新井素子のレビュー一覧
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購入済み
巻末に著作リストが付いてます!
著者の「おはなし」は“星へ行く”シリーズが刊行されたころから読んでいて、エッセイなども含めれば相当網羅しているほうですが、手元にない作品も収録されているので購入しました。
実は紙の本も購入しているのですが、短編集なので隙間時間に読むため持ち歩き用に電子版も購入した次第です。
連作短編も良いのですが、個人的には「チグリスとユーフラテス」の外伝が読んでみたかったのが大きな購入動機です。
既に所有している本に収録されている作品も多いのですが、著者のいろいろな面を一度に読めるので、ファンの方はもちろん、今まであまり触れたことが無い方にも読んでいただけると良いなと思います。
なお、巻末の著作リストは著者のファンなら手元において損はないと思います。(もちろんネットなどで検索すればすぐに出てくるとは思いますが) -
Posted by ブクログ
ネタバレ文体がかなり好き。
作者のあとがきにもあったけど、この本の主人公成美ちゃんや裕子さんの考え方に時代が追いついたってことかな。
成美ちゃんが幸せに暮らせそうで良かったし、晃一が成美ちゃんを引き取るのを拒んでたと思えないくらいちゃんとパパになってて、それが読んでて結構嬉しかった。
最後のくますけとなんなんのやり取りはやや不穏だったけど、成美ちゃんと裕子ママのことをいつまでも温かく見守っててほしいなって思う。
サイコホラーでどんなヤバい内容かと思っていたが、順調に幸せになっていて良かった。
私だけかもしれないんですけど、「次の日から。この世の中に、裕子さんって人と、晃一おじさんって人は、いなくなった。……あたしには……あたしには……パパと、ママが……できた……」ってところ、「噓でしょ?裕子さんと晃一おじさんって幻影だったの?新しい父母ができて、二人は消えたってこと?サイコホラーってサイコ過ぎでしょ!」って思ったけど、血は繋がってないけど本当のパパとママになったという意味でほっとしたけど、この瞬間が一番怖かった。
成美は大人の顔色を常に伺いながら生きてきたんだと思うと少し苦しくなります。
くますけだけが成美の事を分かってくれる大切な家族。
晃一の変化が私はとても嬉しかっです。
お互いが歩み寄ろうと頑張るものの、気を遣いすぎて話が全く噛み合わなかったのに。ですよ!?
あと、貯金箱のくだりはホントに微笑ましくて良かった。
「嫌っていい」の裕子の言葉に成美が救われるところ、私も一緒になって救われた気がしました。
私もぬいぐるみ大好きなんですが、やっぱりぬいぐるみには不思議な魅力があるものなんですね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレぬいぐるみをテーマにした作品という事で興味を持ち、一気に読み終えました。とても好きな作品でした。
私自身が幼少から大事にしているぬいぐるみがあること、繊細で内省しやすく、物事をあれこれ考えやすい気質であるので、成美ちゃんに共感できるところが非常に多かったです。
内省世界の描写が多いので、読みづらさは感じるかも。
また、ホラーとして楽しみたい方にも物足りないかもしれません。
ただ、私はこの作品でボロボロ泣いてしまいました。
大人になりきれない、未熟な子供の自分が内在しているのを自覚しているので、裕子さんの言葉に「あぁ、こういう感性を持っていてもいいんだな」と救われたところもあったし、私が大事にしてるぬいぐるみも、くますけのように、自分のことを想ってくれていたらいいなとか、そんなことを考えながら読んでいました。
「ぬいぐるみ」を手放せない、
感受性が豊かな人には刺さると思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ最愛の夫の過労死を心配しすぎるあまりに、ちょっとづつ、でも確実に壊れていく専業主婦のみっちゃんのお話。
だいぶ前に読んでいて、新装幀が素敵でまた買っちゃった。秀逸。
みっちゃんの行動や思考がとんでもなくて怖いんだけど、最終的に失踪するという決断の、そこにいたる理由が、春さんが大好きだから、それを失う恐怖に耐えられないっていう。
正直、当時はイマイチ実感できなかったんだが(今も旦那では実感できないが)対象が「子ども」で、それを失うという事を考えたら、それはそれは恐ろしい。
考えるのをやめないと発狂しちゃうのはわかる。
で、思考(というか想像だね)を止められなければ、それが二倍になったら耐えられないというのは、実感を伴った。
あとがきも面白い。
時代ごとのあとがきが読めるのは良い。
携帯電話がなかったり、個人情報の緩さとか、気になる部分もあるけど、30年位前のお話なのでね、それはそういう社会だったよねって言う事で。 -
匿名
ネタバレ 購入済み男性として生きていたのに、思春期になって実は仮性半陰陽ということが分かり、そこから女性として生きることになってしまった、という設定の主人公。
そのせいで人生に、というか、男性にも女性にも幻滅して「死んでいるようなものだ」と思いながら生きていたのが「死んでしまった」上に二人の男性に「食べられて」しまったので、二人に右半身と左半身ずつの幽霊として取り付いて・・・という、なかなか斬新な発想のお話。
人生について、「どっかちょっと喜劇」とか、人間について「優しくて、みえっぱりで、ちょっと莫迦で、いじらしくて、健気な連中」とかが印象的でした。
大学生の頃に読んだはずだったんですが、本棚になくて、再購入。もしかしたら他人様に借りて読んだのかもしれない。
当時にしても古本屋で見つける感じではありましたが、あとがきによると昭和61年に21歳で書かれたものだそうです。
内容はほぼ覚えていなかったのですが^^;、読んでいるうちにふんわり思い出してきました。