佐藤賢一のレビュー一覧

  • ジャコバン派の独裁 小説フランス革命14

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    革命は初期の目的からはずれ、内部抗争、権力抗争へと発展していく。そこには大義も何もなく、暴力だけである。すべての革命がこのような過程を辿っていく。全く愚かしい限りだ。

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    2015年02月11日
  • 傭兵ピエール 下

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    再読。
    傭兵ピエール。恋愛、冒険、歴史、戦いこういうエンターテイメント作品好きだな。
    ピエールの中には常にいつも運命の人ジャンヌが潜んでいて、ジャンヌを救い、ジャンヌを守り、ジャンヌを励ますことが生きることの意味だった。
    好きな人を守る。
    仲間を守る。
    困っているを助ける。
    だから愛される。

    途中、ジャンヌと結ばれるまではヤキモキしながら読んでたが、ラストの「傭兵ピエール、まずは会心の笑みだった。」で納得した読み切りでした。

    ジャンヌも正義感が強く融通が利かないが純粋な魅力的な女性。
    旅籠でひとつの寝台に眠りジャンヌが「わたしは、ただのジャネットです」
    …。ピエール!何で!思わずつぶやいち

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    2015年01月30日
  • 日本の1/2革命

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    自民党から民主党への政権交代時の出来事や時代背景とフランス革命のそれとの類似点を上げ、この政権交代はフランス革命の2分の一程度の革命であると述べた本。あまり知らなかった興味深いエピソードが次々繰り出され、最後まで飽きずに読み切ることができた。佐藤さんの著書の小説フランス革命も読んでみたくなった。

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    2015年01月25日
  • ジャコバン派の独裁 小説フランス革命14

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    ジロンド派の無策に苛立つパリ。パンをはじめとする物価の高騰は止まらず、戦争は敗戦続き。内乱も起こる。ジロンド派の
    排除を決意したロペスピエールらは、サン・キュロットに人気のあるエベールらに蜂起を促す。精神的な蜂起でジロンド派の辞任を狙うが、蜂起は過激化。議会の包囲、強制的な逮捕に向かう。結果、ジロンド派は地方に流れ、内乱は激化。中央はジャコバン派の独裁に向かう。それは議会制民主主義の否定。

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    2015年01月22日
  • サン・キュロットの暴走 小説フランス革命13

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    八月の蜂起、九月の虐殺そして翌年一月のルイ16世処刑を経てフランスはどうなったのか?国内はパリで小麦の不足による暴動が発生。パリのサン・キュロットたち労働者、貧民の議会への直接的な圧力は自由経済を信奉する議会主流派ジロンド派を揺るがす。左派ジャコバン派と橋渡しを務めたダントンと袂を分かち敵対、仲間だったデムーリュエ将軍のベルギー戦線での敗戦。さらにジャコバン派の議会召喚に反抗して将軍がクーデター未遂を起こすとその関与を疑われる。地方はもともと保守的で王の処刑にも反対が多かった。突出するパリへの反感から王統派が反乱を起こし西部は大混乱。南部でも穏当なジロンド派が支持される。外交は一時の勝利とベル

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    2014年12月25日
  • 傭兵ピエール 下

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    普段、女性作家の本ばかり読んでいるので、野性味溢れる男性的な展開に慣れず、最初のうちは思い悩んでしまった。
    しかし下巻に入ってからは展開が気になって一気に読んだ。
    ピエールは粋で情が深い。この人についていけば大丈夫、となんとなく思わせるものがある。それで、男も女もピエールの周りに集まってくる。つい惹かれてしまうのもわかる気がする。
    ピエールは最初から最後まで一貫してジャンヌを好きではあるのだが、その途中に何人もの女性が登場し、その度に情をかけてしまう。
    でも悪気は全くないし、ジャンヌを傷つけるつもりもない。
    後ろ暗いところがないので、許すしかない。
    あんな風に生きられるなら楽しいだろうなぁと思

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    2014年12月07日
  • 共和政の樹立 小説フランス革命12

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    ついにルイ16世は断頭台の露と消えてしまった。革命の嫌な面であり、これから多くの人々が粛清の嵐に巻き込まれていく。
    死を前に淡々と客観的に自らを振り返るルイ16世の描き方が印象的。

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    2014年12月07日
  • 八月の蜂起 小説フランス革命11

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    複雑な情勢でなかなか全体を理解しにくい。ブルジョアを基盤とするフイヤン派は8月10日の蜂起で完全に息の根を止められ、立憲君主制を考えるジロンド派はいまだ政権の中心にいる。ダントンやデムーランたちは無産階級の支持のもと、第2の革命ともいうべきテュイルリー宮殿進撃と王権の停止を成し遂げ、共和政に舵をとる。ジロンド派とロベスピエール率いるサン・キュロットたち急進派の対立の板挟みになるダントン。だが対立から一気に団結へと事態は向かう。プロイセン軍により国境のヴェルダン要塞が陥落、パリは敵の直接的な脅威に晒されたのだ。この巻の主人公はデムーラン。革命の大義と生まれたばかりの子、ダントンとの友情と家族への

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    2014年11月27日
  • 八月の蜂起 小説フランス革命11

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    フランス人は、革命を起こしたという自国の歴史を誇りに思っているのだろうか?
    フランス革命が世界史に与えた影響は大である。日本にはそんな誇れる歴史はあるのだろうか?この本を読みながら、ついついそんなことを考えてしまう。

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    2014年11月15日
  • ヴァロワ朝 フランス王朝史2

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    カペー朝は個人商店の奮闘、ヴァロワ朝は中小企業の奮闘、そして次のブルボン朝の課題は大企業になること。

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    2014年10月19日
  • ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10

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    次々と個性的な人物が登場して、物語は佳境に向かって進んで行く。わくわくどきどきしながら、読んでいる。

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    2014年10月12日
  • ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10

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    ブリソたち主戦論が政権を握る。そこにはルイ16世のフランスを敗戦に持ち込むことで王権を回復しようとする策略があった。国内の矛盾を外国との戦争によって目を逸らし、また勝利することで強権を手に入れ一気に改革を進めようとするが、敗戦が続く。王はブリソたちを罷免する。ロベスピエールはブリソたちと袂を分かつ。そしてただの自由や平等では人々は救われないと気がつく。フランス国内は食料難で不満は爆発寸前。再びデモが起こる。しかし、王に説得される。時代はまだアンシャンレジームか革命か、混迷の中にある。

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    2014年10月02日
  • ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10

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    ネタバレ

    第二部の開始
    この巻のフランスの状況は、現代の国際的な政治状況をそのまま写しているのではないかと思うくらい。

    経済的困窮の打開を外国との戦争に求める国の指導者
    国際的な政治状況を利用して、金儲けに走る投資家
    富める者と貧しく困窮する者の格差が拡大し続ける社会

    「フランス」を「国際社会」に置き換えて、過去に学ぶ時がきているのではないかと思う。

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    2014年09月27日
  • ヴァロワ朝 フランス王朝史2

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    百年戦争である。ポワティエの戦いにジャンヌ・ダルク、十字軍を横目にしながら、ブルターニュ戦争である。イタリア戦争に宗教戦争、ノストラダムスにサン・バルテルミーの大虐殺とくれば、もう高校世界史の復習である。
    お人好しやらスケコマシ、果ては狂人までいろんな王様がいて、なかなか愉しい王朝です。庶民にとっては「大迷惑」以外の何ものでもないけど(笑)

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    2014年09月24日
  • 双頭の鷲(上)(新潮文庫)

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    英仏100年戦争時代。実在した稀代の英雄の物語。詳細な時代背景描写に引き込まれる~。レンヌの街並みが色鮮やかに思い出される

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    2014年04月28日
  • カルチェ・ラタン

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    小説って面白いなと思う一冊。
    西洋歴史小説なんていう分野があるんだ…という新鮮さを感じる。
    小説の中で神学論争やってるんだ…という好奇心を覚える。
    ザビエルとかカルバンとか有名人もでるんだ…というキャッチーさがある。
    古い書物の回顧録みたいだけど全部創作なんだ…とかっこいいと思う。
    しかもミステリーなのか… って、最後エログロじゃん!
    娯楽小説ってなんでもありで面白いなと教えてもらいました。

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    2013年11月20日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    久方ぶりに佐藤節を堪能。
    こういう王道的(あるいは古典的)歴史小説って意外に最近お目にかかれないので、勉強という意味も含めて楽しませてもらいました。
    それにしても現代の観光資源は全て古今東西王家の遺産、歴史は奇なるものです。

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    2013年09月22日
  • オクシタニア 下

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    ネタバレ

    下巻を読み終わったので、上巻と会わせて感想。

    登場人物が全員、自分に何かが欠けていると焦燥している。欠けたものを埋め合わせるために信仰に走るのだが、その結果は悲劇。
    人間の本質は二元論に落とし込めるものではない。
    二人の魂は救われたのだろうか。

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    2013年08月20日
  • 英仏百年戦争

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    私が初めて教科書以外で、世界史に触れた本です。
    そして世界史というものの見方が大きく変わることとなった一冊でした。
    今までの教科書や授業は”現代的な枠組み”を用いて歴史を振り返っていますが、この本では当時の人々の感覚に近づいて話をすすめていくので、先を知りたい気持ちによってするすると読み進めていくことができました。
    また要所要所で家系図があるので流れもとらえやすかったです。

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    2013年07月28日
  • 傭兵ピエール 上

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    上下巻読み終えたところです。
    世界史(この場合は西洋史)の知識が無いために
    「史実とフィクションの境目が分からなくては面白くないだろう・・・」と
    この手の作品は遠慮していたんですが、細かい事はどうでもいい!
    エンタメ作品として楽しめばいいんですよね♪
    そう思えば非常に読み応えのある面白い作品でした!

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    2013年06月06日