あらすじ
世界史は「西世界・東世界・イスラム世界」の三世界の覇権志向で動いてきた。世界史の情報量は膨大。教科書のようにすべての地域を余さず網羅していったら、覚えることが多すぎて、実にしんどい。では、どうするか。あらゆる方向から見るのではなく、「1つの方向=ユニヴァーサル」から見ていけば、世界史はシンプルになる。自ら世界史になろうとしている歴史、外へ外へとどんどん出て行く覇権の歴史。そうした「ユニヴァーサル・ヒストリー(一方向の歴史)」を軸に歴史の流れを見ていけば、すっきりわかる。アレクサンドロスから冷戦の終結まで、三世界の約2500年の歴史ストーリーを描き出す。教科書では学べない「ユニヴァーサル・ヒストリー」という新視点。直木賞作家で西洋歴史小説の第一人者が満を持して放つ、はじめての世界史講義。世界史を貫く“1つの流れ”が見えてくる!
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Posted by ブクログ
小説家佐藤賢一が語る世界史だけに、流れるような書きぶりで、長い一冊が一気に読める。アレキサンダー大王が成し遂げた世界帝国というもの、そのユニヴァースという概念でその後の歴史を見ていこうというものである。支配者というものは、領地を広げよう、世界を覆いつくす帝国を作ろうという野望に取りつかれ、周辺のものも皆巻き込まれていくのである。著者が言うように、あくまで歴史の一つの見方であるが、確かに物語のように理解できて面白い。しかし、これが歴史のすべてとは思わないが。
Posted by ブクログ
あまり頭に入らない
歴史を学ぶことで、抽象的なメタ認知を学べる。
マケドニア共和国
アレクサンドロス大王の圧倒的成功。
しかしこの成功にはフィリッポス2世の地盤作りが重要だった。歴史的にも環境、父親の影響が偉人を生み出す場合が多い。
皇帝を主、神としたいがためにキリスト教を弾圧した。イエス・キリストではない。
日本でもそうだが一度洗礼を受けると簡単にやめない。
集団を一つに
一つの帝国
一人の皇帝
一神教という観念
一つの宗教
可能な限りの一枚岩で実現する。
マラトンの戦い→マラソン
ギリシャ対ペルシャ
テルモピュライの戦い→300
スパルタ重装歩兵「ファランクス」
Posted by ブクログ
「一つの方向(ユニヴァーサル)」から見れば、世界史はすっきりわかる! 西洋歴史小説の第一人者が、西世界・東世界・イスラム世界による覇権志向で世界史を読み解く。折り込みの略年表付き。
世界史の教科書は確かに起きたことの羅列で「暗記しなさい!」といった感じがないでもないけれど、本作は史実の流れと背景を滑らかに語っていて、なるほどと思われることが多かった。ハンニバル、スキピオ…これらの名前は妙に懐かしかった。
(Ⅽ)