新井素子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2253年の海を舞台にした、生物の進化のお話、「ネプチューン」。と、交通事故で瀕死の重傷を負った女性(享子)ほ、半年間の昏睡状態から目を覚ます。しかし、なんだか変な非現実感を感じ続け、「自分は死んでいる」という悪夢を見続ける。彼女に、どんな事実が隠されているのか・・・という「今はもういないあたしへ...」の2編です。
「ネプチューン」
「自分の知らない世界へいってみたい。自分の知らない世界を見てみたい。」という23世紀の1人の青年の想いが、カンブリア紀(進化の始まりの頃、なんだそうです。)に持ち帰られて、生物の進化がはじまったのだ、というような終わり方がステキだと思いました。物事には、偶然なんかはなくて、全てが必然だということなのでしょうか。ただ、私には、由布子、洋介、正行、3人の恋愛の動きというか感情の動きがなんだかしっくりときませんでした。ネプチューンの感情はさすがにストレートで、納得できました。あと、環境に目を向けていかないといけないなぁと思いました。茶色の海になってしまったら寂しいので。
「今はもういないあたしへ・・・」
知り合いの方に薦めていただいたお話です。「クローン」という技術について、「心」というものの正体について、考えさせられる話でした。心が今の自分のものと違ってしまうなら、体は生きていても、本当に生きていることにはならないんだなと思いました。死んでしまったもう一人の自分(自分のクローン?)の意識を持ちながら生きていくなんて、普通の精神の状態を保ち続けられるわけがないし、そんなのキツ過ぎる。一方で、このお話のような医療技術が確立する日も、そんなに遠くないうちに来るんじゃないかと思ったり。やっぱり、心って不思議だと思いました。実際に、臓器移植や、大量の輸血で性格が変わった、なんてニュースもありますもんね。(話がずれてしまいました。)このお話は、ラストで胸に穴が開いてしまったような、一人の女性の悲しいお話でした。
印象に残っているところは、「脳があたしだったんじゃない、あたしの体、そのすべてが『あたし』だったんだ。」です。
(古本屋さんで、250円でした。) -
Posted by ブクログ
新井素子のぬいは今日も元気ですを読みました。ぬいぐるみが主人公の20年以上前のエッセイでした。「ぬい」とはぬいぐるみの略で、わにわにと言う名前のわにのぬいぐるみが新井素子と掛け合いをしながらエッセイを綴っています。でも、これは、正直言って読み続けるのが苦痛でした。新井素子の口調は別に嫌いではないのですが、それは主人公が宇宙船に乗っていたり、義賊だったり、新婚でばたばたしたりしているからであって、ぬいぐるみが他のぬいぐるみとの関わり合いについて語るのを延々と聞かされても疲れるだけです。私が歳を取ったのか、新井素子の趣向がどんどん人間離れしていったのか、どちらなのかよくわかりませんが。
-
Posted by ブクログ
新井素子の近頃、気になりません?を読みました。10年前の新井素子のエッセイでした。新井素子らしい視点と語り口で主婦の仕事を中心にいろいろな話題について語っています。面白かったのは、「いままで落とせなかった汚れを落とす洗剤が開発されるということは、新たな汚れが開発されたのと一緒だ」という意見でした。確かに、最近アメリカの大企業の不正をきっかけに、内部統制の対応が法律で決められてしまいましたが、これにより仕事の手順が増えてしまうのは、新たな汚れが開発されたのと同じだなあ、と思ってしまいました。新井素子のエッセイは久しぶりに読んで面白いと思いましたが、そう言えば最近はあまり本屋でも見かけないので、どうしているのかなあ、とちょっと心配になりました。
-
購入済み
やや期待外れ
そうそうたる作者名一覧を見て購入を決定したが、その割に期待外れの作品が多かった。
最近はやりのAIがらみの話題を思い出させる上田さんの作品が面白かった。