佐藤賢一のレビュー一覧

  • よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる

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    世界三大宗教といえば、
    キリスト教、イスラム教、仏教。

    キリスト教とイスラム教で実に
    世界の人口の半数を超える。

    共通点は唯一神を崇める一神教であること。

    宗教の数では圧倒的に少数派の一神教が
    なぜ世界の大半を覆うまでになったのか。

    著者の佐藤賢一さんは直木賞作家で、
    複雑な宗教史をかなりわかりやすくほどいてくれている。

    文庫版にはウクライナ情勢も加筆。

    宗教と戦争は切り離せないテーマではあるのだけれど、
    読めば読むほど宗教よりなによりイギリスが原因に見えてくる。

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    2025年09月20日
  • 王妃の離婚

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    私の好きな三宅香帆さんのオススメ本の一冊。
    初めは読みにくく、小難しい設定と言葉で面白みを感じなかったが、途中から猛烈な面白みが!心の底から湧き上がるワクワク感、爽快感、ハラハラ感があり、極上の読者体験になった。決して読みやすくはないが、エンターテイメント性が高い作品だ。
    悩んだが、総合的に考えて⭐︎5!

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    2025年08月21日
  • ハンニバル戦争

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    第二次ポエニ戦争をスキピオ視点で描いた「ハンニバル戦争」。
    終始、スキピオ視点で物語は進みます。ハンニバルを人物として描写されるのはザマの戦い直前。
    その会談の中で、生の感情に触れたスキピオが感じた人間としてのハンニバル。それまでは戦術の天才として、軍神とまで思っていた彼が一人の人間であると知る瞬間。この変化を描くために、ハンニバルを描かずにいたのかな、と思いました。

    ローマに勝利し続けるハンニバル。イタリアでの敗戦の描写。ハンニバルを学ぶことで勝利を収めてゆくスキピオ。
    ザマへ至るまでの全ての描写が、ハンニバルの圧倒的な強さをローマやスキピオだけでなく、読者にも刻み込ませるものであって、と

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    2025年01月19日
  • 革命の終焉 小説フランス革命18

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    全巻通しての感想を最終巻に書くことにします。
    最初は少し軽い印象で始まった。
    これが本当に徐々に積み重なって重みを増してゆく。
    事実をもとにしてうまく描かれていると思う。
    短い章立てで書いてある事で多くの人、多くの場面を描くことが出来ている。
    ミラボー、ダントン、サン・ジュストそして主人公と言っていいロベスピエール。
    他にも色んな人達が出てきては退場していったり。

    政治とか合意とか民意とか蜂起、暴力、法の支配、人民の生活、貴族の生活、血の通った話、高尚な話、理想、現実と様々な事を考えさせられます。

    読んでよかった。
    読み応えもありました。

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    2024年09月24日
  • 英仏百年戦争

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    情報のポイントが絞られていて、概略として掴みやすかった。

    また、「英仏百年戦争」という現代的認識の誤解をかなり指摘していて、歴史を学ぶ醍醐味を味わえた。
    巻末に、「国民国家という軛」からの解放が近いのでは、という著者の考えにもとても共感した。というのも、ギリシャ史をまとめた本を読んだ時、「ギリシャ」という現代の地理的区分にこだわって叙述することの難しさや実態とのギャップを感じずにいられなかったからだ。これは、日本を含めどの地域でもそうだと思う。

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    2024年07月27日
  • ナポレオン 2 野望篇

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    相変わらず、圧巻の知識&情報量

    エジプト遠征の時に学術団を連れて行って、美術の研究をしたり、数学を使ってピラミッドの高さを想定したり、学問的な側面も多く持っていたのも、人として面白い

    フーシェも良い味出してる

    宇野重規さんの解説も詳しく読み込まれており、とても良い

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    2024年07月20日
  • カペー朝 フランス王朝史1

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    【カペー朝】
    《Capétiens》10世紀から14世紀初めにかけての、西フランク王国の王朝。987年、パリ伯ユーグ=カペーが、カロリング朝を継いで創始した。首都はパリ。歴代の王は教会と結んでしだいに王権を強め、国土を拡張した。1328年、後継者が絶えたため、バロア朝に交代した。

    佐藤賢一
    1968年山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程単位取得満期退学、以降作家活動に専念。1999年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を受賞。作品はほかに『傭兵ピエール』『オクシタニア』『小説フランス革命』(以上、集英社)、『二人のガスコン』(講談社)、『双頭の鷲』

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    2024年05月16日
  • テンプル騎士団

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    テンプル騎士団を中心に12世紀〜14世紀の欧州・オリエントの歴史を再確認できる。教皇の最盛期から、教皇のバビロン捕囚まで、これから絶対王政を迎える歴史の転換期。十字軍ぐらいのイメージしかなかったが、教皇直属で様々な特権を持ちグローバルネットワークを活かして金融や経済も刷新させた革新的な超国家集団だったとは、印象が大きくかわった。封建制度が根強い時代に組織的な軍事力も備わっており、その後の欧州の歴史に大きな影響を与えた。十字軍自体はイスラム世界から古代ギリシア由来の発達した科学を西方に伝え、中国の航海術が大航海時代のきっかけにも繋がった象徴的な出来事だった。イスラム勢力はセルジューク・トルコ、フ

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    2024年04月15日
  • 王の綽名

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    久々に世界史の勉強をやり直したいと思った本。綽名のついている西洋の王様のそれぞれの一代記を元に、その時代の説明が施されているが、中世の混乱がよく伝わってくる。
    私は、日本史では応仁の乱の前から戦国時代の手前まで、14世紀から15世紀くらいの混乱期、日本が今の日本のイメージになっていく時代が一番好きだが、西洋ではこの混乱が、その何倍もの時間に、何倍もの広さで行われていったということがよく分かる。もっと本格的に勉強していきたい。

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    2024年03月10日
  • ナポレオン 3 転落篇

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    ネタバレ

    フランス在任中はフォンテーヌブローに住んでいた。世界遺産の宮殿があり、ブルジョワの街。もともとはフランソワ1世の居城であるが、歴史的にはナポレオンの居城として、数多くのエピソードを持っている。有名なのは、ジョゼフィーヌと隣り合わせの部屋の間のドアを塗りこめて通れなくして離婚の布石を打ったり、ローマ教皇を幽閉的に住まわせたり。一番有名なのは、皇帝を退位してエルバ島に流されるときに、この宮殿から階段を下りて去っていったというエピソードが有名。訪問者を連れて何度も訪問した思い出があり、展示物も含め、ナポレオンはとても親近感のある人物。なので、個人的な関係もあるが、この大河小説、期待通りの素晴らしい出

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    2024年01月15日
  • 世界史のミカタ

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    この本読んでると、何かにたどり着いた気がした。すごいなぁ、これ。世界史好きな人は読まないと損するレベルだぞ…。スゴイ…。(;´Д`A

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    2024年01月13日
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁

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    シャルル・ドゥ・ゴールという人物が生き生きと描写され、楽しんで読むことができました。
    フランス史、またフランスの視点から世界史の流れを追うことができます。
    現在のフランスに直接繋がる系譜なので、彼の国を理解する一助となる本だと思います。

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    2023年12月23日
  • ナポレオン 2 野望篇

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    ネタバレ

    「できることなら、私は世界を征服したいと考えている。シャルルマーニュのように大帝国を築きたいと思っています。」(本文抜粋)
    ナポレオンがこうも自身の野望に突き動かされたのは、故郷コルシカから拒絶されたことにありました。(1 台頭篇参照)
    故郷の為に一身を捧げた結果、彼は憎きフランスへの逃亡を余儀なくされます。

    帰るべき故郷がないならば、ナポレオン・ボナパルトによる覇権国家をひとつ創ってしまえば良い。
    フランスにて常勝将軍の地位を確立するうち、彼はいつしか意識するようになります。
    今の地位は、そのための道具に他ならないのだ、と。

    第1章 冒険
     ナポレオンは国家の重鎮タレイランに野望を打ち明

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    2023年09月02日
  • テンプル騎士団

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    子供に、100万円クイズとしてテンプル騎士団とはなんだと、出した。外れたけど、後日しっかり覚えてた。質問するには、インパクトが大事。

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    2023年08月01日
  • 革命の終焉 小説フランス革命18

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    世界を変えるとてつもない熱量を文章で暴力的に伝えてくる傑作。人は皆1度は読むべきかもしれない作品でした

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    2023年05月29日
  • 王妃の離婚

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    この作者は本当に日本人かしら…そう疑うほどの歴史認識と西洋理解、モンマルトルを歩く学生はほぼ坊さんで、血の気は多いは理屈っぽいはにはじまって、苦悩の先に離婚裁判。でも、ちょっと待って?!フランスってカトリックだよね、離婚できたっけ??
    こんなお話を面白く地についた物語に仕立てるって、出来る?もう、一気読みでした。凄いです。作者はややこしいフランス王朝史をきっちりものされ、フランス革命をあっさりバッサリわかりやすく説明出来(ほんとにこれって凄い事です。目から鱗でした。)フランスを中心としたヨーロッパの歴史を学問し尽くした佐藤賢一氏。ですよね、でないと書けないよね。
    読みながら、なかなか日本人には

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    2023年05月01日
  • 遺訓(新潮文庫)

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    最高に面白かった。アクション映画を見ているようなハラハラするシーンあり。沖田芳次郎くんのキャラ設定が沖田総司くん二世みたいで胸が熱くなります。酒井玄蕃さまのシーンには涙。

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    2023年01月07日
  • 新徴組(新潮文庫)

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    とにかく酒井玄蕃がかっこいい。(変人でもあるが)新撰組の陰に隠れていまいち地味な新徴組と、庄内藩。が、こんなにスカッと爽やかな戊辰戦争ものは他に無いような素敵な戦いでした。

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    2022年12月31日
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁

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    ド・ゴールの第二次世界大戦中の活躍は、知られている。

    しかし、第二次世界大戦後のアルジェリア独立運動時の国内外の困難な状況については、よくわかっていなかった。誰も事態を収拾できない中で、火中の栗を拾い、命を失う危険に何度もあいながらも、見事に解決しきった政治力と度量には感銘を受けた。ド・ゴールにせよ、アデナウアーにせよ、この頃の欧州の保守政治家の識見・力量は凄いと思う。

    公人としての評価は好みが分かれると思うが、私人として家族を大切にし、死後の国家的栄誉を一切受けなかったド・ゴールはカッコ良い。素晴らしい伝記を書いてくれた著者に感謝だ。

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    2022年12月10日
  • 王妃の離婚

    RN

    購入済み

    佳き。

    一気に拝読しました。堪能しました。ありがとうございます。

    離婚したくない王妃と離婚したい王が、セックスしたのかしていないのか(どなたかも仰っているようにR指定に同意します)、婚姻関係を22年経た後の、教会裁判の物語、が出来事になります。
    その裁判を通して、心と「身体」に喪失を抱く中年弁護士が救済されていく物語が、主旋律として覆いかぶさるように奏でられていきます。さらに彼に複雑な想いを抱き続け生きてきた近衛騎士も、救われているように読めました。
    沢山の人たちの想いが、切なく重なり合い描かれ、本当に佳き。。。

    重くなりがちなエピソードが続くのに、グイグイと読まされました。ありがとう

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    2022年08月14日