宇江佐真理のレビュー一覧
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シリーズの・・・・・何作目だったっけ?今回もジュニア世代の活躍が目立ちますが、従来のシニア(?)世代もまだまだ主役で頑張っています。そんなこんなで読み進めたところ、最後の最後で・・・、なんとゆうことでしょう!そりゃーヒドイよ、宇江佐センセ!とゆうラストで今回は幕を閉じます。コレを読んでる今のご時世と照らし合わせ、何ともフクザツな思いがします。まあ、これをお書きになっている頃には、2011年の日本がこんなことになってるとは思いもしなかったのでしょうが。でも、そんな中でも強く生きようとする人々の姿もあり、ちょっと救われました。また続編をお待ちしております。
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江戸時代を選んで書いているのは、名もない一人の庶民と自分が繋がっているかも知れない、という思いからだと著者の宇江佐さんは語っているそうです。また、今の時代の便利さやスピードに対する疑問からともおっしゃっているそうです。
今の時代、スマートフォンなどが登場し、どんどん便利になり、さまざまなものの流れが速くなっています。
人と人との関係も、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアがコミュニケーションに欠かせなくなりつつあります。情報の伝播力はすさまじく、中東では革命に一役買っていたという。
ネットを中核にしたコミュニケーションの領域には、もはや国境は見当たりません。
今回の東日本大震災では、安否確認や被災地の状況などでネットも大活躍したようです。
私も故郷の母が心配で、電話は不通、停電で、通常のコミュニケーション網は役に立たなくて、地元のブログにコメントを書き込んで、安否と状況を確認できました。見も知らぬ人々に助けられました。
しかし、どこまでこの拡張・拡大の波動は続くのでしょうか。
日々の生活に潤いが感じられなくなってきたように思っています。
江戸時代は夜は暗く、夏は暑く、冬は寒かった。
電話もない、電気もない、メールもない。
その時代をいまは決して望んではいませんが、少し不便になり、少し速度を落としてもいいではないかと思うことが多くなりました。
この物語の中で、恋するものたちは、「待つ」ことを強いられます。待つことに耐えなければなりません。待つことで、しかるべき時を創らなければなりません。
江戸から東北盛岡までの距離を歩いて往来していた。その道中では何を考え、何を思って歩き続けたのでしょう。
私に必要なのは、そうした時間をしっかりとることだと最近しみじみと感じています。 -
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髪結い伊三次と深川芸者のお文のシリーズ3冊目。
粋な江戸下町の情緒と、不運や罪にまみれつつも繋がりゆく人の縁。
「因縁堀」
廻り髪結いの伊三次は、北町奉行所の同心・不破友之進の小者(手先)もつとめていたが、前作で不破から離れる。
その後も、不破の妻のいなみの危機を救う急場にひそかに駆けつけたりと、関わりもあったが、元に戻る決心はつかなかった。
お文が女掏摸に財布をすられ、そのやり口が地元の者ではないと気づく伊三次。
岡っ引きの増蔵がその女と何か関わりがあるらしい?
「ただ遠い空」
お文の女中のおみつは結婚が決まっている。
お文を慕い、後が決まらないと辞められないというおみつ。
そんな所へ、事件のあった茶屋に勤めていたという曰くのある、おこなという女が紹介されてくる。気が強く色っぽいおこなに引っかき回されそうになるが?
「竹とんぼ、ひらりと飛べ」
美濃屋の若旦那の母親が、かって手放した娘を捜しているという。
お文ではないかと思う伊三次。
「護持院ヶ原」
大黒屋が斬られ、小石川の大名屋敷が疑われる。
そこには辻斬りで金を奪っていた秋津源之丞がいた。
腕に目を付けた岸和田鏡泉の命だった。
本多甲斐守の屋敷に踏み込むことは出来ない。しかも鏡泉は幻術を使うのだ。幻術と対決する異色作。
「さらば深川」
かねてお文に執心していた伊勢屋忠兵衛が後添えにと望んでくる。
断ると、先代に貰った家を引き払うよう脅しをかけてきて‥?
二人の仲も新たな局面を迎えます。 -
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シリーズ2冊目。
江戸時代に生きていたの?と思うような自然な書きっぷり。
芸者と間夫という仲の文吉と伊三次。
廻り髪結いの伊三次は、同心の不破の髪を毎朝結いに行き、時おり手伝いもしていました。
伊三次は貯めておいたお金を盗まれて店を持つ夢が遠のき、所帯を持ちたいと思いながらも、文吉こと、お文にはっきりしたことを言えずにいます。
深川芸者で自前で出ている文吉には、ふたたび旦那の話が。
張り合う芸者より着物がみすぼらしいと比較された文吉は、思わず…
二人の間には危機が。
一方、伊三次はたまたま昔のご贔屓の所に立ち寄った後で、老人が殺され、思わぬ強盗の疑いを掛けられてしまいます。
不破はかばいきれずに、その詮議を他の人に任せました。
怒った伊三次は、不破から離れますが…?!
不破の妻のいなみに丸髷を結うことを頼まれ、様子がおかしいと気づく。いなみには仇と思う相手があり、その人物が上京していると知り、不破の配下は一丸となって事態の収拾に。
娘が何人も行方知れずになり、神隠しかという騒ぎに。
文吉の女中・おみつも…?!
変化も起きつつ、いきいきと描かれます。
ほのぼのとした結末に。 -
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通詞の娘で長崎で育った女性・田所柳が子供の頃から語学に興味を持つ。
父はもとは職人だったが、オランダのカピタンがみやげにする櫛や簪などを買いに来る店だったためにオランダ語を覚えたのが評判となり、通詞として認められ、幕府から長崎に派遣される。
安政三年、お柳が10歳の時から始まります。
お柳は特にフランス語に堪能で、女だてらに通詞になるのが夢。出島に出入りできる女性は遊女のみなので当面は無理だったのだが。
父を認めてくれていた榎本の御前の息子・榎本釜次郎(武揚)と幼なじみだったという。
釜次郎が海軍伝習所に2年学んでいた間、休みには家に来る関係だった。
父を亡くした柳は江戸に戻り、母親と二人で生きていくために18で芸者に出ることに。三味線が出来たために宴会の助っ人芸者になれたのだ。
宴席で釜次郎と再会し、男装で通詞となる。女性は役人にはなれなかったためだが、通詞は大いに必要とされていた。
髪を切り、父親の着物を着て、横浜の異人宿舎の一室に住み、夜となく昼となくフランス人の世話を焼く生活に。
国全体が大きくうねる時代の波乱の運命と一筋の恋。
海軍副総裁だった榎本が蝦夷地下賜を願い出て、開陽丸で船出するのに同行。
何と蝦夷地にまで男装で通詞として渡り、五稜郭にいた?!?
史実には残っていないそうですが…
軍事指導の教官として来日していたフランス軍人のブリュネは、本国の命に背いて釜次郎らと行動を共にする。
ちらっと出てくる土方歳三を思うとちょっと切ない。
榎本‥というと大変!ではあるがまあ明治まで生き延びるからいいか~などと思いながら読みました。
榎本とお柳の性格がどちらもなかなか好感持てる描き方になっているので、気分よく読めます。
五稜郭で敗れ、獄中にありながらも次々に次代のための研究を重ねる。
死罪でも当然の所を、明治政府に必要な人材として黒田清隆に味方されて救われる。北海道開拓に向かう榎本武揚。
時代は変わって、お柳も家で女学校の生徒に英語を教える仕事もしたりするのでした。
血を引いてか語学に興味を持つ一人娘のお勝を育てつつ。
榎本とはほとんど会うこともなく過ぎますが、お勝の父親代わりを榎本に頼まれた側近の男性・大塚が傍にはいたのでした。彰義隊の頭取で生き残り、五稜郭でも生き残った大塚も何という人生でしょうか。
表紙絵は、鹿鳴館での舞踏会で。
幕臣の正装で現れた武揚と、芸者姿の仮装で踊るラストシーンですね。 -
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藩主の敵討の手伝いをすることになった刑部小十郎。父親の伝手を頼って江戸市中の借家に住まうことになる。その大家であり古道具屋「紅塵堂」の娘・ゆたとふたりは互いに惹かれあう。周囲に翻弄されつつ不器用に生きるふたりを中心とした青春時代小説。
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この話は別のお話『銀の雨』と設定を共有しています。『銀の雨』に出てきたゆたがヒロイン。正直、『銀の雨』を読んでいると、あのゆたが恋なんて(笑)と思ってしまいます。ごめんなさい。
もどかしいような切ないようなそんなお話です。主人公が藩に仕える武士で(嫌々ながらも)仇打ちの為に奔走する為、かなり武士について踏み込んでいるかなと思います。
個人的に賢龍のその後が気になります。