あらすじ
あたし=新井素子の小説のキャラクターたちが現実世界に実体化して以来、驚愕の事態の連続。自宅全焼に誘拐騒ぎ、宇宙人に命を狙われたり。その上、人間に虐げられた動物に同情したキャラクターたちが動物革命を起こす。猫やライオン、カラスにゴキブリの大行進。この混乱の原因は素子にあるというけれど…いたいけな少女が偶然引き起こした絶句すべき大事件の行方は!? 番外篇「すみっこのひとりごと」と新あとがきを収録。/掲出の書影は底本のものです
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Posted by ブクログ
上巻はバタバタした感じで単純にエンターテイメントッテ感じだけど、下巻では物語中で起こる動物革命を引き合いに人間とは何ぞやみたいなテーマが掘り下げられて行って、熱い。
とても良かった。
Posted by ブクログ
上下巻で結構な分量のある小説ですが、相変わらず一気に読めてしまいます。80年代SFの雰囲気を色濃く持っている作品ではありますが、決して色あせてはいないと感じましたね。
今だったらこの話もアニメ化できるんじゃなかろうか。CGを使えば、あの大量の猫たちも描ききれるはず。。。
Posted by ブクログ
地球が好き、あたしが好き、という強烈な矜持。あたしは確実に、この作者の影響を受けて育ってきたなぁと思わされます。
軽い口調に流されそうになるけど、生物の存在意義とか運命とか、扱っているテーマは壮大で考えさせられます。
Posted by ブクログ
納得のいく終わり。そして、心底嫌なキャラクターはいないところもいい。いーさんも結局なんだか可愛く思えてしまうし。
ただ、上巻もだけど、この文庫版の表紙カバー絵は嫌い。元の本の絵のイメージが強いのもあるけど、このイラスト描いた人この小説読んでないよね?と思わざるを得ない。とにかく登場人物の外見描写と絵が違いすぎる。分かりやすいところでは黒髪美女っていってるのに茶髪とかね。逆に読んでてこれを描いたならさらに最低だけども。
1980年代と2010年では読者が興味を引く絵柄は変わるのかもしれないが、これはやってはいけない。
でも話そのものは面白いので、未読の若い人には読んで欲しいですね。
巻末の番外編は当時の本にはなかったので、昔読んだきりの人にも再読してほしいです。
Posted by ブクログ
懐かしいよー。拓ちゃんがらみのエピは結構覚えてた。やっぱ印象強かったんだな。このメタ構造含めたハチャメチャ感、キャラの個性、勢い、思想の青さまで含めて、子供の私には魅力的だったのを思い出す。初期素子さん作品を客観的に読むのは無理だな……。
Posted by ブクログ
あの「絶句連」が帰ってきた!!
新井素子20代の名作が、改悪文庫サイズで(泣)
買うのを躊躇……のつもりが、なんと書下ろしが付いているではないか!!
泣く泣く、購入し、素ちゃんの愛(注:書き下ろしのことね)を堪能した私です。
Posted by ブクログ
最後まで読んでも結局思い出せなかった。完全忘却(笑)。でも、面白かったー。二十歳そこそこの“新進気鋭作家”が書いたと思えないほど骨格がしっかりしている。そりゃね、一人称で始まった小説が途中から三人称になったり、また戻ったり、三人称の筈なのに「俺」とか出てきたり、構成がとっちらかった感があるのは「若書き」故とは思いますが、この物語が一直線に「チグリスとユーフラテス」まで揺るがなく繋がってると実感しましたよ。地球の生命体は、矛盾やら理不尽やらに満ち満ちていて「上の階層」から見ればしょうがない星に見えると思うけれど、それを全部ひっくるめて「私は地球が好きなんだ!」と言い切ってしまう地球賛歌だ。
Posted by ブクログ
この本が書かれたのはかなり前のようだけど、時代を感じさせない部分が結構あって、新井素子のすごさを感じました。
キャラクター達もみんな魅力的でよかった!