佐藤賢一のレビュー一覧
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事実は小説より奇なり、とよく言うが。所々、事実の羅列が怒濤のように続く箇所もあったけど、途中、事実関係や人物の繋がりを整理したい所や(なにせ同じ名前のヒトだらけ!)、少し立ち止まって考えたい所や派生事項をググって確認したい所やあったんだけど。とにかく続きが気になって気になって、先に先にと読み進めてしまった。ミステリじゃなくてこういうの、あまり経験ないかも…。
特に面白かったのは、ルイ14世の第3章。鉄道も蒸気機関もない、地理的中央集権化の困難だった時代に、ナショナリズムを高揚させることが意識の中央集権化に繋がる…と本当にルイ14世が考えたかどうかは疑問だけど、結果として花開いたヴェルサイユ文 -
購入済み
面白かった
カトリーヌ・ド・メディシスと言えば黒衣、ノストラダムス始め怪しげな予言者や占星術、サン・バルテルミの虐殺、と陰鬱なイメージが浮かぶけれども、こちらの作品では一人の女性としてのカトリーヌ・ド・メディシスが描かれていて面白かった。
中世王室舞台なので、同じ名前の人物が多いのと、時代が過去と(作中の)現在とがない交ぜになるので、ちょっと混乱仕掛けるので、間をおかずに一気に読んでしまった方が面白いと思います -
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ネタバレ本書は、2部構成となっています。第1部はアル・カポネの立志から栄華をカポネの視点で描く。取るに足らない(しかし才はある)貧民街のイタリア系移民が、如何にして、不俱戴天の仇であるアイルランド系移民と闘争し、裏社会に身を投じそして頂点を極めるに至ったか。そして、多くの映画、劇、活字のイメージと異なるありのまま"人間"としての彼が、人々に好まれ羨望の眼差しを向けられるように至ったかが綴られています。
"イタリア人の誼でな" (引用:『カポネ 上』角川文庫、p.149)
"なあ、マーク、この俺も言わせてもらうぜ。「俺のために、いつか力になってくれとな -
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フランク王国が三分割された後のメロヴィング朝、カロリング朝の西フランク王国の宮宰だったロベール家から987年に誕生したカペー朝。ただ成り立ちはカロリング朝の後継が途絶えたからで、実力でなったわけではなく、そもそもカペーという言葉自体意味は合羽。初代国王ユーグ・カペーはカッパのユーグ。であり、若年で王位に就いた。王家は弱く、自分の代に息子を共同統治者として引き上げることを続けてなんとか王朝の継続性を保った。そもそもカペー朝時代は、アンジュー公、アキテーヌ公、ブルターニュ公、ノルマンディー公が同じくらいの領地を持っており、海の向こうにはノルマンディー公が征服することになるイングランドが有り、東は神
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ヴァロワ朝のフィリップ6世からの歴史。ブルボン朝に比べると資料が制限されるのか、歴史の教科書的記述が多く、話を膨らます脱線は少ない。この時代は、イングランド、神聖ローマ帝国、スペインといった強力な王に囲まれそのプレッシャーを受けつつ、ブールゴーニュ、ミラノ、フランドルといった各公国を取り込んでいってフランスの版図を拡大していった歴史だが、それは戦争、謀略の繰り返しで、一歩進んでは2歩下がる、その中には百年戦争も含まれ他、中世的な歴史がある。この中で、三部会を数多く開いて徴税範囲を拡大し、常備軍を作り、国力を拡大させることに成功するが、ドイツから来た宗教改革の影響が政治的争いを拡大し、国王の無能
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フランス王朝三部作待望の完結編。
ブルボン朝開祖のアンリ4世に紙面の実に三分の一が割かれている。
アンリ・ドゥ・ブルボン、あるいはナバラ王アンリーのちのアンリ4世の王位継承権の根拠は、13世紀のルイ9世まで遡る。ヴァロワ家がフランス王家から分かれる以前にすでに分かれていた分家だ。しかし他の分家が途絶えていたために、れっきとした次代の王位継承者だった。
問題なのは、アンリが新教で育てられたこと。ときは宗教改革時代。新教ユグノーのアンリが王位を継ぐことをよしとない旧教一派は、由緒ある王家の法を捻じ曲げてでもナバラ王アンリの王位継承権を否定する。
アンリは、信条としてはずっと新教だったのだろうが、