あらすじ
おもしろいことをするのは、いつも男の子。だから私の話は、意地でも女の子がおもしろいことをするんです。――さあて、今回は、仮性半陰陽の主人公の「俺」、吸血鬼の美少女砂姫や、大食のもぐらの女王などが、空想の輪を飛びこえての大冒険。スリル満点の不思議なファンタジーをおとどけしまーす。
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匿名
男性として生きていたのに、思春期になって実は仮性半陰陽ということが分かり、そこから女性として生きることになってしまった、という設定の主人公。
そのせいで人生に、というか、男性にも女性にも幻滅して「死んでいるようなものだ」と思いながら生きていたのが「死んでしまった」上に二人の男性に「食べられて」しまったので、二人に右半身と左半身ずつの幽霊として取り付いて・・・という、なかなか斬新な発想のお話。
人生について、「どっかちょっと喜劇」とか、人間について「優しくて、みえっぱりで、ちょっと莫迦で、いじらしくて、健気な連中」とかが印象的でした。
大学生の頃に読んだはずだったんですが、本棚になくて、再購入。もしかしたら他人様に借りて読んだのかもしれない。
当時にしても古本屋で見つける感じではありましたが、あとがきによると昭和61年に21歳で書かれたものだそうです。
内容はほぼ覚えていなかったのですが^^;、読んでいるうちにふんわり思い出してきました。
Posted by ブクログ
NHKか東京FMか忘れますが、ラジオドラマで聴いたのが先だと思います。
ラジオドラマが面白かったです。
本が出ていたので買って読みました。
ラジオドラマの声を思い出しながら読みました。
タイトルが秀逸だから
彼女の作品を読んでいた世代だし、動植物への価値観やSF的なことへの認識も、影響を受けました。
だからか、この作品には新鮮より懐かしさと、若かった自分への羞恥心を感じました。意気込みだけで突っ走ったり、自分の女性性を受け入れられないまま、外見だけが女になり、周りの扱いが変わることに際限なく悩んだりなどなど…。
また、昭和の男女のあり方と、それにしては早い時期に半陰陽の悩みへ寄り添った内容が併記されてて、なかなか面白かったです。
Posted by ブクログ
何ともいえない世界観。
主人公が幽霊になるだけでもびっくりなのに、それが2分割!
なんじゃそりゃ?
でも面白いです。
悪役が悪役っぽくないのもいい。
みんな愛おしいです。
Posted by ブクログ
猫、最強。
でなくて、今はかなりメジャーになった性別に関する先天的異常を、私はここで知った。
今なら多分、この話は世間一般には受け入れられないかも。
Posted by ブクログ
作者の ナショナリズムと妖怪に対する考へ方に、金を払ふ価値はあると思ふ。
読後、「モグラは超音波で鳴く」(ヒミズは知らん)「知的生命体で可能性があるのは肉食獣」「ヒツジの語源説に「牧畜の対象となるもの(養獣と書いてひだしじしが訛ったヒツジ)」」と言ふのを知る。
NHKで「若者が読む小説」でこれが紹介され、そのモグラ語表記が出て、新井素子先生がなんか言ってた気がする。
その番組で新井素子と言ふ人を知った私は、ほかの本を買った。ので個人的にはこの本自体が何年か「第13あかねマンションがある東京で売ってる本」であった。
今にして思へばかう言ふ関係世界は「ドアを開けたら異世界でした」と言ふものだよなぁ。
Posted by ブクログ
新井素子さんのSF小説。
序盤にグロテスクな場面があって、「これはダークなほうか?」と思いましたが
その後はいたってコミカル。
最後はなるほどと納得しました。
山科さんが中々いい味だしてます。
真弓くんにもうちょっと活躍してほしかった(笑)
Posted by ブクログ
ずっと昔、私が若い頃に読んだ本、再読。
わ~、素ちゃん、若い!
学生の頃に書いてたんだな~と違う意味で、色々と思うところがあったりして、感慨深く読みました。
まさに、奇想天外な発想で、ふふふと笑って読み終えました。
Posted by ブクログ
めっちゃ昔に読みました。改めて再読。
私、この人の書く男キャラがすっごく好きだったんですが……年とともに好みがかわったのか、このキャラがあんまりなのか、特に感情移入することなくさくさくと再読しました。
おもしろいけど……ちょっと幼い感じ?
でも、砂姫は好きです。むしろ再読すると砂姫が一番好きだ。
まぁ、ハッピーエンドでいいお話だと思います。はい。
確かほかにこのマンション舞台の話あったよなーって調べて、そうそう「扉をあけて」もそうでした。
また時間見つけて再読しよう。
Posted by ブクログ
今思うとかなりSFちっく少女小説なのですが、中学生の頃に読んだのでかなり夢中になってました。「生きてるうちに・・・」というところで泣けてしまったりしましたねー。