新井素子のレビュー一覧
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賢いけれど不器用で、傷つくことを恐れてなんでも自分で考えて先回りして、鎧を着て虚勢を張ったりしている成美ちゃん、もう、ギューーーーっとしてあげたくなる。それが少しずつほどけていき、次第に心が開放されていく様子に安堵でいっぱいになった。父母を嫌いだったんでしょう、と裕子さんは言ったが、私はそれでも父母に愛してほしかったのではないかと思う。自分も育児を経験して、周りの環境、大人の声かけ、接し方ひとつで子どもは驚くほど柔軟に変わることを知っているので、育児に悩んでいる人にも読んでほしい1冊だ。子どもからくますけを奪うのではなく、自分のくますけを見せてあげよう!文体が独特で、新井素子さんが彗星の如く登
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Posted by ブクログ
『滅びの前のシャングリラ』『終末のフール』から本作へと読み繋いできました。これらは、地球への隕石衝突によって、人類滅亡へのカウントダウンが始まる、荒廃した世界を生きる人々を題材にした三作品といえます。
こちらは、滅亡の日までの猶予の日数が1週間と、前掲の作品の中で一番短いということで、登場する人々は皆切羽詰まった状況にあり、尋常ではない心理状態に陥っています。主人公の"圭子”は、彼らと関わりを持ちながら、「生と死」「生きる喜び」について何かを掴んでいくというストーリー。
本作者の新井さんは自分と同世代の方で、彼女が二十代になったばかりの1981年に書いた小説とのこと。だからでしょ -
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正直、他人事じゃありませんでした。
みつこは、私だったかもしれないし、心理描写にはすごく身に覚えがある。
だから怖いものみたさというか、恐ろしい気持ちになりながら、読み進めてしまいました。
わたしをみてほしい。
さみしい。
こういう気持ち、すごくわかります。
いっぽう、旦那さんが、仕事人間で、
妻に向き合う時間がない。
お互いに、自分を守ることに精一杯で
相手のことなんか、本当は考えられないんですよね。
さみしい、人間。
でも、意外とリアルでもあるんじゃないかな、と思います。
みんな、どこを向いているのか。
自分は、どこを向いているのか。
命を、大切な人の心を、きちんと、向いているの -
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ネタバレ序盤はすごく面白かったなー。
人形ホラーってすごい苦手(怖い)で。苦手(怖い)だからこそ好きなんだけど、思っていたのと全然違った。
10歳の精神的な虐待を受けてきた成美が、母親の親友である裕子さんに引き取られ、だんだん心を許していくと共に、くますけとの関係性も変わっていくお話なんだけど、てっきりくますけと対峙したり、くますけに疑念を抱いていく話だと思っていたけど(疑念は抱いていたけど)、共通の敵が別にいるとは思ってなかった。
くますけ自体も意思がある→成美の妄想→実際に意思があった、って2転3転して、普段はそれが面白く感じるんだけど、えどっち???みたいな困惑で終わってしまい。しかも、ホラ -
Posted by ブクログ
私の中で新井素子さんといえば、SF作家であったり、口語体を使ったガーリーな文体が特徴的であったりというイメージだったのが、こういう作品も書くんだなということを本書を読んで実感させられたけれども・・・そういえば最近、「くますけと一緒に」が本書と同じく2025年に新装版となり、しかもそちらは話題になっていることを考えれば、ジャンル的にはサイコホラーとなりそうな本書が、新装版によって復刻したのにも納得できるものがある・・・のかもしれない。
たとえ休日出勤が頻繁にある程に仕事で忙しく、その帰りがほぼ毎日遅くなろうとも、夫への変わらぬ愛を捧げ続ける主婦の物語は、彼女自身が書いている日記と、その中か -
Posted by ブクログ
あたしは悪いことなどいていないのに、いつも嫌われていた。同級生、そして両親にも。
そんなあたしを気にかけてくれるのはママの親友・裕子さんと、くますけだけ。
悪い人は死んでしまえばいい……願うと、同級生は事故に遭い、両親は死んだ。
裕子さんに引き取られたあたしは、くますけが邪悪なぬいぐるみではないかと思い始め……。
ぬいぐるみを心のよりどころにする少女のホラー小説。あるいはヒューマンドラマ。
ホラージャンルで売っているようですが、どちらかというとぬいぐるみを手放せず「普通になれない」少女の葛藤と、家族とは何かを描いた作品と言ったほうがいいかもしれません。ホラー要素は弱め。
ちょっと心温まるか