宇江佐真理のレビュー一覧
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目次
・妖刀
・小春日和
・八丁堀純情派
・おんころころ……
・その道 行き止まり
・君を乗せる舟
ちょっとオカルトっぽい話もありましたが、伊三次のビビりっぷりが愉快でした。
そして、特別子ども好きなわけではなかったという伊三次が、子煩悩ないい父親になっている様子を見て、江戸時代、「イクメン」という言葉はなくても「子煩悩」という言葉があったなと思う。
仕事から帰ると当たり前のように子どもを受け取り、夜は親子川の字で寝る喜び。
家族の縁が薄かったからこそ、今が幸せなのかもしれない。
この巻では不破友之進の嫡男・龍之介改め龍之進の話がどれもよかった。
自分の証言により父親を殺人犯としてなくすこ -
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ネタバレ目次
・蓮華往生
・畏れ入谷の
・夢おぼろ
・月に霞はどでごんす
・黒く塗れ
・慈雨
今回捕物が少ないなと思ったら、作者があとがきで「捕物」ではなく「余話」を書いているのだといっている。
というわけで、伊三次が出会うあれこれの出来事が書かれているのだけど、やはり後味苦い作品が多い。
特に『畏れ入谷の』は、なんだかんだ言って上手くいくんだろうなあと思いながら読んでいたので、如何ともしがたい結末に、それでも目を逸らしてはならないという伊三次に、胸を突かれた。
多分始めは善意からの行為だったはずが、いつの間にか姥捨て山で金儲けの話になってしまった『蓮華往生』。江戸時代、武家の一人娘の生きる道は、 -
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ネタバレ目次
・鬼の通る道
・爪紅
・さんだらぼっち
・ほがらほがらと照る陽射し
・時雨てよ
家を焼け出されたお文は芸者をやめて、伊三次の女房になる。
が、今まで女中を雇って家のことをやってもらっていたお文には、家事は難しいばかり。
見かねた長屋のおかみさんたちがあれやこれやと面倒を見てくれていたうちはよかったが、子どもをめぐるいくつかの事件が重なって、お文は近所とトラブルを起こし家を飛び出してしまう。
やれやれ、なかなか落ち着かない二人である。
それにしても、ずっとお文の家で身の回りの世話をしていたおみつは、あんなにお文を慕っていたのに、いくら流産して気が高ぶっていたとはいえ、あんなひどい事をい -
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ネタバレ目次
・因果堀
・ただ遠い空
・竹とんぼ、ひらりと飛べ
・護持院ヶ原
・さらば深川
伊三次とお文はよりを戻し、それ以上にこじれていた伊三次と不破の関係も修復した。
おみつが嫁ぎ、お文の家に新しい女中・おこなが来るのだが、この娘がまたキャラクターが強くて面白い。
もしお文が芸者をやめたなら、彼女の出番はなくなってしまうのだろうか。
だとしたら、ちょいと惜しいな。
前妻や生みの親など、家族の話が多かった気がするが、「護持院ヶ原」である。
幻術使いのでてくる、ちょっと今までとは毛色の違う話なのだが、これがホラーのようなでも切ないような絶妙な読後感。
そして、伊三次が髪結いであること、不破が剣の使 -
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ネタバレ目次
・紫紺のつばめ
・ひで
・菜の花の戦(そよ)ぐ岸辺
・鳥瞰図
・摩利支天横丁の月
作者によると、このシリーズの狙いは「変化」にあるのだそうだ。
なるほどこの巻だけでも、伊三次はお文と別れ、幼馴染みに先立たれ、同心の小者であることをやめる。
誰かが悪いというわけではない。
それぞれが、それぞれの立場で考え、行動した結果、気持ちがすれ違ってしまうのだ。
読者からするとどちらの気持ちも分かるので、余計にもどかしい。
けれど、シリーズ名が「捕物余話」と言っているのだから、まあ、そのうち戻るのだろう。
人の気持ちは簡単に変われないのならば、ゆっくりじっくり捻じれが解けるのを待つことにし -
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ネタバレ目次より
・幻の声
・暁の雲
・赤い闇
・備後表
・星の降る夜
デビュー作だし、髪結いだし、短編だし、これは読み終わった後ほっこりとよい気持ちになれる人情ものなんだろうと思って読み始めたのだけど、違った。
表題作の「幻の声」は、ろくでもない男にたぶらかされた女が、男の罪を全て被って刑に服す(死罪)のは、なぜかという話なのだが、最後まで読んでも男は改心しないし、女も罪をかぶったままだ。
何故かというと、それは幻の声のためなのだけど。
二作目は、伊佐治の恋人のお文が事件の謎を解くのだが、これもまた切ない幕切れで。
伊佐治もお文も家族との縁が薄い。
だから余計に安っぽい人情ではなく、 -
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時代は幕末から明治。
江戸の錺職人の父平兵衛は、外人の国への土産の簪
などを依頼されて作っていた。名人。
意匠を依頼主の外国人と通詞を介して話すのに、
江戸っ子の父親は回りくどいと感じて、
自分でオランダ語会話を独学で習得。
そんな錺職人を幕府の役人が放っておくわけがない。
通詞の最下級の「稽古通詞助」の少し上「小通詞並」
として出島に派遣される。
もともと外国語習得が得意な父平兵衛はみるみるうちに、
英語、フランス語にも意欲を見せる。
平兵衛の娘「柳」もフランス語を学びたいと父に教わる。
平兵衛と江戸時代から懇意にしていたのが榎本釜次郎。
子供の頃から密かに釜次郎に思いを寄せる柳は
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