佐藤賢一のレビュー一覧

  • 家康と七人の忍び

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    堺から三河までの色んな地名が出てくるので、その度に地図を見ながら読んでた。徳川一行が無事に三河に着くまでの、忍びたちの働きが、私のイメージでは不十分だと思うので、是非、映画化してほしいなと思った。

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    2026年07月03日
  • 双頭の鷲(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ついにフランス大元帥にまで上り詰めたベルトラン・デュ・ゲクラン。神の子、軍神と崇められて権力と戦勝続きの戦歴の絶頂にありながらも、仲間と馬鹿をやっては楽しんでいた日々や初々しいティファーヌとのやり取りは遠のいていき、ゲクランの人生に影が落ち始める…という下巻。影は次第に深く濃くなっていき、年老いた彼の心には幼い日の悲しき思い出や確執が表出する。
    下巻は上巻のようなイケイケな勢いはないが、人間ドラマ的な面が中心となり重厚感が増していて読み応えがあった。特にゲクランの従兄弟で修道士でもあるエマヌエルの道ならぬ恋、犯した罪、ゲクランとの決別、そして再び力を貸すまでの葛藤、エピローグでの姿などは人間の

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    2026年06月26日
  • 双頭の鷲(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    百年戦争初期の実在の将軍をもとにした小説。醜く粗野な悪ガキのような主人公ベルトラン・デュ・ゲクランが、憎めない豪快な性格と天性の戦の才能を持って「ひ弱な学者殿下」シャルル王太子とタッグを組み成り上がっていく。とても面白かった!
    戦争そのものの描写は意外と少ないのが物足りないと言えばそうなのだが、主人公に影響を受ける人々の群像劇、大きな歴史の動きという大きなスケールとベルトランの繰り広げる下品でおかしな小エピソードでバランスが取れているという気がする。破天荒な主人公もいいが、ベルトランと同じく戦の天才ながら出世ができないグライーや、常識人で短気なため振り回されがちなシャルルの弟アンジュー公ルイな

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    2026年06月23日
  • チャンバラ

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    ネタバレ

    最近の武蔵研究も反映した形での武蔵の一生を描いた小説。
    チャンバラ、との題のとおりで、息つかせぬ筆致でチャンバラする。
    五輪書と、チャンバラとの位置づけ、描き方も面白い。
    佐々木小次郎との決闘についても、設定の妙が良い。何故、歴史に残らなかったのかは、反細川の旗印になりうるから、懐柔策がうまくいかなかったことの対案としての私闘という話にしたという設定、武蔵が倒したあとの武蔵の弟子がとどめをさしたという説を裏付ける設定、その後、武蔵が護送されたことも説明した設定、いずれも素晴らしい。

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    2026年06月21日
  • 歴史小説のウソ

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    歴史学と歴史小説の違いを歴史学を学んだ歴史小説家が書く、説得力がちがう。大河ドラマ見てる人には歴史フィクションのウソのつきかたがわかるのでとてもおすすめ。

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    2026年06月12日
  • 釣り侍

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    いつの時代も釣りバカは存在するのだわ

    子供の事夫婦のこと勿論釣りの話も色々とても面白かった。みんなキャラが良いのだわ

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    2026年04月20日
  • 釣り侍

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    面白かった。
    釣りと侍の取り合わせは如何なものか?と読み始めれば、家督相続の御家騒動を釣りの釣果で決める。
    今までにない設定に興味深く読めた。
    江戸時代の釣りの様式や磯場での釣り人の動きなど、又左衛門や藤兵衛の動きがみえるようだった。
    又左衛門の妻キクの存在も良かった。
    釣りキチ三平のような装丁も手に取りやすかった。

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    2026年03月15日
  • 歴史小説のウソ

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    2026.03.03〜03.08

    私は歴史小説があまり好きではない。読まないわけでないが、途中で読むことを放棄してしまうことが多い。
    その理由が本書を読んで、ちょっと理解できた。
    人間の真実が、歴史小説に出てくる人間の真実が、私とかけ離れている、らしい。時代の真実は受け入れることができるのだが。
    史観を、主観を持って、歴史家として、これからも色々な時代を知っていこう、過去と対話が出来たら、と思う。

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    2026年03月08日
  • 釣り侍

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    釣りオタクの庄内武士の話で、方言で交わされる会話と次々と紹介される土地の珍味が楽しかった。引き込まれストーリーも良かった。

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    2026年02月22日
  • 歴史小説のウソ

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    ネタバレ

    「はじめに」
    歴史小説と歴史学の違いを挙げた。歴史小説の対象は人間で「どの時代でも変わらない」、歴史学の対象は時代で「今とはこう違う」。とはいえ実際はどちらも意図的に混じる/混ぜると。

    「第一章 歴史は物語なのか」
    歴史の記述というか文書の特性を挙げる。当然ながら一次文献であっても主観が入り、誇張やウソが紛れ込む。また近世以前では歴史と物語とが分けられていない。ここで歴史学の創始者ランケが実証主義を持ち込み、歴史を「歴史学」に変えたことを紹介。つまり文学との境界が曖昧だった歴史を科学としての歴史学へと変えた。とはいえ歴史学となると歴史のワクワクが減ってしまったとも言え、それに応えるのが歴史小

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    2026年01月26日
  • テンプル騎士団

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    ネタバレ

    歴史への興味に加えて、ゲームのヒーローとして登場する「聖騎士」のような存在として騎士修道会に関心があった。ましてや著者は『傭兵ピエール』をはじめとする西洋歴史小説の名手である佐藤賢一とあっては読まないわけにはいかない。
    本書はテンプル騎士団がフランス王の手により逮捕され、教皇により解散させられた事件から始まる。建物の壮麗さから逮捕事件へと至り、歴史の謎を解くミステリー仕立ての物語は読者をテンプル騎士団への興味を掻き立てられる。
    テンプル騎士団は十字軍国家における聖地巡礼者の道を警備する目的でわずか12人で発足した。その後、イスラム教徒との戦いを期待された彼らは、土地の寄付を受けて勢力を拡大し、

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    2025年12月04日
  • 王妃の離婚

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    第121回直木賞(1999年上半期)受賞作。

    舞台は1498年フランス。
    時の王が起こした離婚訴訟。
    さながら魔女裁判の様相を呈す舞台に立ち向かう、
    かつてパリ大学で伝説を残し、
    今は零落した弁護士となったフランソワ。

    ワンピースでアラバスタ王・コブラは言った。
    「裸の王などいるものか」
    権威は服の上から着るものだ、と。
    現代において、
    本当の意味で裸になる場面はあるだろうか。
    かなり前の作品だけれど、
    今、このタイミングで読むことができてよかった。

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    2025年11月15日
  • ハンニバル戦争

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    佐藤賢一先生の著書を読むのは2作目ですが、前回の「双頭の鷲」もそうなのですが、登場人物が生き生きと描かれており、とても感情移入がしやすく読みやすかったです。
    ハンニバル将軍の名前は良く聞きますが、そのハンニバルをライバル視して努力を重ね、最終的にこの戦の天才に勝利したローマ人が居たことを、本書で初めて知りました。
    ローマの歴史の物語ですから、馴染みはありませんでしたが、とても面白く読めました。
    日本の人物の物語も、いつか書いて頂きたいと思いました。

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    2025年10月31日
  • 双頭の鷲(下)(新潮文庫)

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    ※上下巻通しての感想です
    幼児性のある軍事の天才、ベルトラン・デュ・ゲクランがあまりにも魅力的。全体としては「悲劇」なのだろうが、読後に悲壮な感覚は残らなかった。
    解説にもあるとおり、アレクサンドル・デュマのダルタニャン物語を彷彿とさせる傑作。

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    2025年10月19日
  • 双頭の鷲(上)(新潮文庫)

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    ※上下巻通しての感想です
    幼児性のある軍事の天才、ベルトラン・デュ・ゲクランがあまりにも魅力的。全体としては「悲劇」なのだろうが、読後に悲壮な感覚は残らなかった。
    解説にもあるとおり、アレクサンドル・デュマのダルタニャン物語を彷彿とさせる傑作。

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    2025年10月19日
  • 革命のライオン 小説フランス革命 1

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    フランス革命を物語形式で知りたい人におすすめ

    うわ、歴史小説かぁ。難しいだろうな、という先入観をぶち壊してくれる。
    世界史の知識は必要かも、三部会とかネッケル、ロベスピエール、ミラボーが誰かとかを分かってると入り込みやすくなります。
    情景描写もほどよくて、物語も短く展開され続けりから読みやすい。

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    2025年10月14日
  • テンプル騎士団

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    国際金融資本がアメリカ軍を持っていたもの、という比喩表現で締めくくられた本書は、歴史を趣味として愛好する者にとってはこの上なく楽しい本だった。十字軍によりキリスト教徒が獲得したイスラエルへの巡礼者を盗賊から守るために組織されたテンプル騎士団は、やがて為替(両替)機能や(物理的な)送金機能を有するようになり、一大地主として国家へ相対する強力な存在として台頭していった。1307年10月13日にフィリップ4世が取った強行的な逮捕、処刑は、いかに彼らが国家権力から見て恐ろしく強大な力を持っていたがが伺える。異端審問への反対、宗教国家への反対、超国家的な思想という点でフリーメイソンと共通性があり、その起

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    2025年09月28日
  • よくわかる一神教 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教から世界史をみる

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    世界三大宗教といえば、
    キリスト教、イスラム教、仏教。

    キリスト教とイスラム教で実に
    世界の人口の半数を超える。

    共通点は唯一神を崇める一神教であること。

    宗教の数では圧倒的に少数派の一神教が
    なぜ世界の大半を覆うまでになったのか。

    著者の佐藤賢一さんは直木賞作家で、
    複雑な宗教史をかなりわかりやすくほどいてくれている。

    文庫版にはウクライナ情勢も加筆。

    宗教と戦争は切り離せないテーマではあるのだけれど、
    読めば読むほど宗教よりなによりイギリスが原因に見えてくる。

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    2025年09月20日
  • 王妃の離婚

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    私の好きな三宅香帆さんのオススメ本の一冊。
    初めは読みにくく、小難しい設定と言葉で面白みを感じなかったが、途中から猛烈な面白みが!心の底から湧き上がるワクワク感、爽快感、ハラハラ感があり、極上の読者体験になった。決して読みやすくはないが、エンターテイメント性が高い作品だ。
    悩んだが、総合的に考えて⭐︎5!

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    2025年08月21日
  • ハンニバル戦争

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    第二次ポエニ戦争をスキピオ視点で描いた「ハンニバル戦争」。
    終始、スキピオ視点で物語は進みます。ハンニバルを人物として描写されるのはザマの戦い直前。
    その会談の中で、生の感情に触れたスキピオが感じた人間としてのハンニバル。それまでは戦術の天才として、軍神とまで思っていた彼が一人の人間であると知る瞬間。この変化を描くために、ハンニバルを描かずにいたのかな、と思いました。

    ローマに勝利し続けるハンニバル。イタリアでの敗戦の描写。ハンニバルを学ぶことで勝利を収めてゆくスキピオ。
    ザマへ至るまでの全ての描写が、ハンニバルの圧倒的な強さをローマやスキピオだけでなく、読者にも刻み込ませるものであって、と

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    2025年01月19日