宇江佐真理のレビュー一覧

  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    前から勧められていた、髪結い伊三次シリーズ。
    ようやく第1巻にいきあった。

    髪結いとしての確かな腕はありながら、師匠との諍いで店を飛び出した伊三次は、髪結い道具を持って客先で仕事をする廻り髪結い。
    深川芸者のお文とは良い仲だが、お文と所帯を持つまでの蓄えはまだない。
    髪結いのかたわら、同心の不破の手先として、市井の事件に関わる情報を集めている。

    現代風にいえば、地取り捜査と情報屋を兼ねている伊三次の物語には派手な立ち回りはなく、実際の捕物は同心の役回り。
    だからこそ、『捕物余話』なのだろう。


    宇江佐真理さんの他の短編集は読んだことがあったけど、シリーズもののせいか、物語の本筋よりも市井

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    2021年01月10日
  • 桜花(さくら)を見た

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    実在する人物を題材にした時代小説集。宇江佐真理の小説は初めてだったが、しみじみとさせられる落ち着いた雰囲気が時を感じさせて良い。次はもう少し軽いものを読んでみよう。

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    2020年05月23日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    登場人物、かなえ以外基本良い人

    おひでさんまじかよ

    たまご料理食べたくなる

    漢字が多くて読むに至らない自分の教養の無さを痛感

    昔設定の話だが、今も昔も通ずるところが多々ある

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    2020年03月01日
  • 斬られ権佐

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    純粋に(?)時代小説を手に取るのは、生まれて初めてだった。

    少年時代に好きだった漫画の原作ということで読んだ隆慶一郎(「一夢庵風流記」ほか)は、時代劇というより一種の冒険活劇。少年漫画のまんまの世界観だった。

    映画の原作だった「たそがれ清兵衛」(藤沢周作?山本正五郎?)は、筆者名すら自信をもって挙げられない。

    好きな作家が書いた時代劇、宮部みゆきやら佐々木譲やら百田直樹やらは当然面白かったけれども。

    時代小説を時代小説として選んで、購入したのは初めてだった。

    古書店の百円本コーナーで探し、なんとなくあらすじに曳かれただけで買った一冊だったが、思いのほか楽しく読めた。

    権佐の精々しい

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    2019年12月02日
  • 桜花(さくら)を見た

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    遠山の金さんのおとしだね。
    常磐津の死傷をしていた母の父なしごである英助は、亡くなる母親から、その証拠である守刀と印籠を持たされる。だが商家の手代となって、武家にはならない意思を持った英助は、一目だけ会いたいという夢だけ持つ。
    片足の障害を持ち出戻りとなった商家の娘。前から狩る愚痴を言い合える仲良しだった。真面目な仕事ぶりと、娘に対して偏見もなく、大事に思う英助を店主は出店を持たせてやろうとする。そこで娘は夢だけで終えるはずだった栄輔の望みを思わぬ方法で叶える。

    葛飾北斎が関係する2篇。
    筆屋の娘の恋心。

    北斎の娘の話。

    松前藩の家老でもある絵師の話など。。。

    情けが通う短編集。

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    2019年10月22日
  • 室の梅 おろく医者覚え帖

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    隅田川に女の水死体が上がった。これは自殺か、それとも・・・? 「死人はただ死に顔を晒しているだけじゃねェんだぜ。ちゃんとな、手前ェはこんなふうに死にましたと言っているのよ」 ・・・そう嘯くのは、容貌魁偉だがどことなく愛嬌のある江戸八丁堀の検屍医、人呼んで“おろく医者”美馬正哲。産婆の女房・お杏とともに殺しの痕跡を解き明かす!

    *
    なんてね、久しぶりに虚構を読みましたな。

    山で死んだ人を“おろく”というのはなぜ・・・なんてぇことを調べているうちにたまたま行き当たった本なんでござんすが、なかなか面白うござんしたよ。人物も立ってますし、時代の風俗や検屍の目のつけどころなんかもしっかと描かれており

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    2019年06月10日
  • 口入れ屋おふく 昨日みた夢

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    実家の口入れ屋に出戻ったおふく。助っ人女中として出向く奉公先のあらゆる事情を垣間見る。市井人情小説の名手が渾身の筆で描ききった江戸のお仕事小説。
    宇江佐真理版『家政婦は見た!』。ただし上品さは本作が断然上である。現代も江戸の時代も、人間の欲望の先には金と権力。そして最低でも隣のあの人より上でいたいという優越感。人間の心の進化はない。シリーズ化される予定だったとか。作者の急逝が本当に残念です

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    2019年05月11日
  • 泣きの銀次

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    ネタバレ

    2019/4/21
    被害者を見て号泣する岡っ引きっていうのは素敵なんだけど、時々登場人物の感情について行けない場面があった。
    家族が毒殺されたのなんか、大事件の割には軽めに流された。
    おかん復活してるのすげぇ。
    嘆いてる場面もなく喧嘩とかしてるし。お芳追い出してるし。
    お家が大事やし、今より人の命が軽かったからかなぁとか思ったけどなんか肩すかし。
    こっちはモヤモヤしてるから一緒に先に進めなくて置いてけぼりやった。

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    2019年04月21日
  • 昨日のまこと、今日のうそ 髪結い伊三次捕物余話

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    亡き著者の人気シリーズ第14弾。人生の岐路に立つ若者たちの苦悩と葛藤。伊三次ほか先人たちは何を伝えることができるのか。
    宇江佐さんが亡くなって早くも三年が経つ。我が子のようにも思っていた伊与太ら子供たちも、すっかり大人である。親と子の関係も職業を持つ者としても、苦しみも悲しみも悩みどころも現代人と同じである。昔のCMの「みんな悩んで大きくなった」はまさにその通り。

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    2019年02月05日
  • 糸車

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    蝦夷松前藩の家臣だった夫が,内紛に巻き込まれ突然の殺された。その折、まだ12歳だった嫡男勇馬が、行方不明となった。その嫡男を探すため、裏店長屋に住むことになったお絹は,長屋の持ち主の小間物屋の行商をして生計を立てている。深川の暮らしもいつの間にかしっくりとして,そこに住む人々も好きになった。

    行商に歩くのは、一つは勇馬を探すため、、、。馴染みの客や、息子探しを手伝ってくれる同心。

    関わりあう人々との絆。

    淡い恋心。

    しっとりとした宇江佐ワールド。

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    2019年01月30日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    三人の息子はそれぞれ商売も順調で、家族にも孫にも恵まれている与平が主人公。
    そんな与平が、本人曰く「毒にも薬にもならない」、人の話をただ聞くだけという聞き屋なるものを始めた。
    終盤になって、そうせざるを得ない与平の過去が明らかになるというミステリー性も加味された心温まる時代小説。
    江戸情緒たっぷりなこのような小説も、新作はもう望めない。合掌。

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    2018年12月29日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    髪結い伊三次シリーズ。

    前作から一気に10年後に「ワープ」した物語。
    その理由は、作者あとがき参照。
    ワープという言葉も、既にやや古びてしまって、今の若者には通じないかもしれないと思いつつ…

    最近は伊三次やお文、不破友之進といなみの世代から、すっかりジュニア世代の龍之進たちが主役になって、フレッシュな読み心地になったと思っていたら…
    あんなに清々しく青少年をしていた龍之進が、茶屋に入り浸って若い芸者といい仲になっているとは!!!

    伊三次はすっかり大人の風格で、龍之進からは初めから仕事もできて美人の妻と可愛い子供達がいて、カッコイイ大人に見えているようだけれど、いやいや〜、シリーズが始まっ

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    2018年10月11日
  • アラミスと呼ばれた女

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    安政3年、肥前長崎。出島で働く父から英語や仏語を習う10歳のお柳。「うち、お父ちゃんのように通詞になりたかとよ」。女人禁制の職に憧れる幼いお柳の運命は、釜次郎、のちの榎本武揚との出会いによって大きく変わっていく。攘夷運動、大政奉還から戊辰戦争へ。激動の時代に消えた1人の「男装」の通詞。

    ラジオ(BOOK BAR)で紹介されていて、気になったので読んでみた。

    時代が大きく変わる中で、フランス語の通訳として男たちを支えた女性の話。
    1つの秀でた才能、自分の武器と言えるものがある人は強いと思う。
    歴史に疎いので、細かな情勢の描写はすっ飛ばして読んだが、それでも十分楽しめた。
    長崎に縁があるので、

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    2018年08月10日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    江戸の町の堀を舞台に、町人から武士まで、悲喜こもごもの人情を鮮やかに映し出す時代小説集。
    江戸時代、生活に密着していた堀。物質を運搬するだけでなく、人の心を時にはなだめ、時には悲しみを流していた。出会いがあれば別れもあり、時が過ぎ行くように、情も良くも悪くも静かに流れる。

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    2018年07月25日
  • 月は誰のもの 髪結い伊三次捕物余話

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    なんとなくひといき、といった感じの、物悲しさが
    あった一冊。
    手の届かない月なんて、誰のでもないのに。

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    2018年07月07日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    髪結い伊三次シリーズ、その2。

    こつこつと貯めてきた金を盗られ、力を落としていた伊三次に、思わぬ殺しの疑いが。
    詮議が甘くならぬよう、伊三次を同僚の緑川に委ねた不破。
    嫌疑は晴れたものの傷ついた信頼は戻らず、伊三次は不破の手下として働くことも、髪結い仕事も断ってしまう。

    また一方、芸は一流ながら、財力のある旦那がいないために芸者として見劣りしていると伊勢屋に看破され、傷つく文吉。
    下心なしに世話をするという伊勢屋の言葉に、援助を受ける。

    それを知った伊三次は、お文にも裏切られたと思い、別れを告げる…


    本作は、傷ついた信頼と裏切り、自らがまねいた孤独に苛まれる伊三次とお文。
    ううう〜〜

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    2018年05月24日
  • うめ婆行状記

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    2015年に亡くなられた宇江佐真理さんの遺作にして最後の長編時代小説。
    人生に同じ日はない。楽しいこと嬉しいこと、悲しいこと悔しいこと、全部含めて人生である。家族とは、良いことは共有して悪いことは分散できる有難いもの。うめは家族を捨てたのではなく、堅苦しい武家社会に反抗したかったのだろう。

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    2018年05月20日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    2017/2/23
    シリーズ7作目。
    あとがきにもある通り龍之進多め。
    私としてはそっちに行くか~だな。
    龍之進まわりはちょっとでいいのに。
    自分が年食ったからだね。わかってます。

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    2018年03月04日
  • 深川恋物語

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    宇江佐さん初読み。なんか不思議な感覚。すーっと流れていく。もう少し引っかかるものがあってもいいかも。 好みは、「がたくり橋は渡らない」「さびしい水音」「仙台堀」。

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    2018年02月06日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    主人公の伊三次、恋人の深川芸者のお文、八丁堀同心の不破。3人のキャラクターで読ませる作品です。
    ミステリーとしての出来と言う目で見れば良くないと思います。最初は捕物として読み始めたので、チョッと肩透かしを食った気がしました。しかし読み進めるうちに、事件は単なる背景で、主題はいわゆる”人情物”だと判りました。その目でみれば、中々の作品です。特に最後の2編は気に入りました。
    ただ、どこと無く女性向けという感じは否めません。

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    2017年11月16日