新井素子のレビュー一覧
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ネタバレ結婚7年目の主婦、坂田三津子が、ワーカホリックで連日深夜までの残業、休日も接待ゴルフ等に明け暮れる夫の忠春の帰りを心配しながら日々待ち続ける中で、幻聴、幻覚、幻想に呑まれていき、ついに「おしまいの日」を迎えるという、一種のサイコホラー小説。
人間が精神を病み、壊れていく様が、リアリティをもって描かれていた。三津子がメンヘラ気質であることに間違いはないだろうが、長時間労働を当然とし三津子にまともに向き合わない忠春、そして、それを強いる会社、社会が狂っているというのもそのとおりだと思い、よくできた社会批判小説でもあると思った。この小説が最初に執筆されたバブル崩壊直後の1990年代前半と比べ、令和の -
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SF作品。ほっとんど読んだことなかったので、短編集から読んでみた。
意外と、あっこう言うのもSFなのか。と言ったようなのもあったけれど、近未来的な話に、ちょっと手間取ることもあり。
でも、書いているのがSF作家のなかでも、かなり有名で、食べ物、に絞ったものということもあり、楽しかった。不気味だけれど、どんどん読んでしまう作品も。
一番印象に残ったのは、
「最後の日には肉を食べたい」
主人公が、「ルカ」への依存度が高いことに恐怖を覚えたと同時に、これこそ、静かなる侵略?なんて思った。最後、「ルカ」の仲間を意識していなかったタカアキが、『生まれた』と主人公にキスをする。これは一瞬の洗脳?支配?こ -
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ホラー要素が強めと思いきや、最後に近づくにつれてファンタジーに。
読み手によってハッピーエンドと捉えるかどうか変わりそうだなと思った。
両親から浴びせられる言葉や親同士の喧嘩って子供にとっては影響が大きくて、その後の考え方や自分に対する自己肯定感の低さ、そして大人でも驚くくらいに周囲に気をつかうようになるというのが見事に物語を通して表現されてて世界に入り込めた。
読んでから、家にあるくまのぬいぐるみがくますけに見えるし、意思を持ったぬいぐるみとして見えることがあってくますけ…ってなってる。
作者のぬい愛が伝わってくる作品でした。あとがきが20ページ前後あって、1つあとがき読み終わったら -
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『ホラー作品であることを忘れるほどあたたかく感じる家族の温もりがある一方、最後まで残る“ある違和感”』
幼い頃、手放すのが寂しいほど気に入っていたぬいぐるみはあっただろうか?
(今では、ぬいぐるみ活(通称:ぬい活)という言葉があるように)ぬいぐるみとは子供から大人まで、非常に特別な存在の一つと感じている人もいるのでは無いだろうか?
本作は、一日中お気に入りのクマのぬいぐるみを手放すことができない小学四年生の成美の感じている“ある違和感”を紐解いていく物語。
タイトルにもある“くますけ”とは、成美と常に一緒にいるクマのぬいぐるみの名前だ。
くますけとは日常生活や学校でさえも手放すことが出来 -
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ネタバレむかーし昔,大好きだった本のひとつ。
当時は何回も読んでたなー。
結婚する時手放してしまって、先日なんと東京駅で見つけて思わず買ってしまった。
もう一回読みたいと思っていたんだー!
終末をテーマにした本はたくさんあるけど、これが一番好き。
今回の解説にもあるけど、こんな世界がどうにかなる話なのに、政府がとか○○対策がーとか各国の首脳がーとか,出てこない。そりゃそーなんだよ。だって、自衛隊も,各国首脳も,警察も,公務員も,みんな死んじゃうし,逃げる場所もない!
もしかしたら,宇宙に逃げる人はいるのも?だけど、主人公は20歳の普通の女の子。宇宙に逃げる術はない。
隕石が地球に落下して1週間後に