!思わずつぶやいち -
Posted by ブクログ
八月の蜂起、九月の虐殺そして翌年一月のルイ16世処刑を経てフランスはどうなったのか?国内はパリで小麦の不足による暴動が発生。パリのサン・キュロットたち労働者、貧民の議会への直接的な圧力は自由経済を信奉する議会主流派ジロンド派を揺るがす。左派ジャコバン派と橋渡しを務めたダントンと袂を分かち敵対、仲間だったデムーリュエ将軍のベルギー戦線での敗戦。さらにジャコバン派の議会召喚に反抗して将軍がクーデター未遂を起こすとその関与を疑われる。地方はもともと保守的で王の処刑にも反対が多かった。突出するパリへの反感から王統派が反乱を起こし西部は大混乱。南部でも穏当なジロンド派が支持される。外交は一時の勝利とベル
-
Posted by ブクログ
普段、女性作家の本ばかり読んでいるので、野性味溢れる男性的な展開に慣れず、最初のうちは思い悩んでしまった。
しかし下巻に入ってからは展開が気になって一気に読んだ。
ピエールは粋で情が深い。この人についていけば大丈夫、となんとなく思わせるものがある。それで、男も女もピエールの周りに集まってくる。つい惹かれてしまうのもわかる気がする。
ピエールは最初から最後まで一貫してジャンヌを好きではあるのだが、その途中に何人もの女性が登場し、その度に情をかけてしまう。
でも悪気は全くないし、ジャンヌを傷つけるつもりもない。
後ろ暗いところがないので、許すしかない。
あんな風に生きられるなら楽しいだろうなぁと思 -
Posted by ブクログ
複雑な情勢でなかなか全体を理解しにくい。ブルジョアを基盤とするフイヤン派は8月10日の蜂起で完全に息の根を止められ、立憲君主制を考えるジロンド派はいまだ政権の中心にいる。ダントンやデムーランたちは無産階級の支持のもと、第2の革命ともいうべきテュイルリー宮殿進撃と王権の停止を成し遂げ、共和政に舵をとる。ジロンド派とロベスピエール率いるサン・キュロットたち急進派の対立の板挟みになるダントン。だが対立から一気に団結へと事態は向かう。プロイセン軍により国境のヴェルダン要塞が陥落、パリは敵の直接的な脅威に晒されたのだ。この巻の主人公はデムーラン。革命の大義と生まれたばかりの子、ダントンとの友情と家族への