宇江佐真理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
髪結い伊三次捕物余話第4作目。
切なくなるような話が多い。
子供が主役のもの、お文が主役のもの。
子供が主役となると、子供がいるものにとっては感情移入して読んでしまうね。
本当に子供って純なものだと思った。
お文さんにますます好感を持つ。
長屋には或ることでいられなくなってしまった。お文は深川ではなく、日本橋の座敷に仕事復帰する。これをきっかけに裏長屋を出て、伊三次と一軒家を持つことになった。
一軒家はなにかと物入りで蓄えは出て行く。しばらくは共働きにいそしまねばならぬ折に、お文の妊娠が発覚。喜んでいいものやら、複雑な気持ちのお文。
も〜第5巻を取り寄せてでも読まなくっちゃ〜。 -
Posted by ブクログ
最近、時代小説を好むようになった。
年を経っている事をつくづく実感する。まだ20代なんですがね。(*゚∀゚)・∵.
若い役者さん達の間でも、時代劇の出演に抵抗を感じない人が多いそうだが、これも時代の流れと言うものだろうか。
私の時代小説好きも、その流れに乗っかっているもの・・・と思う事にする。(苦笑)
宇江佐真理さんの本はほぼ読破しているはずだが、読む毎に思う事がある。
1作1作、情緒深い作品を書く方だと思う。
そして、粋な江戸言葉を教えて下さる方だとも思う。
今回出てくるのは「おっこちきれた」と言う言葉だが、意味は「ぞっこん惚れた」で、元の言葉は「遠近(オチコチ)きれた」が江 -
Posted by ブクログ
誰のはなし?新しい登場人物?と思いながら読み進めると、なんと、前刊から10年の月日が経っていた。伊佐次、お文にも家族が増えて変化している。龍之進も少年から青年へと成長している。この刊で宇江左さんは、今だ独り身の龍之進の嫁探しをしようと考えたようだ。前田屋の芸妓から大店の娘など、いろいろなタイプの女子を登場人物させては龍之進をその気にさせるが実らず。ところが、最後は気になる娘の所へ突然押し掛け?、求婚して家に連れ帰るという急展開。
縁とは不思議なものだ。その時々で人の心は揺れる。揺れが重なって縁になるんだろうか。そして、揺れたそれが気の迷いだったとならないように、最期まで心を尽くすことを怠っては