新井素子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これはすごい!!!
本当に面白くて、素敵で、心の中の小さい子が救われるような物語だった。
最初は少し不穏な物語なのか?とドキドキしたけど、読み進めるごとに、いや、これはなにか心の小さい子が救われるものなのでは、と思って、やっぱりそうだった。
最後とってつけたかのようにホラーな要素があっけど、それすらも、ぬいぐるみが意思を持っているという喜ばしい要素を裏付けるエピソードにしかすぎなくて、最後まで夢中で読めて素敵な作品だった。
また読みたい。!
わたしもそんなパートナーになれるようなぬいぐるみ、あったはずだった。
その子を、ずっと、大切にすればよかったな。
作者の方の描写が独特で、それ -
Posted by ブクログ
ネタバレ新装版で復刊、今読むべきホラー小説!という売り出し方をされてた本作ですが、なんと元々は1990年代半ばの書籍だというから驚きです。
だって、内容は今まさに各所でさけばれている「毒親問題」、「愛着障害」にクローズアップしているのですから。
ホラー小説という触れ込みですけれども、正直内容はそこまで怖くありません。
だけど、主人公の成美の心の機微がとってもリアルに描写していて、周囲に気を使い過ぎてしまう心情は、特に痛切でした。
ぬいぐるみたちは、結局、本人並びに裕子さんも、もう一つの人格のような描写をされていましたが、最後の最後に、やっぱり生きてるんですよ……しかも、両親を呪い殺したのも事実なんで -
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Posted by ブクログ
ネタバレ最愛の夫の過労死を心配しすぎるあまりに、ちょっとづつ、でも確実に壊れていく専業主婦のみっちゃんのお話。
だいぶ前に読んでいて、新装幀が素敵でまた買っちゃった。秀逸。
みっちゃんの行動や思考がとんでもなくて怖いんだけど、最終的に失踪するという決断の、そこにいたる理由が、春さんが大好きだから、それを失う恐怖に耐えられないっていう。
正直、当時はイマイチ実感できなかったんだが(今も旦那では実感できないが)対象が「子ども」で、それを失うという事を考えたら、それはそれは恐ろしい。
考えるのをやめないと発狂しちゃうのはわかる。
で、思考(というか想像だね)を止められなければ、それが二倍になったら耐えられ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ新井素子が高校生でデビューしたとき私は中学生で、それからずっと追いかけてきた。
もちろん同じ距離感というわけにはいかないけれど。
彼女が結婚式を挙げるまでのあれこれを『結婚物語』で書いたとき、つまり結婚してそれなりに落ち着いてから書き、出版されて私の手元に届くまでのタイムラグが、ちょうど私の結婚のリアルタイムに寄ってきた。
「これ、私のために書かれた本?」ってな大いなる勘違いにより、このシリーズは私にとって特別なものになって現在に至る。
本当は退職した直後に読めばよかったのかもしれないけれど、買ってから結構積んでしまった。
満を持して読み始めたら、「やっぱこれ、私のための本だった~!」
定 -
匿名
ネタバレ 購入済み男性として生きていたのに、思春期になって実は仮性半陰陽ということが分かり、そこから女性として生きることになってしまった、という設定の主人公。
そのせいで人生に、というか、男性にも女性にも幻滅して「死んでいるようなものだ」と思いながら生きていたのが「死んでしまった」上に二人の男性に「食べられて」しまったので、二人に右半身と左半身ずつの幽霊として取り付いて・・・という、なかなか斬新な発想のお話。
人生について、「どっかちょっと喜劇」とか、人間について「優しくて、みえっぱりで、ちょっと莫迦で、いじらしくて、健気な連中」とかが印象的でした。
大学生の頃に読んだはずだったんですが、本棚になくて、再購入