新井素子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
結婚7年目の三津子は最愛の夫、忠春の帰りを毎晩深夜まで待っている。
仕事人間の忠春は残業で帰りが深夜になる事はしょっちゅうで、休日も接待に連れ回される日々を送っている。
そんな忠春がいつまでも健康で、幸せな夫婦でいるために三津子は毎晩栄養をしっかり考えた夕飯を作り(急な接待で忠春が食べない事も多い)、どんなに帰りが遅くても夕飯も食べずに深夜まで起きて待っている…
三津子の日記とともにストーリーが進むのだけど、とにかく忠春に対する愛が重すぎるというか、忠春だけが世界の全てになってしまっている。
良き妻はこうあるべきという考えに過剰に縛られているうえにそれを苦痛と考えず当たり前に受け入れて生活し -
Posted by ブクログ
いつもクマのぬいぐるみ"くますけ"と一緒にいる
10歳の成美。ぬいぐるみを片時も離さないから、成美の周りの人間は、彼女を変わっている"難しい子"扱いしている。居場所がない成美の周りで不幸が続いてく…。
読んでいると成美が置かれていた状況が徐々に分かってくるんだけど、これが可哀想でしょうがない。この子大丈夫なのかな?と心配しちゃう。両親の成美に対する態度、学校では同級生に酷い扱いをされる。それは"くますけ"と一緒にいたくなるよね。ぬいぐるみと一緒にいるのはそんなに悪い事なのか?と思ってしまった。成美の幸せを祈らずにはいられない。
チャッキー的なホラーなのか、ビリー・ミリガン的なホラーなのかを -
Posted by ブクログ
現代ホラーを知るための100冊 #3
2/100
恋愛結婚で結ばれた最愛の夫は、いわゆる超企業戦士。
仕事、接待で午前様は当たり前。
土日出勤、接待ゴルフも当然。
そして夫自身はそんな仕事も結構好きだと言い放つ。
そして妻。
甲斐甲斐しく尽くして、尽くしてる自分も好きで、自分のアイデンティティは好きな夫の良い妻であること。
なにそれ?っていまでこそなるが、
この本が出た90年代初頭より前には当たり前。
そして妻は少しずつ壊れていく…
その後の就職氷河期ロスジェネ世代の僕も、
ハラスメントなんて言葉もなく、
普通にそんなサラリーマン生活を送ってきて、
そして今。
◯◯ハラスメントに怯え -
Posted by ブクログ
小学四年生の成美はぬいぐるみのくますけといつでも一緒にいる。そんな成美をいじめた同級生は事故に遭い、いつも喧嘩ばかりしていた両親も死んでしまった。
母の親友だった裕子の家に引き取られた成美だが、くますけに願ったせいで事故が起きたのではないかと思い始め…
ホラーだと思っていたらちょっとファンタジーな感じだった。
毒親の元で育ち、ぬいぐるみが生きているかのように振る舞う成美と、不器用ながらも親の愛を与えたいと奮闘する裕子。成美の周囲に気を使いすぎてしまう所は本人が賢いせいもあるけど毒親のせいでああなってしまったんだろうなというのが悲しい。本当に成美を大切にしたい裕子とのすれ違いの末、自分の気持 -
-
Posted by ブクログ
狂気の世界。狂っている思考を日記の文体で見せられる。日記部分のフォントが、すでに不穏な雰囲気。
1992年に単行本の初版。1995年と 2012年に文庫版が出て、今年文庫の改版が発行されたので、もともとは今から30年以上も前の話!
まだ携帯電話もそこまで普及してないし、24時間戦えますか?の風潮がまだあった時代。いろいろな価値観が変わったけど、人の怖さって、変わらないなぁと思う。
依存し、執着し、自分だけの世界に閉じこもり、どんどん狂っていく主人公。でもたしかに、狂っているのはこの主人公だけだったのか……?
絶対に自分の中にないとは言い切れない狂気の一端を、ここに見た。 -
Posted by ブクログ
おしまいの日は、三津子の日記から始まる。
仕事人間である夫、忠春が帰ってこない。
ご飯を作り、春さんが帰ってくるまで食事も取らず寝もしないで待っている三津子。
そんな寂しい生活の中に、にゃおんという猫が三津子の元にやってくる。
三津子の友人である久美、その夫の俊幸。
二人の介入も虚しく、三津子はおしまいの日へと近づいていく。
日記と手紙の黒塗りの部分。
なんとかして読めないのかな…。
それを公開したバージョンも発売してほしい。
何がおかしいのか、誰がおかしいのか、最後の最後で疑問が生まれてしまったな。
本当におかしい人は、自分がおかしいって気づけないはずだし、でもやっぱり三津子もお -
-
-
-