宇江佐真理のレビュー一覧

  • 我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話

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    2018/3/16
    龍之進が成長してきてちょっと馴染んできた。
    「委細かまわず」がすごかった。
    最後で鳥肌がぶわっとなるやつやった。
    もうちょっと不破様見たいんだけどなぁ…

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    2018年03月18日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    収録作『おれの話を聞け』では、あのメロディー? フレーズ? が頭の中をグルグルとしていました(笑)。話は龍之進の同僚の姉が病により嫁ぎ先から実家に戻ってきていたのですが、その夫に早くも新しい嫁を迎える話がでて…、という展開でその時に「おれの話を聞け」と。話が決着してから龍之進が伊三次に「おれの話を聞け」と言ったことがあるかと聞いていたのが微笑ましい。
    『のうぜんかずらの花咲けば』表題作『雨を見たか』等、龍之進が成長していっている姿が見られる巻でした。

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    2018年03月14日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    2018/2/1
    龍之介が大人になっちゃう。寂しい。
    九兵衛に八つ当たりするのかわいくない。
    今回は龍之介改め龍之進の回だったな。
    私はお父さんが好きなのでちょっと寂しかった。

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    2018年02月05日
  • うめ婆行状記

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    やっぱり宇江佐真理は巧い❗
    読みやすい文章と、リーダビリティはさすが。
    大店の箱入り娘だったうめは武家に嫁ぐが心底馴染めず、夫が亡くなり子供達も独り立ちしてから、念願の町屋で一人暮らしを始める。
    捕物帖どころか、なぁんの事件も起きない。ホント、日常と親戚のゴタゴタがあるだけ。なのに、おもしろい。するする次を読んでしまう。次々に登場人物が増えるけれど、書き分けもすばらしく上手くて、きちんと全員人となりが分かるし、それぞれに愛着がわく。
    最後、未完とは言え、「うめ再起する」で終わっているところもよかった。
    もっと宇江佐作品を読みたかったけれど。

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    2018年01月24日
  • うめ婆行状記

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    良かったー。
    宇江佐さんの作品は登場人物の言葉はスカッとして心地良く、そしてあたたかくてホッとしつつハッとさせられる。
    女性として生きにく時代だったのに、連れ合いが亡くなり自分の思うように生きていき、色んなことを感じ日々を過ごす過程がとても良かった。
    ただ、どうしても宇江佐さんの描く子供は可愛げがなく好きになれない笑

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    2018年01月23日
  • 深川恋物語

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    初の作家さん。時代恋愛小説。時代小説は、前回の猫の手屋シリーズから2冊目。恋愛小説は、記憶の限り初か…な? イニシエーションラブも、基本的にラブストーリーだけど、個人的にはどっちかっていうと「どんでん返しを確認するために読んだミステリー」という認識で読みました。純粋に読んだ恋愛小説としては初かなあ、多分。
    中学生時代、ティーンズハートから出てたものも結構読み漁ったけど(勿論恋愛)、大人になってからは、逆に恋愛は手を付けていなかったのです。
    だからそういった意味で、恋愛小説、しかも読み慣れない時代物、というのは新鮮でした。

    連作短編集なのだけど、初述のとおり初の作家さんなので、最初の一話目・下

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    2018年01月18日
  • 糸車

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    主人公の人柄が好きで憧れます。普通のおばちゃんなのに魅力的。私もこんなおばちゃまになれれば、豊かな人生を送れそう。話の内容も面白く、きれいな終わり方なので、スッキリ読み終えれました。

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    2018年01月12日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    同心、不破の息子龍之介が元服し、見習いとして出仕しました。同輩の見習い達と“八丁堀純情派”を結成し、一人前になるべく頑張っています。“本所無頼派”と言われるお騒がせ連中を追ううちに初恋のあぐりと再会し、心乱されます。結ばれることは叶わない相手ですが、あぐりの父の事件のことで負い目もあり、あぐりの幸せを願うのですが…。
     いやぁ、彼は何年後かにはいい男になるでしょうね。楽しみです。

     『妖刀』では伊三次の強運さを、『おんころころ』では親の愛を思いました。昔は病気で子を喪うことも多かっただろうし、お文の悟ったような「寿命だと思って諦める」という言葉は運命に委ねるしかないという気持ちだったと思いま

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    2018年01月09日
  • さんだらぼっち 髪結い伊三次捕物余話

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    2018/1/5
    2018年最初の1冊はこれ。
    悲しい話が多かったけどその悲しさや切なさも大切に感じた。
    お文とおみつはどうなるのかねぇ。
    すごく悲しいことがあって心に余裕がないとき、ついおみつみたいなこと言っちゃうもの。
    おみつはこの時ホンマにどん底やったから、こんな物言いもやむを得ないよね。本心じゃないよね。
    後悔したんだと思うんだけど、どうなのかな。
    お文もつらかったね。
    二人のこれからが気になる。

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    2018年01月08日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    お江戸の人情と美味しい食べ物は最強の組合せだ。

    北町奉行所の同心の家に嫁いだのぶ。
    食い道楽で気さくな性格の舅と口調は厳しいけれど根は優しい姑に大事にされていた。
    けれど肝心の夫とは心がすれ違い冷やかな関係にあり、夫の心無い言葉に思い悩んでいた。

    物語の展開と共に絡められる素朴な料理にそそられる。
    黄身返し卵、淡雪豆腐、水雑炊、心太、ちょろぎ、そして卵のふわふわ。
    作り方の説明を読むとそんなに難しくはなさそうだけれど、ちょっとした火や味の加減で大きく変わりそうなものばかり。
    心を込めて作られた料理を一緒に美味しく食べる。そうすれば仲違いしていた気持ちも一つになれるのかも。
    卵のふわふわ、私

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    2018年01月03日
  • さらば深川 髪結い伊三次捕物余話

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    2017/12/3
    「後悔はしませんのさ」かっこいいなぁ。
    後悔してても後悔はしませんのさと言い聞かせているだけでもかっこいい。
    私もそうしよう。
    不破様ホントにどストレートに謝って驚きです。
    その後の伊佐治の思いと不破様と涙のやり取りにも感動。
    って言うか萌える。
    やばい。
    妖術使いとの戦いでお疲れのご様子やったけど、不破様大丈夫かな?
    伊佐治とお文の祝言で今後の展開も楽しみすぎる。
    祝言といえば初代女中のおみつが嫁に行って寂しく思ってたけど次に来たおこなも違うタイプでなかなかおもしろいし流石としか言いようがない。
    伊勢忠はどうなったんだろう。
    早く次読まねば。

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    2017年12月03日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    2017/11/1
    おもしろかった。
    最初はなんかヤな奴と思った不破さんだけど、妻いなみさんの話で見直しておばあちゃんの畳の話で「大好き!」となった。
    単純な私。
    初めに印象悪かった人のほうがひとたび「好き!」となったときにすごく好きになるのはいつものこと。
    今では不破さんが一番好き。奥さんも好き。
    続きがいっぱいあるようでうれしい。
    そして散髪してもらいながら髪結いの話を読むシチュエーションに一人ほくそ笑んだ。

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    2017年11月01日
  • あやめ横丁の人々

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    著者自身、あとがきで「時代小説というよりファンタジー」と言っているように、そんな馬鹿な、といったストーリーです。でも、そうはっきり割り切っているからでしょう、なかなか面白く読めます。そこいらは著者の力量でしょうね。
    もう一つ、なんか読んでいていつもと雰囲気が違うと思ったのは、この作品が新聞小説として書かれたものだからのようです。連作短編のように、小さな盛り上がりが多数有って、その代わりに大きな盛り上がりは少ないのです。
    余りしっとりした感じは無いですが、まずまず良く出来た時代小説でしょう。

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    2017年10月30日
  • 黒く塗れ 髪結い伊三次捕物余話

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    面白いだけではないどこか哀愁を感じるシリーズです。
    『蓮華往生』では文吉と伊三次とは違い、夫婦になることは許されなかった緑川と喜久壽、その二人の仲を思い悩み寺へ通い詰める緑川の妻、その寺での不思議な出来事に事件性が…という話。
    真相を突き止めるために自ら危険な囮となる緑川ですが、喜久壽の心配をよそに緑川が選んだのは妻で、それを目の当たりにした喜久壽はショックだったでしょうね。
    『畏れ入谷の』もまた切ない話でした。自分の妻が家計の為に大奥にあがり、将軍に見初められてしまったために別れなければならず、共に想い合っているだけにやり場のない思いがします。
    『月に霞はどでごんす』ではお文と伊三次に待望の

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    2017年10月25日
  • 明日のことは知らず 髪結い伊三次捕物余話

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    シリーズ11作め。
    作者はデビュー20周年だったそうです。

    廻り髪結いの伊三次は、町方同心の不破親子の手伝いもつとめているため、捕物にも関わっています。
    だんだん、若い世代の話が増えていましたが。
    今回は伊三次の出番が続き、女房で芸者のお文姐さんのいいシーンもあって、古くからのファンも満足する短編連作となっています。

    「あやめ供養」
    伊三次が髪結いに行ったことのある町医者の家族に事件が起こり、容疑者として直次郎の名が。
    久々の再会に驚く伊三次。
    直次郎はすっかり良い父親になっているようなのだが?

    「赤い花」
    魚問屋の末娘は、大柄な男勝りで店にも出て働いている。
    そんな娘に、縁談が‥?

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    2017年09月24日
  • 擬宝珠のある橋 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    ああ、終わってしまった。
    きちんと収まるところに収まった気もするし、伏線のままになってしまったこともあるのだけど。まるで連れ添った夫が、はたりといなくなったよう。

    いや別に所帯じみているわけじゃないのだが。市井の暮らしを細やかに書いているからか…。ゆれる伊三次さんだけでなく、お文さんの気持ちも私は読みたかった。

    女って。男って。
    人に惚れて添うってなんだろうってことや…。時代小説の面白さを教えてくれたシリーズでした。読めてよかった。

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    2019年09月18日
  • 名もなき日々を 髪結い伊三次捕物余話

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    宇江佐さんがデビュー以来書き続けた伊三次シリーズの十三冊目。伊三次の子どもたちが主役になる物語が中心。
    息子の伊予太は新しい絵師の師匠の元へ、娘のお吉は女髪結い師を目指して修行中。不破の娘・茜は松前藩のお家騒動に巻き込まれる。シリーズ内では第三世代にあたる彼らが一歩ずつ大人の階段を上っていくのが、頼もしくもあり心配でもあり。宇江佐さんが亡くなった為、物語もあと僅か。噛みしめるように読んでいきたい。

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    2017年01月09日
  • 昨日のまこと、今日のうそ 髪結い伊三次捕物余話

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    201612/今回は特に、老若男女どのキャラの視点も感情も染み入ってきて、読んでて目が熱くなることがしばしば。

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    2017年01月01日
  • 明日のことは知らず 髪結い伊三次捕物余話

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    明日のことは誰にもわからない。思いもよらず幸せが訪れたり、突然の災難にあったり。そんな人生の機微を人情味たっぷりに描く人気シリーズ。
    四十の声を聞き、伊三次の性格も丸くなって涙脆くなってきた。自身の子供の成長に親ながら驚き、親しい人物の訃報に嘆く。時代は違うといえども、この年齢になると思うところは一緒なんだなあと思う。

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    2016年12月28日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    宇江佐さんの本は『雷桜』に次いで2冊目です。デビュー作ということですが、素晴らしいです。
    髪結いの本業の傍ら、町方同心の手先をつとめる伊三次。そして伊三次と“いい仲”の芸者のお文。二人の周りで起きた事件はどれも切ないです。特に『赤い闇』『備後表』は胸が痛くなりました。『星の降る夜』も不運の伊三次にとっては厳しい結末だったかもしれません。でも「銭で済むことなら…」という同心不破の妻いなみの言葉に私も伊三次同様、はっとさせられました。そういう人間の深みを感じさせる物語を淡々とした文章で綴られる宇江佐さんに感嘆!

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    2016年12月04日