佐藤賢一のレビュー一覧

  • ナポレオン 2 野望篇

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    ネタバレ

    「できることなら、私は世界を征服したいと考えている。シャルルマーニュのように大帝国を築きたいと思っています。」(本文抜粋)
    ナポレオンがこうも自身の野望に突き動かされたのは、故郷コルシカから拒絶されたことにありました。(1 台頭篇参照)
    故郷の為に一身を捧げた結果、彼は憎きフランスへの逃亡を余儀なくされます。

    帰るべき故郷がないならば、ナポレオン・ボナパルトによる覇権国家をひとつ創ってしまえば良い。
    フランスにて常勝将軍の地位を確立するうち、彼はいつしか意識するようになります。
    今の地位は、そのための道具に他ならないのだ、と。

    第1章 冒険
     ナポレオンは国家の重鎮タレイランに野望を打ち明

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    2023年09月02日
  • テンプル騎士団

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    子供に、100万円クイズとしてテンプル騎士団とはなんだと、出した。外れたけど、後日しっかり覚えてた。質問するには、インパクトが大事。

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    2023年08月01日
  • 革命の終焉 小説フランス革命18

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    世界を変えるとてつもない熱量を文章で暴力的に伝えてくる傑作。人は皆1度は読むべきかもしれない作品でした

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    2023年05月29日
  • 王妃の離婚

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    この作者は本当に日本人かしら…そう疑うほどの歴史認識と西洋理解、モンマルトルを歩く学生はほぼ坊さんで、血の気は多いは理屈っぽいはにはじまって、苦悩の先に離婚裁判。でも、ちょっと待って?!フランスってカトリックだよね、離婚できたっけ??
    こんなお話を面白く地についた物語に仕立てるって、出来る?もう、一気読みでした。凄いです。作者はややこしいフランス王朝史をきっちりものされ、フランス革命をあっさりバッサリわかりやすく説明出来(ほんとにこれって凄い事です。目から鱗でした。)フランスを中心としたヨーロッパの歴史を学問し尽くした佐藤賢一氏。ですよね、でないと書けないよね。
    読みながら、なかなか日本人には

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    2023年05月01日
  • 遺訓(新潮文庫)

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    最高に面白かった。アクション映画を見ているようなハラハラするシーンあり。沖田芳次郎くんのキャラ設定が沖田総司くん二世みたいで胸が熱くなります。酒井玄蕃さまのシーンには涙。

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    2023年01月07日
  • 新徴組(新潮文庫)

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    とにかく酒井玄蕃がかっこいい。(変人でもあるが)新撰組の陰に隠れていまいち地味な新徴組と、庄内藩。が、こんなにスカッと爽やかな戊辰戦争ものは他に無いような素敵な戦いでした。

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    2022年12月31日
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁

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    ド・ゴールの第二次世界大戦中の活躍は、知られている。

    しかし、第二次世界大戦後のアルジェリア独立運動時の国内外の困難な状況については、よくわかっていなかった。誰も事態を収拾できない中で、火中の栗を拾い、命を失う危険に何度もあいながらも、見事に解決しきった政治力と度量には感銘を受けた。ド・ゴールにせよ、アデナウアーにせよ、この頃の欧州の保守政治家の識見・力量は凄いと思う。

    公人としての評価は好みが分かれると思うが、私人として家族を大切にし、死後の国家的栄誉を一切受けなかったド・ゴールはカッコ良い。素晴らしい伝記を書いてくれた著者に感謝だ。

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    2022年12月10日
  • 王妃の離婚

    RN

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    佳き。

    一気に拝読しました。堪能しました。ありがとうございます。

    離婚したくない王妃と離婚したい王が、セックスしたのかしていないのか(どなたかも仰っているようにR指定に同意します)、婚姻関係を22年経た後の、教会裁判の物語、が出来事になります。
    その裁判を通して、心と「身体」に喪失を抱く中年弁護士が救済されていく物語が、主旋律として覆いかぶさるように奏でられていきます。さらに彼に複雑な想いを抱き続け生きてきた近衛騎士も、救われているように読めました。
    沢山の人たちの想いが、切なく重なり合い描かれ、本当に佳き。。。

    重くなりがちなエピソードが続くのに、グイグイと読まされました。ありがとう

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    2022年08月14日
  • 傭兵ピエール 下

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    ピエールのジャンヌに対する変わらぬ忠誠心がよい。焚刑を切り抜けるジャンヌ、そしてピエールを尻に敷くジャンヌ、物語の展開の面白さは抜群である。

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    2022年05月14日
  • 英仏百年戦争

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    英仏百年戦争
    それはイギリスとフランスの戦争でも、百年の戦争でもなかった。
    戦う二大勢力はともに自身を「フランス人」であると認識。
    領地の感覚が優先し、国の感覚が希薄だった時代に、イギリスという国とフランスという国の戦争など、設定できない。

    しかし、英仏百年戦争は、イングランド王、フランス王にそれぞれの王国を一元的に支配させる力を与えて終了。
    これにより、今日のイギリス、フランスに通じる、いわゆる中央集権国家が誕生。
    後の、国民国家に発展する土台となった。

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    2022年04月29日
  • カポネ 上

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    アル・カポネ周辺の歴史が好きで佐藤賢一が好きな私にはクリティカルヒットの作品だった。佐藤さん節でカポネの酸いも甘いも書き分けていて楽しく読めた。

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    2021年11月17日
  • 王妃の離婚

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    これは面白かった!!

    佐藤賢一氏の小説は初読み。歴史書である新書『テンプル騎士団』が面白かったので読んでみました。

    ヨーロッパの歴史を舞台にしたエンタメ小説。
    ちょっと下ネタ満載なのでR15指定してもいいくらいですね。
    でも面白い。

    この時代ってキリスト教がすべてにおいて優先されるので裁判も教会が仕切っていたのですね。勉強になる。

    いわゆる離婚裁判なのですが、この当時のキリスト教では離婚は禁じられています。
    ではどのように離婚を?となりますが、そこは抜け道があります。

    その結婚は最初から無効だったのだ!

    と唱えるわけです!

    ・・・ってそりゃ詭弁だろ!

    いろいろとツッコミどころ満

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    2021年06月08日
  • 英仏百年戦争

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    大学の一般向け講座を受講した際に勧められた著作。

    非常に読みやすく、わかりやすい。

    概説書としての側面もありながら、専門性もある。

    『百年戦争』の考え方、国民国家を基軸とする歴史の考え方をもう一度捉え直す著作である。

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    2021年03月20日
  • 遺訓(新潮文庫)

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    明治時代の初め頃、明治6年頃から明治11年頃を背景とした時代モノの小説である。
    「明治6年頃から明治11年頃」?この時期というのは、“征韓論”という論争、政争が在って、明治政府の大物達が下野してしまい、士族反乱も相次いで起こるが、最大にして最も苛烈であった“西南戦争”が発生し、戦後に政府の主要な指導者であった大久保利通の暗殺事件が起こっている。
    明治時代には様々な分野で色々な事が起こっている訳だが、「明治6年頃から明治11年頃」というのは殊更に劇的な時期かもしれない。
    本作には何人かの視点人物が据えられているのだが、最も主要な視点人物は幕末期に<新徴組>(しんちょうぐみ)の隊士であったという青

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    2021年02月20日
  • 英仏百年戦争

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    フランスを舞台にした歴史小説を得意とする佐藤賢一氏による百年戦争の概説書である。

    百年戦争は、現代の主権国家体制に馴染んだ我々からすると、つい安直にフランスとイングランドが戦った戦争である、と思い込みがちである。
    そう思い込むと、大変分かりづらくなるのが百年戦争である。

    本書は、百年戦争以前にはいわゆる国家としてのフランス・イングランドは存在しなかったという前史を確認することから始まり、この百年の争いを通じてナショナリズムが芽生えていったとの結論で終える。
    元々、読みやすい文章を書く人だが、全体が上記のあらすじに支えられているため、茫漠としていた百年戦争の輪郭が読むほどに浮かび上がるようだ

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    2020年11月17日
  • 戦争の足音 小説フランス革命9

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    秒だった

    市民の冠で子供を抱くシーンやバルナーヴとの別れのシーンは小説ならではで、浪漫のある会話で面白い。
    我々はこの先の歴史を知ってしまっているだけに、続きの頁を捲る手が重い。


    サン=ジュストの登場のタイミングは、意図的なのですよね?

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    2020年10月12日
  • 新徴組(新潮文庫)

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    フランスを舞台にした歴史小説の大家である佐藤賢一氏の「珍しい」国内もの。もともと幕末ものの読み物にしばしば「庄内藩」という名称が出てくることが気になってはいた。なぜ東北のそれほど大きくもない藩が江戸で警察のような仕事をしていたのか、それを知りたくて本書を開いた。
    面白い!自分にとっての歴史知識の空白部分を埋めてくれたばかりか、戦場の描写はアクション映画さながらの手に汗握る緊迫感。結末が分かっていながら「もしかしたらこのままいけるのでは」と期待させてしまうのは、類稀なる著者の力量なのだろう。久々に読み応えのある小説を読んだ。

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    2020年09月26日
  • ジャガーになった男

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    己の夢を追いかけて追いかけて見事に散った情熱の武士のお話。どうしても女性の心情に寄り添ってしまうのでこんな男は最低だと思うけど。自分勝手でストイックで仲間思い、夢みがちで寂しがり屋で惚れっぽくて、どうしようもなく魅力的なんだろうなぁと思う。

    最期の死に様はあっぱれだったけど、死をもってしか満足できない生き様には少しかなしくなった。男のロマンってこういうことなのかなと思った。

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    2020年05月24日
  • ブルボン朝 フランス王朝史3

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    作家、佐藤賢一によるフランス王朝史。歴史学者ではない小説家ならではの表現が連発の「楽しんで読むフランス史」といった感じ。どこまで史実なのか混乱するが、新書といえど小説家が書いているのだから、全て事実のはずがないと知ったうえで読むべきだ。

    アンリ4世から始まったフランス王家ブルボン朝はおなじみのルイ一族が登場。太陽王ルイ14世で全盛期を迎える。一族はフランス革命、ナポレオン皇帝誕生を経て滅亡したかと思いきや、意外にも亡命先でしぶとく生き残り、復活のチャンスを待つ。ナポレオン失脚後、奇跡的にルイ18世は王として復活し、彼を含めた3人の王を経て、フランスは共和制へ移行。ブルボン朝はフランス最後の王

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    2020年03月16日
  • ヴァロワ朝 フランス王朝史2

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    カペー朝から続くフランス王朝史第二弾。
    先にカペー朝、ブルボン朝を読み終わっているが、
    ヴァロワ朝が一番面白い

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    2020年01月24日