橘玲のレビュー一覧

  • 不条理な会社人生から自由になる方法 働き方2.0vs4.0

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    正社員と派遣社員だけではなく就職偏差値が「身分制 」と言えると思うが、その参加資格は大学の偏差値によるため、受験戦争が過熱する。つまり、学校の試験の出来具合が、一直線に「将来の身分制」に繋がっている。やり直しの効きにくい勝ち抜き戦である。会社人生とは、他人の支配下において、雇われ、尚且つ他者との比較で評価されるために、基本的に「不愉快」なものである。それに対して、やり直しの効かない社会、というのが不条理の根源という気がする。

    どれだけ信用があっても巨額のプロジェクトを契約を個人と結べないのは、当事者がいつ死ぬか分からないから。そのため長期投資は、組織と契約するようになる。また、個人は気まぐれ

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    2024年07月27日
  • テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

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    ハイテク企業のトップの天才たちが
    どんな社会を理想と考えているのかを解説した本

    社会は天才たちが作り出したものによって大きく変化していく
    (スマホ、SNSとか…)

    それならば「天才たちが考えている理想の社会」を
    把握しておくのは重要だ

    と思って読みました。

    天才たちは、テクノロジーを使って
    政府の介入がない「自由」な世界を目指しているけど
    その自由な世界は、「自由を上手く活用できる人」のみしか
    生き残れない世界なのかもしれない。

    内容自体はめちゃ難しいけど
    このような思想でテクノロジーが生まれていっているというのを
    頭の片隅にでも入れておくことは大切だと感じました。

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    2024年07月12日
  • シンプルで合理的な人生設計

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    幸福度を測ることはできないけど、お金があれば自由度が増す。いつもキリキリしてる人よりも、余裕がある人の方が幸福度は間違いなく高い。
    コスパよく生きなさいというわけではない。幸福になるために、コスパよくその土台を作りなさい、というのが本書の主張。

    自由は幸福の絶対条件だけど、自由度が多ければ選択肢も広がる。結果として、選択したことによる後悔も多くなる。
    それを回避する為には選択肢をあらかじめ決めておく、というのは合理的だと思った。
    選択肢を決めると言っても、いつ何時どんな選択を迫られるかはわからない。答えを決めるというのは、自分の生きる指標を決めておくということが一番有効かと思った。

    「短

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    2024年07月07日
  • 残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

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    意外にも動物行動学の知見
     人間の本質は動物からさう変ってゐないことを、動物行動学の知見を交へつつ説明する。ロングテールも紹介されてをり、それがフラクタルを描くニッチ空間だといふ。
     10年前から橘玲は知能が遺伝することに言及してゐて、先進的だなあと思った。

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    2024年07月04日
  • テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

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    とてつもない富を持つ天才たちと、我々凡人との違いがよくわかる本。

    そういう人達向けに、死体を冷凍保存して、人間が機械に置き換えられる日を待つ冷凍保存ビジネスが存在し、数十万ドルというお値段、数百人の顧客もすでに存在するというのには驚いた。

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    2024年07月03日
  • テクノ・リバタリアン 世界を変える唯一の思想

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    世界の根本法則
    コンストラクタル

    流れがあり、かつ自由の領域があるのならより早くよりなめらかに動くように進化する。と言う原理であり、これには例外がない。

    山間部から大量の水を運んできた大河は、平野部に至ると細かな支流へと分岐し階層化し広大な三角州を作る。フラクタル構造になることで多くの水をよりなめらかに海に放出することができるからだ。

    自由が拡大化すれば自然と階層化が進む。

    情報がより速く、なめらかに流れる組織が生き残りそうでないものは淘汰されていくだろう。

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    2024年07月01日
  • 言ってはいけない中国の真実――橘玲の中国私論 改訂版――

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     中国の不動産バブルや政治腐敗、対外膨張主義等を中国の古代からの文化や価値観に基づいて分析している。中国について書かれた本は大部分が極端な立場から、主観的にかつ自らの期待をあたかも事実として書かれていることが多いが、日本に耳障りの良い見方でも中国に偏った見方でもなく、特定の色に染まらない冷静で客観的な分析に終始しており、筋が通っていて説得力があった。

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    2024年07月01日
  • マネーロンダリング

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    ネタバレ

    実際今今はもうできないことは多々あると思いますが、知識に裏付けられた、マネロンをするための世界を股にかけたテクニックがふんだんに込められている。

    香港に住んでいた身からすると、懐かしい名前とともに、ちょうど住んでいた頃の話でもあるので、リアルタイムで読んでいれば、この話をもっとリアルに感じられたかもしれない。

    お金にとらわれすぎると身を滅ぼす。
    不幸は金で解決できない、というのをすごく感じさせられた。寂しいのか、虚しいのか、でも無視できない。理不尽がまかり通り、不運が重なる。
    どうにもできないことはある。

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    2024年06月22日
  • 朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論

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    面白かった→
    リベラルな政策の選択肢を先に政権与党に奪われ、高齢の正規職員で構成される労働組合を支持基盤に持つ野党が保守的な政策の選択肢を選んでしまうってとこ。

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    2024年06月16日
  • 全員“カモ”―「ズルい人」がはびこるこの世界で、まっとうな思考を身につける方法

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    【334冊目】特殊詐欺がこれだけ社会問題になる中で、どうして人はだまされるのか知りたくて読んだ本。洋書の翻訳なのに珍しくスイスイ読めた。

     だまされてしまうのは人には認知的なハビットがあるから。4つのハビットは以下のとおり。
    ①集中…相手は何を隠しているのか
    ②予測…「期待外れ」を喜べ
    ③思い込み…判断を後回しにする←要は賢いフリや分かったフリするなってことだと理解しました。
    ④効率…相手の痛いところを突く←決断のときにもう少し踏み込んで調べたり質問したりすべきってことかと。

     詐欺師や政治家やセールストークが利用する4つの認知的なフックがこちら。
    ①一貫性…この世界は不合理だ←一貫性があ

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    2024年06月15日
  • 運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」

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    遺伝子解析の行末(ヒトとしてのタブーに入り込む)
    遺伝子学の世界は、遺伝子検査によってヒトの知能、病気や性格など人生でのイベントが見えてくる、という時代になった。「環境にもよる」という説に対しても遺伝子学は人間のタブーの世界「言ってはいけない」域に入りつつある。それはゲノムの編集により病気や性格などを変更することも可能になり、身体的、精神的にも人的操作で変更できる世の中になる、可能性もある、ということだ。 また、遺伝子学の研究にはさらに何歳ごろに死ぬのかなど生まれながらにある遺伝子で病原の発生時期なども解析できる、という未知なる世界へ踏み込んでいると言う。本書は専門用語も多く理解し難い部分も多

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    2024年06月02日
  • 幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

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    とても体系だっていて論理的で読みやすい。「幸福」だとか「幸せ」を定量化することは難しい。なのでそれらに関する本ではエビデンスを示すことが難しく、机上の空論になりやすい。
    そんな中、本書では数多くの定量的な研究結果や調査結果を示しながら、現代(2017年時点)の資本主義における幸せな人生の理論上の正解を導き出そう試みている。

    思考検討のベースが経済学のようで、経済的な観点から論理を積み重ねていくのが特徴的だが、同時に性風俗業界に関する情報の引用や脳科学研究からのアプローチなどもあり、多面的に主張の根拠を固めていっている点に面白く、また好感が持てる。

    本書での答えはあくまで理論上の結論であるか

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    2024年05月31日
  • 残酷すぎる人間法則

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    人生において本当に重要なことは他者との関係だ、という本。1つ1つのトピックがキャッチーでおもしろい。

    ・見知らぬ人の考えや気持ちを察する実験の正答率は20%。だが人は80%の確率でその判断が正しいと思っている。
    ・女性が人の心をうまく読み取れるのは、人の心を読み取ろうとすることに意欲的だからだ。
    ・第一印象は70%正しい。30%の間違いの最大の理由は確証バイアスによる。だから、第一印象が悪い人に二度目のチャンスを与えよう。
    ・白状させるには、想定外の質問をするか、証拠の下調べをしておくこと。
    ・友だちとはもう一人の自分。
    ・友だちをつくるには、相手に時間をかけて、自分の弱さを見せること。

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    2024年05月29日
  • 専業主婦は2億円損をする

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    独身の若い女性をターゲットにした本で、タイトルの煽りの割には内容はまともで現実的
    「世の中が間違っている前提で、どうすれば幸せになれるのか」というのが刺さったし、実際に幸せになるための行動の具体例を挙げている
    2017年の本だが、2024年現在読んでみても情報の古さをあまり感じない(それだけ日本の男女経済格差が根深い)

    【幸福の3つの土台】
    ・金融資本(お金、自由、経済的独立)
    ・人的資本(働く力、自己実現、やりがい)
    ・社会資本(絆、愛情、友情)
    幸福の資本は2つ以上持つようにする
    人的資本が最も大切

    【人生の8パターン】
    ①プア充(社会資本)
     仲間がいれば幸せ、田舎のヤンキー
    ②ソロ

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    2024年06月27日
  • 新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ

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    ネタバレ

    日本の税の仕組みの歪みから生まれる権利「黄金の羽」の拾い方を説明してくれている。
    前半は、今までの税の歴史とその中での歪みと「黄金の羽」の存在を筆者の体験も交えて書かれている。
    直接お金持ちになれる方法が知りたいと思って手に取った人は、憂鬱なパートになるかもしれない。

    中盤では、資産運用の方法が説明されている。増やし方、無駄の省き方が細かく丁寧に説明されている。
    投資・持ち家と賃貸・保険に関して具体的な方法と考え方が語られており、それらについて知りたい方におすすめ。

    終盤には、「個人」と「法人」を使い分けて日本の税制を効果的に活用して、自身の資金を増やす、残す方法について書かれています。

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    2024年05月15日
  • 新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ

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    橘氏の十八番
    【概要】素人のための資産運用(投資、不動産、生命保険、税金)。マイクロ法人によるファイナンス改善の方法。
     ローン持ち家と賃貸は、手元に残るか否か以外、資産としての価値は同じだと指摘してゐる。

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    2024年05月12日
  • 無理ゲー社会(小学館新書)

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    よく何を読まされているのか見失うことがあったが、安定的な社会が続けば続くほど、一定の指標に基づいて社会が不公平な方向に進んで固まっていくということがよく分かった。

    今は、それがメリトクラシーで拡大再生産されていると。そして、平等な世界をもたらす四騎士は、戦争、革命、統治の崩壊、疫病であり、気候変動による砂漠化も第五の騎士となり得る(戦後の三丁目の夕日的な平等で明るく楽しい社会は、格差社会だった戦前社会が敗戦で崩壊したから)。他にも、色々ポイントはあるだろうが、一番刺さったのはここ。結局、マグマのように溜まった澱をどこかで発散しないとダメということのようだ。

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    2024年05月12日
  • 臆病者のための億万長者入門

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    所々難しい箇所があります。
    でもわかりやすい方だと思います。
    保険や投資のからくりの説明が面白く感じました。

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    2024年05月08日
  • 運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功法則」

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    頑張り次第で人生は変えられる、という残酷で無責任な幻想をぶち壊してくれると感じました。
    うまく行っていない人、子育てが自分の思うように行かないなと思っている人に一回読んでもらいたい一冊かなと。
    もしかしたら救われるかもしれないです。

    ただ、難しい言葉や事例が出てきてすんなり頭に入らない箇所があり、読むのが億劫になるところもありました。

    一回読んどくと良いと思います。

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    2024年05月07日
  • 世界はなぜ地獄になるのか(小学館新書)

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    ネタバレ

     「はじめに」でほぼ言い尽くされている。"リベラル"を「自分らしく生きたい」という価値観と定義すれば、「リベラルな政策によって格差や生きづらさを解消できる」は「大きな勘違い」で、「そのリベラル化によって格差が拡大し、社会が複雑化して生きづらくなっているのだから」という。そして「「反知性主義」「排外主義」「右傾化」で、一般的にポピュリズムと呼ばれるが、これはリベラリズムと敵対しているのではなく、リベラル化の必然的な帰結であり、その一部なのだ。--したがって、リベラルな勢力がポピュリズム(右傾化)といくら戦っても、打ち倒すことはできない。」「誰もが自分らしく生きられる社会」の帰

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    2024年05月06日