佐藤賢一のレビュー一覧

  • 王妃の離婚

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    一気読み
    ヒリヒリしたー

    宗教上離婚が婚姻の無効によるしかない時代で、法定での議論の持っていき方がまぁまぁえげつない下ネタばっかり。
    それを傍聴するパリの民衆のエネルギーや、政治的背景をも味方につける主人公の弁護士の手腕が見どころかなぁ。

    小説から、きっついユーモアがあふれるというかパワーが吹き出してるというか。
    キャラが濃い小説だなぁという印象。

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    2024年04月04日
  • カペー朝 フランス王朝史1

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    今並行して佐藤賢一氏のフランス革命を読んでる途中で、本書を挟んで読んでみた。
    ルイ16世は、このカペー朝の系譜なのだろうか?
    この本ではカペー朝は、シャルル4世で
    いったん終わっている。

    ルイ9世、フィリップ2世など
    有名な歴史上の人物を知ることができた。

    イギリスとドイツの関わりが深いことは
    なんとなくわかっていた。
    ローマ帝国からいろいろあって
    宗教的なことが
    ヨーロッパの歴史を複雑にしていそう。
    これからもっと広く深く探ってみよう。

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    2024年03月18日
  • 王の綽名

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    日経に連載してた頃から好きだった王の綽名。新聞連載毎回一人の王のエピソードを短めの分量にまとめないといけないから、端折ってわかりにくいところもあるけど、綽名を通して王の治世とその後の評価を読み解いていくのは面白い。青歯王デンマーク王ハーラル一世、ヴェール・ギャランアンリ四世とか好きだなあ。

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    2024年03月17日
  • ハンニバル戦争

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    ヨーロッパの歴史を題材にした小説を発表している、佐藤賢一。

    長いこと、この作家さんの作品から遠ざかっていたのですが、その間に、魅力的な作品の数々を発表していることを知りました。

    「久しぶりに、佐藤賢一の作品世界に触れてみよう」と思い立ち、文庫化されている作品の中から、特に時代が古いと思われるこの作品を、読んでみることにしました。

    時は紀元前219年。
    名門貴族の家に生まれたスキピオが17歳のシーンから、物語が始まります。

    スキピオは同名で共和政ローマの最高職、執政官である父親から、出征を命じられます。
    戦争の相手は、地中海を挟んでローマと対峙する、カルタゴ。

    20年以上続いた戦争(第

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    2024年03月11日
  • 王の綽名

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    ネタバレ

    『デンマークとノルウェーのような離れた場所を、見事に結び合わせた青歯王ハーラル1世に因んで命名されたのが、無線通信の規格「ブルートゥース」だ』

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    2024年01月18日
  • 日蓮(新潮文庫)

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    空海と親鸞は読む機会が比較的多いなか、
    中学校の社会科で日蓮を知っても、
    そのままで通り過ぎてしまうが多いと思う。
    日蓮といえば『立正安国論』と法華経と南無妙法蓮華経、日蓮宗。
    なかなか、小説で読む機会が少ないのも事実である。
    日蓮の、貴重な背景や考え等を知ることが出来た一冊。

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    2024年01月18日
  • ナポレオン 1 台頭篇

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    読んだ本 ナポレオン 台頭篇 佐藤賢一 20240113

     文庫になるのを楽しみにしていたんですが、全然分割してなくて一冊700頁もある。電車で読んでても小指がつってくるんだよな。京極夏彦以外にこんなことする人がいるなんて。
     年末に映画の「ナポレオン」を観ていることもあって、期待度は高まっていたんですが、これは面白い。期待以上。
     佐藤賢一は「フランス革命」から読み始めたんですが、あまり読み易い印象はなくて、特に人物に思い入れが起きるような描写がなく、時代だけが進んでいく印象でした。客観的に時代を俯瞰するような狙いだったんですかね。それで出てくる人みんな入れ代わり立ち代わりギロチンにかけら

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    2024年01月13日
  • 王の綽名

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    世界史好きな人は、すごい面白く感じると思う。
    私は⇧だから、とっても面白かった。
    あだ名って、重要だね!

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    2023年12月25日
  • 王妃の離婚

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    落ちぶれた天才が、圧倒的に不利な状況を、法廷での華々しい論争、国際政治と世論を用いた盤外戦術で、ひっくり返すところが非常に面白かった。ただ、最後の結末は、物語の最初の方でわかるので、星4つ。

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    2023年12月02日
  • ナポレオン 1 台頭篇

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    序盤は登場人物を覚えるので手一杯でしたが、第三章のトゥーロン攻略辺りから面白くなってきて、イタリア方面軍では地図を見ながら地名を追っていきました
    奥さん最優先で作戦を練る暴走っぷりが、後々どのような影響が出てくるのか、野望篇も楽しみに読んでいこうと思います

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    2023年11月15日
  • ナポレオン 2 野望篇

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     ナポレオンを主人公にした3巻の小説の第2巻目。日本を舞台にした歴史小説ではないので地名などが登場してもややわかりにくいし、ナポレオン戦争の概要をあまり知らないままに読むと、歴史の流れはわかりにくい。ただナポレオン一人に焦点を当て続けているので、小説フランス革命よりはわかりやすい気はする。

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    2023年10月27日
  • チャンバラ

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    宮本武蔵は昔から二刀流や佐々木小次郎との巌流島の決戦の話と言った断面は知っているが、吉川英治の本含めて物語としては読んでいなかったので、今回が初読み。

    歴史小説なので所々作者によって作られたストーリーもあるのでしょうが、10章の話それぞれ、そして最後の因縁(その1つ前の話も2つ前の話もある意味因縁か)迄楽しく読ませて頂きました。

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    2023年09月09日
  • カルチェ・ラタン

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    舞台は1500年代のパリ、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」。新米夜景隊長のドニ・クルパンの奮闘記であり青春群像劇です。

    学生街の雰囲気は『グイン・サーガ』のアムブラを思い起こさせます。おそらく、モデルの一つ。そして、青春群像劇ということでは、『四畳半神話大系』のような作品に通じるものがあると思います。『四畳半〜』はアニメ勢なので、齧っただけですが。

    正直、モラトリアムの悶々とした日常というものには、あまり馴染めてこなかったのですが「カルチェ・ラタン」はするすると読めてしまいました。歴史ものという点で馴染みがあり、入り口を開いてくれたのかもしれません。

    ジュブナイルは好きなのですが、

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    2023年08月14日
  • ナポレオン 3 転落篇

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    ナポレオンに寄り添う視点が時に響いてくるし、時に臨場感が伝わってくる。phenomenon。フランスでは差し詰め、坂本龍馬のような存在か。
    帝王でありながら、前線で指揮をとる。こんな英雄、もう居ない。
    フランス革命と、レ・ミゼラブルなどと比較しながら読むと、フランスの激動期が多角的に理解出来そう。

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    2023年08月05日
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁

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    頑固でめんどくさい、強い信念を持った男。自分の中のド・ゴールのイメージ像がさらに明確になった。文庫なのでコンパクトにまとまっていて、一気読みできた。
    アルジェリア問題の時のフランスの一般人の考えていることとか、その辺りを詳しく知りたくなった。そして、国論が割れている時に政治家はどう振る舞うのか、ド・ゴールに学ぶところは多いと思う。

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    2023年05月02日
  • ブルボン朝 フランス王朝史3

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    王朝史であるからして王家の視線で語られていて、フランス革命の記述もルイ16世に同情的だ。こういう見方もあるのかと新鮮だった。
    フランス革命後もすんなりと共和制に移行しなかった史実を初めて知った。同時期日本でもペリーやフェートン号がやって来て国を開き、幕末に向かって大きく政治が変わっていった時代である。徳川幕府はフランスから軍事指導を受けたが、当時フランスが近代国家としてできたてホヤホヤの国だったとは知らなかった。幕末期の日本にた対する情勢判断において、フランスはイギリスほど正しく事態を見通せていなかったが、それも納得である。

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    2023年02月20日
  • ナポレオン 1 台頭篇

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    日本でフランス歴史ものを書かせたら当代というか史上NO.1の佐藤賢一の描くナポレオン。
    タレイランという王政にも近い獅子身中の腹心、オーストリアとの激烈な外交交渉。
    維新政府が手本としたジョセフ・フーシェによる警察行政。
    +αで手にしたものを失いたくないがために全てを失った姿はプーチンも含めた人間の欲の難しさを示す。
    大長編フランス革命の続編ともいうべき一大叙事詩の終わり。

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    2023年02月16日
  • ナポレオン 3 転落篇

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    ナポレオンの生涯の最終盤。
    前巻までの飛躍が一転、政治生命に転落が訪れる。
    ナポレオンが皇帝の地位を確かなものにするためにジョゼフィーヌと離婚、オーストリアから皇妃を迎え、子にも恵まれる。
    しかし、ロシア遠征でモスクワまで攻め登るも、モスクワの大火のため、退却することに。退却途中にロシア軍から攻め立てられ、敗北を喫する。
    それを機に皇帝位を奪われるも、その後の王政復古の政権も長く持たず、ナポレオンは再度皇帝位につくことに。
    近隣諸国との戦争を戦うが、ワーテルローの戦いで負け、フランス皇帝の地位を退位させられる。その後はイギリス亡命を試みるも、イギリス領セント・ヘレナ島に送られその生涯を終える。

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    2023年02月04日
  • 遺訓(新潮文庫)

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    当時の状況が目に浮かぶような表現でとても面白い。いっき読みしてしまいました。
    最も恐れるべきは立場による人間じゃなく、無私の心で淡々と仕事を進める人間なのか。
    江藤新平 酒井玄蕃、大久保利通
    誰かが勝ち、誰かが負ければ、そこからまた戦いが生まれる。
    最初は誰もが自分自身を顧みず大義のために励むが、自分を守るための戦いにかわる。鳥羽伏見でやめるべきであった。
    西郷隆盛、明治維新ついてもっと知りたいと思う。

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    2023年02月03日
  • かの名はポンパドール 4

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    最後はポンパドールさんの話ではなく18世紀欧州大戦争物語になってしまってけどおもしろかった。みんなも読みなさい。

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    2023年02月01日