新井素子のレビュー一覧
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ネタバレ宇宙魚顛末記、という話の滅びてしまう方の地球のお話。
恋人が不治の病で、気まずくなってしまったものの、地球が滅亡してしまう為、みんなが平等に死んでしまう事態になった為、遠いし道中も危険だけれども会いにいき、その道中で通り過ぎる人たちのちょっとインパクトの強いオムニバスストーリー。
勉強することで親に復習をする少女は、地球がなくなっても勉強し続ける。怖い。
妻の鏡のような貞淑な女性が浮気相手のところに行こうとする夫をシチューにしていまう。怖い。
辛すぎる現実の前に、夢の世界に閉じこもる少女の話も切ない。
未来が閉ざされるときに、今、大切なものが何かを狂気と絡めて強く突き付けられる。主 -
Posted by ブクログ
ネタバレ不治の病にかかった恋人に振られた圭子は、
一週間後に隕石が衝突し人類は滅亡することを知り、
練馬から鎌倉の恋人宅まで歩いて向かうことを決意する。
圭子が元恋人と再会するときに着る服とハイヒールだけを持って出発したときは、道中に出会うあれこれのお話かと思った。
が、章が変わると、人形のように主体性のない妻が夫を殺して解体し、夫の肉を使って料理をしはじめるすごい展開。
圭子が交錯した人類滅亡を迎える4人の女の話が、圭子の道中に挿入される形。
圭子は主人公というほどに物語の大きな役割は背負っていない。
彼女はひたすら恋人に会いたい一心で前進する。
途中でバイクに乗って一気に鎌倉へ -
Posted by ブクログ
最後まで読んでも結局思い出せなかった。完全忘却(笑)。でも、面白かったー。二十歳そこそこの“新進気鋭作家”が書いたと思えないほど骨格がしっかりしている。そりゃね、一人称で始まった小説が途中から三人称になったり、また戻ったり、三人称の筈なのに「俺」とか出てきたり、構成がとっちらかった感があるのは「若書き」故とは思いますが、この物語が一直線に「チグリスとユーフラテス」まで揺るがなく繋がってると実感しましたよ。地球の生命体は、矛盾やら理不尽やらに満ち満ちていて「上の階層」から見ればしょうがない星に見えると思うけれど、それを全部ひっくるめて「私は地球が好きなんだ!」と言い切ってしまう地球賛歌だ。
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Posted by ブクログ
再読です。27年ぶりの……。私が絶句。自分のことを棚にあげて(素子さんと同い年です)素子さんが50歳になるなんて信じられない。(因みに宮部みゆきさんも同い年。宮部さんと素子さんと(私が)同い年ってどうしても信じられない)いや、素子さんについえは20代の頃から「同世代の代表作家」と思ってましたから、いいんですけれど。で、内容ですが、見事に覚えてません(笑)。第13あかねマンションが登場することすら忘れてる。主人公が「新井素子」さんで、小説中で「登場人物全員会議」があって、作者の素子さんとキャラクターの素子さんが色々話しあうのはうっすらと思い出した。過剰な「自然主義」はじめ素子さんの全部が詰まって