佐藤賢一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
フランス革命前夜、全国三部会の召集までがメイン。ミラボー、ロベスピエール、デムーラン、名前だけは知っていた歴史上の人物が、活き活きと描かれ、物語にグイグイ引き込まれる。
革命時のフランスは天変地異による飢饉、慢性的な財政難。どこかの国に似てるかも。
「人々は言葉の力を信じる事で革命を実現しようとした」
「第三身分(平民)には指導者が必要なのだ。さもないと、わけもわからないままに爆発するだけ」
「よく覚えておきたまえ、男は保身だ。女でも、金でも、名誉でもない。男にとって、本当の大事は保身なのだ」
「好きな女のためだったら、汚れ役でも演じてしまうのが、本当の男というものじゃないかね」 -
Posted by ブクログ
コクリコ坂を見たばかりだったので手に取ってみた。
めちゃくちゃ面白かった!
軽妙な語り口、続きが気になる展開、
魅力的な登場人物。
この作者は日本語を自由自在に操っている!
なんてこなれた文章なんでしょう。
主人公ドニは当初まるでのび太君のようなだめっぷりであり、
ことあるごとにミシェルに助けを求める。
しかしこの主人公は前向きでどんどん成長する、すごく好感のもてる人物であった。
私のイメージではドニは医龍の伊集院そのままで、ミシェルは朝田のような存在である。
キリスト教、神学がテーマではあるが、世界史をほとんど勉強していない私でも理解できる内容で、難しくはありません。
宗教がらみと敬 -
Posted by ブクログ
この本はタイトルの内容以上にいろいろなことを知り、考えさせられるものだった。
第一に、フランス革命という出来事を分かりやすく知るためのテキストにもなる。巻末に関係年表と人権宣言なども載っているし、用語解説もあるので便利。
第二に、「歴史から学ぶ」ということの本質を分かりやすく理解できるということ。小難しい歴史学の本にもいわゆる、過去の歴史から学び現代を知る的なことは書いてあるが、それを様々な事例、具体的にはフランス革命という歴史的事実と日本の事例を比較して分かりやすく説明している。歴史を学び、そしてそれを教える者として、そして何よりフランス革命を学んだ者としては、この点において深く考えさせられ -
Posted by ブクログ
小説として、純粋に面白い!!あらすじにあるように「中世フランスの法廷サスペンス」という触れ込みだったので、歴史蘊蓄が中心の堅っ苦しい本なのかなー、と思っていたんですがとんでもない誤解でした!確かに、必要十分な中世フランスの歴史知識は書かれていましたが、くど過ぎない程度で、むしろフランス史に興味がわきましたねー。題材が離婚裁判だけあって法廷シーンが多いのですが、まるで、生で裁判を見ているような臨場感です。裁判に挑む、王妃ジャンヌの気高さには自然とうっとり。そして何より、人を愛することの甘美さが文章のそこらじゅうに溢れていて、登場人物たちの感情の渦に深く飲み込まれてしまいます(小説の醍醐味はやっぱ
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Posted by ブクログ
俺の名前はドゥ・ラ・フルトの私生児ピエール。泣く子も黙る傭兵隊「アンジューの一角獣」のボスさ。西に戦争があれば今日沈む太陽よりも速く駆けつけ、東に富ある村があれば、略奪、強姦の限りを尽くしてやる。ところが、最近隊の様子がちょこっとおかしい。家庭的雰囲気ってやつか?攫ってきたはずの女どもが隊に妙になじんじまって、やりにくいったらありゃしねえ―。
後に百年戦争と呼ばれたフランスとイギリスの争い。アングル王(イギリス軍)の度重なる侵略戦争によってフランス王家の権威は失墜し、フランス国土全体を混沌が覆っていました。そんな混迷の時代に躍進した無数の傭兵隊のうちの一つ、ピエール率いる「アンジューの一角 -
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歴史小説家である著者さんが書いた歴史の本。フランク王国の分裂に端を発する西フランク≒後のフランスの二代目の王朝のお話。
「王は凡庸、周りの敵は華麗にして強大。絢爛と呼ぶには余りにもささやかなフランス王家物語の幕が、いまあがる」という帯の文句に惹かれて買いました
なんというかっこいい煽り文句だwww
学生時代には地理はともかく歴史は大の苦手で、世界史なんていったら昼寝の時間と決め込んでいた私ですが、時代を追って列記された王の周辺やその時代背景なども折り込みながら、性格分析などを交えて紹介される文体は読みやすく、小説を読むようにすいすいと頭に入ってきます。
上司や部下との関係、嫁姑問題など卑近な -
Posted by ブクログ
ローマに虐げられているガリアを纒め上げ、解放させようとしている英雄中の英雄、王の中の王のウェルキンゲトリクスと、若くて才能溢れるポンペイウスへの劣等感に苛まれながらもローマ都督として成功して巻き返しを計ろうとしているカエサルの対比がおもしろい。
特にウェルキンゲトクリスの存在感たるや凄いものがあり、史実を知っていてもカエサルが戦に破れてしまうのではないかとはらはらする。
焦土戦術に徹底しきれなかった時も長老たちの権力を削ぐのに利用し、カエサルに破れても大したことではないと言いきり、大義であるガリア統一をひたすら目指す。
しかし落ち目な中年おじさんのカエサルもウェルキンゲトリクスに翻弄され -
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読書をほとんどしなかった高校時代、例外的に読んだ作品。
著者については全然知らなかったが、あらすじを読んでジャンヌ・ダルクものだと知って購入しました。
佐藤賢一初期の傑作といってよい、読み出したら止まらないエンタメ長編。
彼の小説に共通するのは、(語弊があるかもしれないが)男が男らしく、女が女らしく描かれていること。
ステレオタイプなジェンダー観というわけではなく、男の弱さ、女の強さ、男であること/女であることの哀しみが実に巧みに描かれているというか。
とにかく血の通った人物描写に唸らされます。
それと、熱意と失意、希望と絶望のさじ加減が絶妙なんですよね。
基本的にハッピーエンドが多いと思うの -
Posted by ブクログ
もしも、彼女が、生きていたら…?
15世紀、フランス。
時は英仏百年戦争の真っ只中。
気鋭の傭兵隊長ピエール。
人殺し、略奪、強姦。どんな悪事も平然としてやりまくった彼は、ある日ひとりの女と出会った。
彼女の名は、ジャンヌ・ダルク。
その時、彼の中の何かが変わった。
オルレアン攻防、ランス戴冠式、離別、魔女裁判、逃避行…
そして、彼は、彼女は…
とにかく、主人公ピエールが魅力的。
荒くれた傭兵たちをまとめる隊長でありながら、とっても仲間思いで、しかも女にはとっても弱くてw
この著者の作品はどれもそうだが、人物の描き方がすばらしい。まるで彼らが肉体を持っていて、その体温や、酒 -
Posted by ブクログ
上巻に比べてあっという間に読んでしまった(汗)。
止まらなくって、実はほぼ完徹‥(汗)。。眠い。。
上巻を読んだ時点では、「ピエールとジャンヌとはこれ以上どうこうならないんだろうなぁ‥」なんて思っていたわけですが!
さにあらず!で、びっくりしやした。
でも「これでくっつくのか!?」と何度思い、肩透かしをくらったことか。
‥うーん、この話は大河ラブロマンスだったのね(笑)。
後半は怒濤のように謎が明かされ、物語は終焉に向かっていくし。
この回収の仕方が、娯楽小説らしいなぁ‥なんて思っちゃった。
ドゥ・ラ・フルトの私生児ピエールの出生も、本人は気づかぬながら明かされたし、ジャンヌとの関係も大団