宇江佐真理のレビュー一覧

  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    目次より
    ・幻の声
    ・暁の雲
    ・赤い闇
    ・備後表
    ・星の降る夜

    デビュー作だし、髪結いだし、短編だし、これは読み終わった後ほっこりとよい気持ちになれる人情ものなんだろうと思って読み始めたのだけど、違った。

    表題作の「幻の声」は、ろくでもない男にたぶらかされた女が、男の罪を全て被って刑に服す(死罪)のは、なぜかという話なのだが、最後まで読んでも男は改心しないし、女も罪をかぶったままだ。
    何故かというと、それは幻の声のためなのだけど。

    二作目は、伊佐治の恋人のお文が事件の謎を解くのだが、これもまた切ない幕切れで。

    伊佐治もお文も家族との縁が薄い。
    だから余計に安っぽい人情ではなく、

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    2020年06月18日
  • あやめ横丁の人々

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    時代小説というよりファンタジー捉えて欲しいとあとがきで作者がいうように、江戸時代の人情物語を少しふんわりとした感じか。元々新聞の連載小説ということで少しずつ楽しめて、それでも最後は少々ドキドキするような仇討ちもあり。

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    2020年06月11日
  • 通りゃんせ

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    内容(「BOOK」データベースより)
    平凡な25歳のサラリーマン、大森連はツーリングに出かけた先で道に迷い、滝の裏に落ちてしまう。目覚めると、そこはなんと天明6年の武蔵国中郡青畑村―!?時次郎とさな兄妹の許に身を寄せ、川の氾濫や重い年貢が招く貧困等、江戸の過酷な現実を目の当りにしていく連。天明の大飢饉のさなか、村の庄屋が殺害される事件が起こり、連は思い悩みながらも自らの運命を切り拓いてゆく―。感動の長編時代小説!

    令和2年5月12日~14日

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    2020年05月14日
  • なでしこ御用帖

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    八丁堀の町医者の娘、17歳のなでしこちゃんことお紺の捕物帖。
    お紺を取り巻く人々の人生、人情が描かれていて、江戸時代も現代も、恋に仕事に嫉妬に恨みに親心に義理に身分に、悩みは尽きないと思わされます。
    お紺の祖父は、斬られ権左。今も語り継がれる捕物の匠。
    読んだ。知ってる、権左。好きだった、確か。でもすっかり忘れている。ので、再読します。
    久々の宇江佐真理さん。優しい眼差しが感じられて、読むとほっとします。

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    2020年04月17日
  • 深川恋物語

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    ネタバレ

    2019/12/28
    読み終わってからずいぶん経って忘れてしまった。
    面白かったけど短編だしもう纏めた感想は書けない。
    でも
    「滅法界もなく乙粋だと思わねェか、親父」
    「極上上吉の凧だわな」
    っていうやり取りがかっこよすぎて覚えとこう&使いたい。
    滅法界もなく
    乙粋
    極上上吉の
    なんとかして日常会話に紛れ込ませてやろう。

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    2020年01月06日
  • 古手屋喜十 為事覚え

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    内容(「BOOK」データベースより)
    お江戸は浅草のはずれ、田原町で小さな古着屋を営む喜十。恋女房のおそめと二人、子がいないことを除けば日々の暮らしには不満はない―はずだったのに、何の因果か、たまりにたまったツケの取り立てのため、北町奉行所隠密廻り同心・上遠野平蔵の探索の手助けをする破目になる。人のぬくもりが心にしみて、思わずホロリと泣けてくる、人情捕物帳の新シリーズ、いよいよスタート!

    令和元年12月14日~16日

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    2019年12月16日
  • 竈河岸 髪結い伊三次捕物余話

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    髪結い伊三次と深川芸者・お文の恋から始まった長寿シリーズの感動の最終巻。人は子供を生み育て、そして歳を重ねる。こうして人の世は続いてゆく。
    全15巻を読み終えて、感謝と寂しさが果てしなくこみあげてくる。若かった伊三次とお文が二人の子供を立派に育て、そしてその二人の子も自立し自らの道を歩んでいく。また、不破家の二人の子も誰もが認める独立した人となった。宇江佐さんがまだまだ描きたかった物語の続きは、読者の勝手な想像で楽しみたい。

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    2019年12月04日
  • 通りゃんせ

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    連が江戸時代の人間らしくなっていくのをみてなんだかしみじみとした気持ちになった
    個人的に時次郎がかっこいい。

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    2019年02月13日
  • 深川恋物語

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    短編集
    切ないお話もあるが、温かくて救いがある。そこが宇江佐さんの好きなところ。
    気っ風のいい台詞まわしもいいな。

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    2019年02月04日
  • 憂き世店 松前藩士物語

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    浪人になってしまった総八郎と妻なみが江戸の長屋住まいしていた十年以上の出来事を描いたお話。市井の人達との会話は宇江佐さんが描くと、息遣いまで聴こえてきそうな感じがします。

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    2019年01月26日
  • 昨日のまこと、今日のうそ 髪結い伊三次捕物余話

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    2019/1/19
    大事に読むシリーズ。
    茜が心配だよー
    早く帰っておいで。
    伊与太が一人前にならないとダメか。
    え?この裏表紙のあらすじよ。
    「側室になることを決意した不破茜だが…」って決意してないよね?
    なぜこんなこと書くの?ちゃんと読んでないの?

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    2019年01月20日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    はじめてこのシリーズを読みました。入門編としてはどうだったのかな。
    ほんわかとするね。
    他も読んでみます。

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    2018年12月13日
  • アラミスと呼ばれた女

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    時代は幕末から明治。

    江戸の錺職人の父平兵衛は、外人の国への土産の簪
    などを依頼されて作っていた。名人。
    意匠を依頼主の外国人と通詞を介して話すのに、
    江戸っ子の父親は回りくどいと感じて、
    自分でオランダ語会話を独学で習得。

    そんな錺職人を幕府の役人が放っておくわけがない。
    通詞の最下級の「稽古通詞助」の少し上「小通詞並」
    として出島に派遣される。
    もともと外国語習得が得意な父平兵衛はみるみるうちに、
    英語、フランス語にも意欲を見せる。
    平兵衛の娘「柳」もフランス語を学びたいと父に教わる。

    平兵衛と江戸時代から懇意にしていたのが榎本釜次郎。
    子供の頃から密かに釜次郎に思いを寄せる柳は

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    2018年11月25日
  • 通りゃんせ

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    タイムスリップもあるが江戸時代の農家の生活が描かれる。歴史に名を残さぬ人々の生活を感じることができる。

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    2018年11月24日
  • うめ婆行状記

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    息子も一人前になり夫も見送った。一人になりたい梅の夢を叶えるべくしもた屋に住むことに。近所の人々とのふれあいで、新しい自分を発見する。

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    2018年11月20日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    日に日に夫の正一郎が苦手になる。
    融通が利かなく短気である夫は物言いも冷たい。
    隠密周りの同心で、颯爽と歩く姿に一目惚れして、
    嫁いだはずなのに。
    いまだに、独身時代に惚れた相手が忘れられないのだろうか。

    それに比べて、食いしん坊の舅、忠右衛門はいつも優しく
    「おのぶ、おのぶ」と可愛がってくれる。
    愉快な話をしては笑わせてくれる。
    姑は、気っ風がいい女性で、
    裏も表もない気持ちのいいさっぱりとした性格。
    忠右衛門はそんなおひでに頭が上がらない。

    食べ物に好き嫌いが多く食べれる物が少ないおのぶは、
    いつも夫に叱られる。全てがそうだ。
    だが、口答えせずに嵐が過ぎるのを我慢してるうちに、辛くなり

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    2018年11月20日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    主人公と彼ら彼女たちを取り巻く人達、身の丈に合った生活を精一杯してますが、ふと、彼らにとって立身出世という概念があったのかどうか、知りたくなります。
    いずれの著作を読んでも、ほのぼのとした読後感を持ちます。

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    2018年11月06日
  • さんだらぼっち 髪結い伊三次捕物余話

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    前巻で火付けの火事で深川から伊三次の家に越してなし崩しに夫婦になった二人。また、引っ越すことに、ついでにひょんなことから弟子まで取ることに。

    「さんだらぼっち」の語源もわかりお勉強になった。

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    2018年11月05日
  • 名もなき日々を 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    2018/11/2
    あと何作残っているのだろう。
    内容とは関係なく寂しくなる。
    とにかく茜が心配。
    なんとか上手く収めて戻ってきて欲しい。
    伊与太の奥さんになれるんやろか?
    絵師と同心の娘ってアリなん?

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    2018年11月04日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    伊三次が、行き違いで文吉と仲違いをする。
    そんな折、幼い女の子のいたずら目的のかどわかしが続いた。伊勢忠の娘の手を引き桜見物をして居た文吉の所の女中おみちの気がそれたところ、かどわかされた。
    事件は直ぐに解決し犯人も捕らえられた。

    長く修行した板前の仕事を、大工にならなきゃ娘はやれぬ、と言う一言で幼馴染が慣れない大工の修行も半ば、死んでしまう。

    糸惣の隠居した旦那惣兵衛が殺された。
    息をひきとる時に伊三次の名前を言ったと言う女中の証言で、殺人犯として捕らえられる。
    最後まで信じ庇ってくれなかったことに腹を立てて、不破の小者をやめた。

    ヤクザにならずに済んだ恩義がある不破の女房の、仇討ち未

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    2018年10月21日