佐藤賢一のレビュー一覧

  • 剣闘士スパルタクス

    Posted by ブクログ

    人それぞれ好みはありますが、私はこの本は好きです。
    古代ローマ帝国の属国となった国の解放奴隷たちの一部が剣闘士となり、生粋のローマ人のために命をかけて、闘技場でまさに命を賭けて戦う……
    剣闘士としての栄誉は与えられても、境遇は一切変わらず、スパルタクスが仲間と共に脱走し、それが大規模な解放奴隷の反乱に繋がっても、当たり前だとすら思います。
    支配する側とされる側…そこには決して埋められない溝があり、ローマの体制と自身の生き方に疑問を持ったスパルタクスがイタリア中を移動しながらもローマからの脱却を目指した…それに意義があると思ってます。

    物語後半になるにつれ、各属州出身の方々の思惑もあり、思うよ

    0
    2019年03月29日
  • カエサルを撃て

    Posted by ブクログ

    カエサルとガリアとくれば、『ガリア戦記』(ユリウス・カエサル著)が有名ではありますが、それはしょせん、勝者の立場から書かれた作品。
    多くの歴史が証明しているのは、”歴史は勝者によって書き換えられる”ということです。

    本書の巻末にもありますが、文学の想像力によって歴史の裏側に追いやられたことを想像し、そして何かを読み解くことはとても大事なことです。この本に出会えて、ガリアのことを少しでも知ることが出来たのが最大の収穫でもあります。

    一番のポイントは、若くて魅力的なガリア王ウェルキンゲトリクスと、中年になりローマでの保身を大事にするユリウス・カエサルの対比です。
    些細なことにとらわれずに、この

    0
    2019年03月29日
  • 英仏百年戦争

    Posted by ブクログ

    ドーバー海峡を挟んで隣国であるフランスとイギリスが、最近まで剣呑の仲であることは承知していましたが、歴史をたどっていけばその謎も解けるというものです。

    この戦争を機に現在のイギリスとフランスの地盤が出来たといっても過言ではないでしょう。
    フランス王家から分かれたイングランド。
    フランス王家といえども、国内の諸侯の力が強すぎ、かつ、その諸侯たちも自分たちの思惑でフランス側についたりイングランド側についたり…
    このような内戦ともいえる状況を乗り越えてこそ国家としての自覚が誕生するものなのですね。
    注目すべきはイングランドの黒太子エドワードの戦術と、風のように訪れてフランス王の窮地を奪回し、風のよ

    0
    2019年03月29日
  • 王妃の離婚

    Posted by ブクログ

    原告:フランス王ルイ12世ことルイ・ド・ヴァロワ
    被告:ジャンヌ・ド・フランス
    申し立て内容:婚姻の無効

    ナント地方の弁護士であり、かつてはカルチエ・ラタンの伝説の男であるフランソワ。
    離婚裁判を傍聴にいき、ある事情から王妃の弁護を引き受けることになります。
    絶望的とも思える瀬戸際から、現場の手練れの弁護士の凄腕をもって、傍聴人を釘づけにし、時には王妃に対して侮蔑的とも思える弁護(これも作戦の一部)を繰り返し、一気に形成逆転。

    「婚姻の無効」とは…と考えてしまう一方で、背後にあるフランス王の思惑、ローマ教皇の思惑をも感じとり、そして最終的には王妃の意にそった形での決着を迎えます。

    法廷を

    0
    2019年03月29日
  • 傭兵ピエール 下

    Posted by ブクログ

    乱世である。フランス王国は戦火に苛まれていた。アングル(イングランド)王の侵略が始まって、もう百年がたとうとしている。この戦争は昨今「百年戦争」と呼ばれていた。
    (上巻本文15ページより)

    時は革命から遡ること360年前の百年戦争の最中。
    傭兵部隊「アンジューの一角獣」のシェフ(料理人ではなく頭目のこと)であるピエールは、ある夜、「自分はフランスを救うために、神に遣わされた」と主張する一人の少女と出会います。
    彼女こそ、のちのフランス救世主ラ・ピュセル(乙女)ことジャンヌ・ダルクでした。
    この運命ともいえる出会いを皮切りとして、戦乱の世を共に戦い、一度は別れ、再び劇的なめぐりあいを果たす、冒

    0
    2019年02月03日
  • カペー朝 フランス王朝史1

    Posted by ブクログ

    弱さが幸いする、ということもあって、そこが人間の世の中の面白さになっている。

    己の無力さを知っていたユーグ・カペ―だからこそ、細く長く続く先に、希望を繋げることが出来たんですね。

    987~1328年のカペー朝。
    ルイ一世はフランスの王ですらなかった。

    西欧はローマ帝国とカトリックの歴史が外せないから、素人すると幅が広すぎて大変だけど、フランスだけに目を向けた一冊としては、読み易くて楽しかった。

    フランスの成り立ちすらこんなに多様な進み方。
    やっぱり。
    今は歴史の流れって、今でも一時であって、まだまだ国然り、制度然り、思想然り、変わっていくんでしょうね。

    0
    2018年12月01日
  • テンプル騎士団

    Posted by ブクログ

     長く疑問であったのが、何故テンプル騎士団はフィリップ4世に潰されたのか?わざわざフランスという大国が潰す必要があるものなのか?だった。
     その疑問もこの本で納得した。理由は、テンプル騎士団=中世の銀行という構図。中世において金貸しと言えば、シェイクスピアでお馴染みのユダヤ人。金貸し・金融業はキリスト教では禁じられ、キリスト教徒は大っぴらに関わっていないと思い込んでいた。まさか、騎士団が金融業もしているとは思いもよらず。しかもこの金融業は一種の常備軍・軍事力も備えていたとなれば、フィリップ4世ならずとも潰したくなるのも理解できる。

    0
    2018年11月23日
  • 双頭の鷲(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    100年戦争の英雄と言えばジャンヌダルクぐらいしか思い浮かばないけど、フランス史にこんな痛快な英雄がいたことを全く知らなかった。
    ベルトランの無邪気な振る舞いは正に子供のようで、エマニエルやシャルルをはじめそれに振り回されつつも盛り立てる人々が親のようであり、その互いに思い遣る関係に温かい気持ちになる。
    現代社会でも無邪気な子供を優しく見守ることのできない未熟な大人がいるように、中にはベルトランの出世に嫉妬する貴族や実弟もいる。そんな人たちには相応の末路が用意されているあたりも痛快だった。
    ただベルトランの過去、実の母親に愛されることがなかった過去はあまりに辛く哀しい。
    連戦連勝でフランス王家

    0
    2018年11月11日
  • 双頭の鷲(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    100年戦争の英雄と言えばジャンヌダルクぐらいしか思い浮かばないけど、フランス史にこんな痛快な英雄がいたことを全く知らなかった。
    ベルトランの無邪気な振る舞いは正に子供のようで、エマニエルやシャルルをはじめそれに振り回されつつも盛り立てる人々が親のようであり、その互いに思い遣る関係に温かい気持ちになる。
    現代社会でも無邪気な子供を優しく見守ることのできない未熟な大人がいるように、中にはベルトランの出世に嫉妬する貴族や実弟もいる。そんな人たちには相応の末路が用意されているあたりも痛快だった。
    ただベルトランの過去、実の母親に愛されることがなかった過去はあまりに辛く哀しい。
    連戦連勝でフランス王家

    0
    2018年11月11日
  • 二人のガスコン (中)

    Posted by ブクログ

    小さい頃から知っているつもりの三銃士物語のダルタニャン。時代背景や政治、宗教を理解して読むのは意外にも初めてのでした。
    映画の三銃士的な痛快さを期待していたから読み始めは堅い気がした。しかしその堅さがあるから後々の痛快さが楽しめた。
    西洋史は宗教絡みが多く無宗教な日本人の私には共感できないと思っていたが、なんのことはない同んなじ人間だったと思えた。

    0
    2018年11月11日
  • 二人のガスコン (下)

    Posted by ブクログ

    小さい頃から知っているつもりの三銃士物語のダルタニャン。時代背景や政治、宗教を理解して読むのは意外にも初めてのでした。
    映画の三銃士的な痛快さを期待していたから読み始めは堅い気がした。しかしその堅さがあるから後々の痛快さが楽しめた。
    西洋史は宗教絡みが多く無宗教な日本人の私には共感できないと思っていたが、なんのことはない同んなじ人間だったと思えた。

    0
    2018年11月11日
  • 二人のガスコン (上)

    Posted by ブクログ

    小さい頃から知っているつもりの三銃士物語のダルタニャン。時代背景や政治、宗教を理解して読むのは意外にも初めてのでした。
    映画の三銃士的な痛快さを期待していたから読み始めは堅い気がした。しかしその堅さがあるから後々の痛快さが楽しめた。
    西洋史は宗教絡みが多く無宗教な日本人の私には共感できないと思っていたが、なんのことはない同んなじ人間だったと思えた。

    0
    2018年11月11日
  • 粛清の嵐 小説フランス革命15

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マラ暗殺を契機に流れは反ジロンド派に。マラの後継者を自認し、増長するエベール派にロベスピエール以下公安委員会も引きずられ、ついにはロラン夫人も断頭台へ。そしてサン・ジェストは派遣議員として前線に行く中、ダントン・ロベスピエール・デムーランによるエベール派への反撃が始まる(その間も血は流れ続ける

    0
    2018年10月14日
  • 徳の政治 小説フランス革命16

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    狂言廻したるエベールが退場。断頭台の露と消える。理屈をこねるよりも直感が正しい事ってのもあるよなあと。そしてダントンが直接止めに掛かるがロベスピエールはもはや…

    0
    2018年10月14日
  • ジロンド派の興亡 小説フランス革命 10

    Posted by ブクログ

    ジロンド派の興亡というか、マノン・ロランの栄光と挫折って感じか。一人分の権利よりも、利用できる物は利用して権力を!ってのは素直で良いなw
    そして、ルイ16世の深謀遠慮と、ロベスピエールの開眼!

    0
    2018年10月14日
  • 共和政の樹立 小説フランス革命12

    Posted by ブクログ

    人民裁判で多くの血が流され、革命は暴走し、そしてルイ16世改め、ルイ・カペーの首が落ち、時代が変わる。
    サン・ジェスト、デビュー戦でいきなり鮮やかな勝利。(原理原則を重んじる『支持者』の存在が、純粋化・過激化を生むのだろうか?とか<ロベスピエールとサン・ジェストの関係から

    0
    2018年10月14日
  • サン・キュロットの暴走 小説フランス革命13

    Posted by ブクログ

    エベールが登場したので冒頭から下品になりましたw表現もロラン夫人が嫌がる展開にw(11巻の『八月の蜂起』あたりから急速に血なまぐさくなってきた。

    0
    2018年10月14日
  • 八月の蜂起 小説フランス革命11

    Posted by ブクログ

    「パリが再び起つ」帯のこれに尽きるな。そして、久々にカミーユとダントンが主役の巻。(ロベスピエールも独自の基盤を手に入れた。

    0
    2018年10月14日
  • ジャコバン派の独裁 小説フランス革命14

    Posted by ブクログ

    エベール(デュシェーヌ親父)の扇動も有り、パリは三度目の蜂起。ついに選挙で選んだ議員さえも…そして革命の主役はロベスピエールへ(次巻)サン・ジュストなかりせば穏便な道もあったのだろうか…

    0
    2018年10月14日
  • 王の逃亡 小説フランス革命 7

    Posted by ブクログ

    ミラボーが亡くなって・・・ロベスピエールはレベルが上がった!目的達成のための政略を覚えた!そして、頼れる部下を失ったルイ16世は初めて自分で先の事を決め・・・
    フランス革命において、ルイ16世目線ってのは初めて読んだ気がする。今まであまりにも愚鈍という定説を何も考えずに受け居ていたなあと反省

    0
    2018年10月14日