あらすじ
ベストセラー『言ってはいけいない』の著者が、男女のタブーに斬りこむ!
「週刊文春」の人気連載「臆病者のための楽しい人生100年計画」を新書化。
「女と男」は人類の最大の関心事ともいえる。この永遠のテーマが最新のサイエンスによって解明されつつある。野心的なタブーの挑戦のなかから、意外かつ誰でも楽しんで読める最前線の研究を紹介。果たして女と男の戦略のちがいとは……。
【本書の内容より】
●「美女はいじわる」は本当だった!?
●男は52秒にいちど性的なことを考える
●女は純愛、男は乱婚?
●女の8割は「感情的な浮気」に傷つく
●男のテストステロン・レベルは女の100倍
●女は合理的にリスクをとる
●父親の10人に1人は知らずに他人の子を育てている
●女は身体が感じても脳は感じない
●男は「競争する性」、女は「選択する性」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
フェルミ漫画大学の解説動画を観て、凄く納得した。この世界の仕組みを知った気がした。
結局、今の自分に言わなければならないことは、"お金を持たなければ一生モテない。"だな。
ただ、男女ともに、"自分の子孫を残すこと" が生きることの目的という点には、それが事実だとしても、少しがっかりした。結局そこなのか、ゴールは、、。残念。
Posted by ブクログ
結論男は単純で、女は複雑。
単純は複雑を理解できないし、複雑は単純を理解できるためそれを操れる。
以下内容の話。
我々の身体の仕組みについて、実験であったり進化論的な背景から詳細に説明してくれた。
エビデンスに基づいた説明のため、非常に納得感があり、勉強になる内容が多かった。
進化論について勉強したくなりました。
一つ言うなら、文章が固く読みづらさを感じるが、それを加味しても星5。
勉強になるし、読んでて面白いテーマであった。
Posted by ブクログ
女性と男性の違いを主観や哲学的に述べるのではなく、科学的な視点で述べられた本。
興味があるけど、実際のところはどうなのかよく分からない下ネタ的なことも、科学的根拠に基づいて説明してくれる。
Posted by ブクログ
まず、読み物として面白いので、すらすら読める。
男性と女性の性差についての話。テーマがテーマだけに好き嫌いは別れそう。人によって当てはまる・当てはまらないがあるはずなので、それを考慮した上で見るといい。
人類が積み上げてきた文献をもとに、オーソドックスな性差が書かれていると思う。(それを差別的か、差別的でないかと思うかは人次第。)
Posted by ブクログ
ダイバーシティ&インクルージョンは大切だが、そもそも違うことを生物進化論的に理解することは重要と思わせてくれる。
その違いがあるからこそ、インクルージョンのやり方が見えてくるのでは、と。
なにはともおれ、女と男は難しい、ですね。
Posted by ブクログ
【気づき】
・進化論的にも男性性と女性性の違いについて説明されている事は納得。
・更に日本では取ることが難しそうなエビデンスデータも、豊富で、男女の性差について説得力がある。
・読めば読むほど、男女の違いについて唖然とすることが多くて、わかりあえなくて当然なのかもしれないと言う気にもなる。
1男と女の欲望はなぜすれちがうのか?
女性が魅力的だと思う男性はほぼ年齡相当。
対して男性が魅力的に思う女性の年齢は20か21歳
20代の女性は一定の条件を満たせば、年上の男性と付き合ってもいいと思っているが、
20代の男性は同年代の女性にしか関心がない。
ニュースキャスターの若い女性&年配の男性の組み合わせもこの一例。
男女の欲望の違いは、進化の長い影も影響している。
オスが多く子どもを残すためには妊娠可能な一部のメスに集中的に資源を投入した方が有利。
この結果、利害の不一致が起きている。
2ナンパが証明した男女のちがい
ナンパの実験をしてみたところOKと答えた割合は
女デート56%
アパート6%
ベッド0%
男デート50%
アパート69%
ベット75%
女性は妊娠出産子育てを考えるとセックスのコストはもの凄く高い。だから、ベッドを共にする相手を慎重に品定めしなければならない。
一方男性は(子育ての責任を放棄するなら)セックスのコストはほぼゼロ。いきなりセックスした方がコスパがよい
3同性愛者が教えてくれる男女の性戦略
ゲイ(男同士)の性生活は乱交
レズビアン(女同士)は純愛。(長く付き合える男としかセックスしない)
4、性器が反応しても興奮しない不思議
男性は身体的な興奮と主観的な興奮が一致するが
女性は一致しないと言うこと。
5.男と女はちがう人生を体験している
セックスのことしか考えられない男とホルモンの周期で変動が激しい女
(エストロゲン期:月経開始から2週間
穏やか、人付き合いがよい、頭脳明晰で記憶力向上
プロゲステロン期:さらにその後の2週間
脳を鎮静化させるので、頭の回転が鈍くなったような感じがする)
6.男は52秒にいちど性的なことを考える
胎児期の男性のテストステロンは思春期並み
思春期は9から15歳で20倍になる
7恋愛はドラックの禁断症状と同じ?
ドーパミンの効果は快感ではなく、快楽の予感、すなわちなんとしてでも手に入れたいと言う強烈な衝動だった。
恋愛で、もうあいたくてたまらないとか気が狂うほど好きと言うのも、アルコールやウィスキー禁断症状と同じではないか。
恋愛によってドーパミンが大量に算出される状態は6ヶ月から8ヶ月程度。
その後はオキシトシンやバソプレシンによる愛情や信頼関係に移っていく。
これは人類の進化論で説明できる。
人類の歴史の大半で避妊法等なかったら、恋に落ちた男女は1年もすれば子供が生まれただろう。
その時になっても狂おしい恋の嵐に翻弄されていったら、子育てなどできるはずがない。
だから半年程度で覚めるように設計されている。
8痴女本当に存在するのか?
女性の性機能障害(の多く)は、女性ではなく男性にとっての病気である
誰構わずセックスする痴女は原理的に存在しない。
淫乱は男の夢。
行動遺伝学によると、いくいかないら遺伝の割合が大きい。
9ロマンス小説の読者が欲情する男性
ヒーローは外見にも顕著な特徴を持っていて、一言で言うと男らしい権力者である。
女が夢見るのはロマントピア(ロマンスのユートピア)
ロマンスとは、男にヒロインが選ばれることではない。
複数の魅力的な男たちの中から、自分で主体的にアルファの男を選ぶのだ。
進化論的には男は競争する性で、女は選択する性として設計された。
男と女はお互いに異なる夢を見ているから、現実世界によって男と女の関係が難しいのは当たり前だ
10萌えるロマンスの条件
日本のやおい、
アメリカのスラッシュ小節は、
女の本性に訴えるからヒットした。
ベタなロマンスに飽食した女性たちは、1970年代、より抽象度の高い物語を求めるようになった。
宝塚もこの例。
これらのファンは、男の友情に萌えると言う。
男同士の絆は、女を排除したところで初めて成立する。
ちなみに男の萌えは生身の女アニメキャラなどの二次元に抽象化することで原理は同じだが、こちらもボルトピアの進化型でそこにロマンスは無い。
11父子をめぐる知りたくない事実
父子関係に疑いを持っていたなら、平均すれば98%確率で安心している
また、遺伝を調べるために行った調査では10%の子どもは法的な父親と繋がりがないことがわかった
12女に発情期は残っている?
女にも排卵の前後に発情期はあるらしい
それは良い良い遺伝子を持つ男(α)の子どもを産むためではないか。
13進化論的に合理的な女の托卵戦略
仮説①男の魅力度はパートナーの浮気に影響する
②男の魅力では男の嫉妬や所有欲に影響する
③女の魅力では男の嫉妬や所有欲に影響する
④女は排卵期に大きな欲望とパワーを感じる
14心とからだ、どっちの浮気がより傷つく?
男が女の性的な浮気に不寛容で、女は男の感情的な浮気に不寛容
女の人は夫(恋人)の資源を確保するかから来る。資源が奪われる事は生存の危機なので感情的な面に不寛容になる。
それに対し、男のリスクは、別の男の子とも知らずに育てさせられること。
だから子どもができる可能性がない感情的なつながりには比較的寛容。
15条件付きされる男たち
一生続くような性的嗜好は、思春期に形成されて大人になってから別のパーツやものに興味を持つことは滅多にない。
ここからフェティシズム単なる条件付けでなく、子供から大人へと変わる特定の時期確認(臨界期)に
受けた刺激に拘束されるのではないか。
また、性的な条件付けには、明白な男女の性差がある。
16女はどんな男となら「いく」のか
身体の対称性が優位であると統計的に出た。
これは生き物が対称的に発達するように設計されているからだ。
対称性がずれているのは、遺伝的な疾患や感染症など生殖の相手としてふさわしくない徴候なのだ。
17オーガズムに愛は関係ない?
女がいきやすいのは金持ちの男
18東洋の女性は性対して保守的
調査したところ、人種の差はほとんど観察さレナ買った。
19ペニスは何のために長いのか?
人のペニスは長い。
長いので、その分だけ子宮に近い位置で射精できる。
次に亀頭冠のあるペニスを膣内で前後に激しく動かすことで、自分より前に膣内に残っていた他の男の精子を描き出すことができる。
すなわち人の特異なペニスは、精子競争の効果的な武器なのだ。
20男の暴力はどこから生まれた?
利己的な遺伝子は自分の複製を最大化するように乗り物である人を設計した。血のつながらない(遺伝子を共有していない)子どもに貴重な資源を分け与えるのは、極めてコストが高い。
だとすれば男は、そのコスト源を処分した上で新たに自分の子どもを作るように進化したはずだ。
一夫一妻に進化したことで自分の女を独占し、ライバルの男を暴力によって排除するすることである。これは弊害である。
21女の意地悪を研究する
妊娠できるようになった女性が暴力を避けるのは進化論が予想をする通りだが、青年期の男性非暴力になるのは
①肉体的な成長に伴って暴力が危険になること
②社会的な理由で文明社会では政治の暴力はされていないこと(暴力をふるうと刑務所に放り込まれるかもしれない。)
一方、女は間接的な攻撃(SNSで悪口を書くといじめや言語的な攻撃(相手を面白することハラスメント)が多い。これは女の子の方が早熟で、社会的なスキル早く習得するから。
高い言語的社会的能力が要求される。
また、女の子の自己認識が周囲の評価と一致しない事がある。(周りは意地悪と感じているのに本人だけが私は親切だと思っているなど)
これは、男の子の直接的な攻撃が自己意識として、友達と一致しやすいが(殴ったのは明らか)
女の子の間接的な攻撃は外部からわかりづらく、意識的あるいは無意識にごまかすことが可能だから
もう一つは、グループの人数の違いがある。
男の子が徒党を組むのに対して女の子の友達は概して小規模で成長するにつれてそれがさらに小さくなって一対一の関係になることも多い。
男の子にとって自分がどの集団に属しているのかアイデンティティーが死活的に重要だが、女の子にとっては親友との絆や共感がより大切。
22美人は得をするは本当か?
自尊心の低い女性にとっては、魅力的な女性を低く評価している。
男が魅力的な女性男子のことを間違いないが、美人であるがゆえに同性からの間接的攻撃にさらされることもある。
しかしこれを差し引きしても損得勘定プラスになる。
男も女と同じ位に意地悪である。
23美人は親切だ?それとも意地悪?
女子トークには親切なふりをして相手をけなすとか褒めている見せかけて悪口を言うとこの高度な技術が必要になる。
女の子は男の子より言語的能力発達しているが、その理由の一端はここにある。
男の最大の関心事は性的魅力のある女を獲得すること。
美人の発言はすべて重要なのだ。
だから、美人とって、悪口の利益をしばしばリスクを上回る。
ここから美人は実は意地悪と考えられるようになった。
24ビッチはなぜ嫌われるのか?
女性はビッチ(セクシーな女性)を嫌う傾向にある。
セックスが稀少であればあるほど、
男性同士の競争は激しくなり、
女性は優位に立つことができる。
ビッチはセックスを安売りにして価値を下げるから、女の敵になり、女はこれを嫌う。
25女は競争が嫌いはほんと?
従来のステレオタイプの影響も性差に関連する。
(男は競争を好み、女は競争を避けるなど)
しかし、男女の性差を生み出すのは、
本当は性差ではなく、過度のプレッシャーであることがわかった。
女性に活躍して欲しいなら、ハラスメントなどの無意味な圧力をかけないようにすることが大切。
26女は合理的にリスクをとる
女は男より勝率を冷静に計算している。
成功の見込みが高いと思えば、女は男より冒険的になる。
27男は集団で協力し、女はペアで協力する
これは母親が子どもと一対一で子育てをしたり、家族や親しい友人などと、小さくて濃密な人間関係の中で安全を確保してきたからではないか。
28けっきょく見た目がすべてなのか
酷い囚人(刺青、ナイフでの傷跡、喧嘩で欠けた耳、薬物の注射跡)に顔の整形手術をすると、再犯率が低くなった。
29マジックナンバー0.7
ウエストとヒップの比率が10対7である女性が男性からみて一番魅力的
30.大きな瞳はなぜかわいい?
大きな瞳は瞳孔の大きさを強調するため。
瞳の大きな女性は、優しい、女性的、可愛いと評価され、
小さな女性は、きつい、利己的、冷たいと否定的に評価された。
これは性的に興奮すると瞳孔が開くからだ。
31snsで盛る女の子たち
32触れてはいけない性愛のタブー
男は強すぎる制約に苦しみ、女は強すぎる共感力に苦しむ
Posted by ブクログ
いつも、「テレビでこんな事言うと直ぐに炎上しちゃうな~。」ってテーマを扱ってくれる橘玲さん。今回は欲望、ナンパ、浮気等、男女の性愛(セックス)について科学的なエビデンスを基にあまり語られる事が無い様な事がガンガン書かれています。一部の方は青筋立てて感情的に反論しそうな際どい意見が凄く良い! ☆5つあげちゃいます!
Posted by ブクログ
言ってはいけない、ような身も蓋もない話の題材として男女の性差を扱うのは筆者のスタイルとしても妥当だし興味をそそるものだが、テーマとの専門性の距離感もあって他にもまして進化生物学的な研究の紹介という感覚にも陥ってしまう。
Posted by ブクログ
実証実験のデータ、進化論などを基に女性と男性の様々な違い、主に生存戦略としての性差を紹介・考察している。(良い意味で)オトコとオンナは違う生き物なんだとつくづく感じた。読み進めやすい内容・構成だった。やはりオトコというものはバカなんだなあ。。
個人的には冷静で理知的な語り口の橘玲氏が「少なくとも私は、これを知ったとき腰ご抜けるほど驚いた」というくだりが興味深い内容で、読んでいて純粋に面白かった(笑)
Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白い。時勢的に性差になりそうな口に出来ないことが研究結果を添えながら解説されていて、感覚、もっというと本能的に感じていた事と合点が行く内容が多く興味を持って読めた。
Posted by ブクログ
橘玲さんの本はタブーを扱った本が最近多いような気がしますが、読んでいてワクワクします。内容が内容ですので、反感を覚える方もいらっしゃると思いますが、あくまでも橘さんの意見・考えであるため、その意見を批判や攻撃するのはいかがなものかと思います。
本書を読んでいるいる時、パリオリンピックが開催されており、選手のコメント、態度や結果等に対してネットからの批判が多く、内容も過激との報道がなされています。
ネットからの匿名だからこそ、さまざまな批判が起こるのでしょうが、誰もが違って、誰もが色んな意見を持っていて当然であり、それを認める社会を進めていく中で、逆に生きづらい世の中になっているのは皮肉なような気がします。
多様な意見や考えは尊重しながら、その意見等に対して自分の意見だからと暴言を吐くの慎しみながら、穏やかに生活したいものです。
Posted by ブクログ
●週刊誌の連載だからとても読みやすい。
●聞いたことがない話もあったので、有益ではあった。サクッと読めるし。
●最後の男は単純、女は複雑というのは、たしかになあと思う。悔しいから複雑にはなりたいんですけどね…
Posted by ブクログ
とにかくエロい!電車で読んでいて、キョロキョロと。横から覗きこまないで。太字でタイトルに、痴女は存在するのかとか、ペニスは何で長いかとか、男は52秒にいちど性的なことを考える、とか。
極め付けは、プレチスモグラフィ。タンポン型の機器で膣内の充血度、つまり性的興奮度を測定する試験。これを挿入して、エロ動画の反応を見られる数十名の女性被験者。この機器をリングにしてペニスの勃起度を測定するなど。まいった。世の中広い。
著者の橘玲がやっている事は、学術論文のオムニバス化だから、彼個人が研究者という事ではないが、その編集能力、日本では、知られぬ面白論文の発掘能力は凄まじい。真面目な話、こうした性的研究により、世の性犯罪の根源にあるもの、あるいは生きる意味の本質や、我々が管理し、向き合う本能の自己確認が可能となる。フェティシズムが思春期における刷り込みが関係している事や、男女の競争戦略の違いによる社会進出の偏りの解明など、こうした研究による、社会学的意義も大きい。おふざけはさて置き、学術的な書である。ただ、私はこれを公の場で読む事はオススメしない。恥ずかしいので。
Posted by ブクログ
同性の気持ちの理解や共感はできても、異性のそれはしばしば難しかったので、異性に対する理解を深めるために読んだ。
数多くの生物学的根拠や心理学の実験結果をもとに、人間の男女が大きく異なる生物であることが示されている。
人間という同じ括りの中にはいるが、異なる種類の人生を生きているため、我々はお互い(異性)について知らないことがたくさんあること。そしてそれは当然であること。
まずはお互いの違いの存在に気づき、例えば本書のようなものを通して知識を深め、お互いに歩み寄ることが様々な共同体生活においては大事だと思った。
Posted by ブクログ
幸福の資本論もめちゃくちゃ面白かったし、これもすごい良かった。読みやすくて、すぐに次のページって感じ。
男って、この本によるとめちゃくちゃ単純で、女を得るためなら、別に手立てとかは考えないみたいな、とにかく若くて健康で可愛い女を手に入れたい、それ一心みたいなのは、ウケた
まあ、度合いは、人それぞれだとは思うんだけど、それをベースに生きてる人は、世界共通のようだ。
まあ今では、遺伝子検査もできるし、男女平等になりつつある社会になってきてるし、進化や繁殖って意味では、なかなか昔よりも、難しいことも多いな。
女性は真逆で、選択の性。どの男がいいかめちゃくちゃ考える。この男なら子供を育てられるか、金があるかとか。ちん子が大きいから、立派な子供が生まれるだろうとか、かっこいい、などの見た目だけでの判断は、生きる上で無理なことだね。
なんとなくわかってるってことがしっかりと噛み下れて、文章にされてるものを理解すると、なるほどなるほどと、少し俯瞰できる気がする。
橘さん好きー
Posted by ブクログ
男女の恋愛なるロマン()を科学の俎上で論じた本。
いつもながら淡々とファクト準拠で語られていて小気味良い。
女性でも男性でも、データに基づいて性差について考えたことがない方は一読の価値あり。
読むと数字を頭に入れなくとも、異なる利害関係のある生き物であるとわかるはず。
Posted by ブクログ
相変わらず橘玲の著作はおもしろい。進化論的考察はいつものことでだいぶ慣れてきたが、毎回なるほどなあ、と思う。
大学の研究者が意味のある実験統計データを取るために行なっている工夫というのは大したものだと感心する。
P200
ここからわかるのは、女は男より競争に消極的なのではなく、「勝率を冷静に計算している」らしいことだ。成功の見込みが高いと思えば、女は男より冒険的になる。「女性は戦略的に競争に参加するかどうかを考え、きわめて慎重に行動している」のだ。
P246
男は「単純」で女は「複雑」だ。
これは、性愛において、男は「競争する性」、女は
「選択する性」として進化してきたことから説明できる。
Posted by ブクログ
「男女は分かり合えない」とは聞いたことがあったが、その理由や根拠を知らないより知っていた上で分かり合えないのならそれでもいいのではないかと思う。上手くは言えないが、一種の諦めとして性を受け入れ、生きていけるのではないかと思った。
Posted by ブクログ
進化の過程で埋め込まれたものは、それとして受け入れるほうが幸せなんだよね。だってそれが生き残る戦略なんだもの。女と男はそもそも違う。わかりあえなくていいような気がする。 自力では探し出せない論文をベースに解りやすく面白く飽きさせずに本にまとめてくれる。橘玲さんの出す本と翻訳は引き続き目が離せないし、『利己的な遺伝子』は挫折しちゃったけど頑張って読もう!
Posted by ブクログ
金融関連本の著者というイメージが合ったので、橘玲さんはこんな本も書くのか、と思わず読み終わった後に著者経歴を見直してしまった。
男女の差異がデータに裏付けされた研究結果をもとにまとめられていて非常に参考になったし、面白かった。
かなり生生しいものもあったが、面白かったものを列挙すると
①魅力的だと思う異性の年齢は、女性がどの年齢層でも自分と同じくらいの年の人である一方、男性はどの年齢層でも20~25前後である
②父子の血縁関係を調べた結果、”実子であることを確信している”グループでは1~3%、”実子であることを疑っている”グループでは15~40%の割合で托卵
③結局、外見とカネ
④女性が活躍できる環境作りにはプレッシャー(本書ではセクハラ、パワハラが言及されている)を抑えることが重要
⑤男性は子どもの存在が野心を高めるが、女性にとって子どもの存在は野心を弱める(被験者はアメリカ地方議員)
⑥主観的な”勝ち”が見えた場合、男性より女性の方が野心が高まる(女性は戦略的に競争するか否かを考え、慎重に行動する傾向がある)
⑦男性は外見が魅力的な女性からの意見に協調する傾向にある
など・・
私自身は30代前半で独身女性で配偶者を持ったり、子どもを産んだりする選択肢がある。その立場からでも、⑤に関しては多くのキャリア女性が子どもを持つことを躊躇する、少子化の原因の一つであると思う。一方、子どもがいること・女性であることは、現状は出世優位になりやすく、⑥を促す環境でもある。例えば私のいる外資系企業であれば男女比率のターゲット数値が決まっているため、多少の能力・経験の差があったとしても、男性より女性を積極的に昇進させている。今は過渡期であり、これまで男性優位であったことを考えると多様性が定着するまでこの方針は問題ないと私個人的には考えている。
あくまでもデータに裏付けられた傾向として上記の結果を受け入れ、”ステレオタイプの内面化”と同様、消極的インプットとならないよう意識したい。
Posted by ブクログ
性差について様々な研究をもとに紐解いていく
遺伝子レベルでの生存戦略が性差を複雑にしているという
面白かったけど、じゃあどうやったらわかり合えるの?ていうところにはほぼ触れられていなかった
仕組みを理解しろということで
Posted by ブクログ
膨大な文献とそれをまとめる考察の適切さは認めるけど内容をそのまま鵜呑みにしていいのかなぁ、と少し疑問が残った。
あまりに机上の理論すぎると言うか、イマイチ説得力に欠けると言うか・・・。
それとは別に女性がこの本を読んだらどんな感想を持つか興味ある。
Posted by ブクログ
先にジャレドダイアモンドの『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』を読んでいたので内容としては既知のものが多い。同じ内容に対して心理学的な実験やホルモンなど生物学的なアプローチでデータを出しているところが異なっている。その点で読みやすくより雑学的な軽い気分で読める。
内容のまとめとして、生物学的な理由により男女は異なるのは事実であり女は男の劣化版というわけではなく別物であること、ホルモンが原因で男は若い頃から性欲の面で女性の100倍くらい猿であり雌をめぐって水面下で熾烈な競争を繰り広げていること、女はそんな勝ち抜いたアルファ雄を落とすためにまた別の競争をしていること。異なる戦いをしているのだから互いに分かりあえないのは当然であり、女性の場合は時間と共に失われていく若さが最大の武器であり妊娠があることからより厳密に相手を選ぶ必要があるため選ぶ責任がうまれる。男が同性間で争った後の上澄みを女性が争って選びとるという仕組みであろう。
男性の方がリスクをとりやすいが女性は勝算を冷徹に観察しているだけで勝算が高まるとリスクを取る。だから女性枠も意味があるそうだが、試験のような定数評価にはいらないと思う。つまり機会平等は担保されるべきだが選挙のようなある種の定性的な惰性で先が見えてる結果平等的な場面では女性枠は有効かも。ceoのようなプレッシャーがかかるようなものは女性はなりたがらないがアナウンサーとかレポーターのようなプレッシャーが低めのところは男性上に活躍するらしい。だから適材適所であり下駄はかせてまで無理につらい職業やらせなくてもいいしやりたいなら男性とバトって勝ち取ればいいだけである。平等をめざすならば。
Posted by ブクログ
眉唾的な話も多くあったし、文化や人種の違う欧米の研究がそのまま日本に当てはまるかは微妙だが、男と女の異なる性戦略
男は単純で、女は複雑
という話は納得できる。
Posted by ブクログ
男女の差について論文を紹介していく本
社会学と進化の話が多い。良くもいろんな研究が行われてるなあと。日本じゃやりにくそう。
違いが一律とは思わないけど、傾向はどう考えてもあるだろう。身長や体重とかと違って見えにくいので、頭の片隅に置くのは大事。
セックスのコストが高い女性と、低い男性。声をかける側とかけられる側。ゲイのパートナーの数は多いのに対してレズビアンは少ない。
男女の友情は男性側に別の女性との性愛関係があるときに成立する。集団の中で高い地位を持つ男性が魅力になる
ヒーローの職業①社会的経済的成功者②階級社会上位③男らしい仕事
少年漫画:競争、少女漫画:選択
托卵、疑っている家庭:30%、疑ってない家庭:2%
男:性的な浮気に不寛容、女:感情の浮気に不寛容
人はもともとは乱交、女性のオーガニズムの連続性、男性器の形状から。
間接的な攻撃:周りからは意地悪と思われていても、本人は私は親切と思いこんでいる
ビッチはセックスを安売りするのですべての女性の敵
子供ができると男性は野心を持ち、女性は野心が減る
男性は集団で協力し、女性はペアで協力する