佐藤賢一のレビュー一覧

  • 王の綽名
    久々に世界史の勉強をやり直したいと思った本。綽名のついている西洋の王様のそれぞれの一代記を元に、その時代の説明が施されているが、中世の混乱がよく伝わってくる。
    私は、日本史では応仁の乱の前から戦国時代の手前まで、14世紀から15世紀くらいの混乱期、日本が今の日本のイメージになっていく時代が一番好きだ...続きを読む
  • ナポレオン 3 転落篇
    フランス在任中はフォンテーヌブローに住んでいた。世界遺産の宮殿があり、ブルジョワの街。もともとはフランソワ1世の居城であるが、歴史的にはナポレオンの居城として、数多くのエピソードを持っている。有名なのは、ジョゼフィーヌと隣り合わせの部屋の間のドアを塗りこめて通れなくして離婚の布石を打ったり、ローマ教...続きを読む
  • 世界史のミカタ
    この本読んでると、何かにたどり着いた気がした。すごいなぁ、これ。世界史好きな人は読まないと損するレベルだぞ…。スゴイ…。(;´Д`A
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁
    シャルル・ドゥ・ゴールという人物が生き生きと描写され、楽しんで読むことができました。
    フランス史、またフランスの視点から世界史の流れを追うことができます。
    現在のフランスに直接繋がる系譜なので、彼の国を理解する一助となる本だと思います。
  • チャンバラ
    剣豪、宮本武蔵の生き様が凄まじい。渡り歩く先々で死闘を繰り広げ、刀のみならず槍や手裏剣、十手を操り、気で倒す。描写が剣術指南書の様。最後の相手は小太郎となるか…
  • ナポレオン 2 野望篇
    「できることなら、私は世界を征服したいと考えている。シャルルマーニュのように大帝国を築きたいと思っています。」(本文抜粋)
    ナポレオンがこうも自身の野望に突き動かされたのは、故郷コルシカから拒絶されたことにありました。(1 台頭篇参照)
    故郷の為に一身を捧げた結果、彼は憎きフランスへの逃亡を余儀なく...続きを読む
  • テンプル騎士団
    子供に、100万円クイズとしてテンプル騎士団とはなんだと、出した。外れたけど、後日しっかり覚えてた。質問するには、インパクトが大事。
  • 革命の終焉 小説フランス革命18
    世界を変えるとてつもない熱量を文章で暴力的に伝えてくる傑作。人は皆1度は読むべきかもしれない作品でした
  • 王妃の離婚
    この作者は本当に日本人かしら…そう疑うほどの歴史認識と西洋理解、モンマルトルを歩く学生はほぼ坊さんで、血の気は多いは理屈っぽいはにはじまって、苦悩の先に離婚裁判。でも、ちょっと待って?!フランスってカトリックだよね、離婚できたっけ??
    こんなお話を面白く地についた物語に仕立てるって、出来る?もう、一...続きを読む
  • 遺訓(新潮文庫)
    最高に面白かった。アクション映画を見ているようなハラハラするシーンあり。沖田芳次郎くんのキャラ設定が沖田総司くん二世みたいで胸が熱くなります。酒井玄蕃さまのシーンには涙。
  • 最終飛行
    サン=テグジュペリの半生を描いた長編小説

    『星の王子さま』の裏話、口述形式の創作活動など…N.Yでの破天荒な作家生活が意外でした

    「軍に戻って、戦争に参加したい、何かの役に立ちたい」その精神は、昨今でも戦地へ赴く愛国者の思いを代弁している様です
  • 新徴組(新潮文庫)
    とにかく酒井玄蕃がかっこいい。(変人でもあるが)新撰組の陰に隠れていまいち地味な新徴組と、庄内藩。が、こんなにスカッと爽やかな戊辰戦争ものは他に無いような素敵な戦いでした。
  • シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁
    ド・ゴールの第二次世界大戦中の活躍は、知られている。

    しかし、第二次世界大戦後のアルジェリア独立運動時の国内外の困難な状況については、よくわかっていなかった。誰も事態を収拾できない中で、火中の栗を拾い、命を失う危険に何度もあいながらも、見事に解決しきった政治力と度量には感銘を受けた。ド・ゴールにせ...続きを読む
  • 王妃の離婚

    佳き。

    一気に拝読しました。堪能しました。ありがとうございます。

    離婚したくない王妃と離婚したい王が、セックスしたのかしていないのか(どなたかも仰っているようにR指定に同意します)、婚姻関係を22年経た後の、教会裁判の物語、が出来事になります。
    その裁判を通して、心と「身体」に喪失を抱く中年弁護士が...続きを読む
  • 傭兵ピエール 下
    ピエールのジャンヌに対する変わらぬ忠誠心がよい。焚刑を切り抜けるジャンヌ、そしてピエールを尻に敷くジャンヌ、物語の展開の面白さは抜群である。
  • 英仏百年戦争
    英仏百年戦争
    それはイギリスとフランスの戦争でも、百年の戦争でもなかった。
    戦う二大勢力はともに自身を「フランス人」であると認識。
    領地の感覚が優先し、国の感覚が希薄だった時代に、イギリスという国とフランスという国の戦争など、設定できない。

    しかし、英仏百年戦争は、イングランド王、フランス王にそれ...続きを読む
  • 最終飛行
    なぜサン=テグジュペリは最後まで飛行機乗りでありたかったのか。亡くなるまでのそれまでの出来事と人間関係をうまく紐解くドラマを展開した小説。星の王子様を描いたサン=テグジュペリ、なかなか読み応えがあった。
  • カポネ 上
    アル・カポネ周辺の歴史が好きで佐藤賢一が好きな私にはクリティカルヒットの作品だった。佐藤さん節でカポネの酸いも甘いも書き分けていて楽しく読めた。
  • 王妃の離婚
    これは面白かった!!

    佐藤賢一氏の小説は初読み。歴史書である新書『テンプル騎士団』が面白かったので読んでみました。

    ヨーロッパの歴史を舞台にしたエンタメ小説。
    ちょっと下ネタ満載なのでR15指定してもいいくらいですね。
    でも面白い。

    この時代ってキリスト教がすべてにおいて優先されるので裁判も教...続きを読む
  • 英仏百年戦争
    大学の一般向け講座を受講した際に勧められた著作。

    非常に読みやすく、わかりやすい。

    概説書としての側面もありながら、専門性もある。

    『百年戦争』の考え方、国民国家を基軸とする歴史の考え方をもう一度捉え直す著作である。