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Posted by ブクログ
作者の宇江佐真理さんの環境の変化もあり、優しい雰囲気が増しています。
あやめを丹精することが生きがいの老婆が、庭で頭を打って亡くなってしまう。彼女の部屋から高価な持ち物が消えていることを不審に思った息子は、伊三次に調査を依頼する。暗い過去を持つ、花屋の直次郎が疑われるが……。(「あやめ供養」)
伊三次の弟子、九兵衛に縁談が持ち上がる。相手は九兵衛の父親が働く魚屋「魚佐」の娘だが、これがかなり癖のあるお嬢さんだった。(「赤い花」)
浮気性で有名な和菓子屋の若旦那は、何度も女房を替えているが、別れた女房が次々と行方知れずになるとの噂があった。このことを聞いた伊三次は同心の不破友之進に相談する。(「赤いまんまに魚そえて」)
伊三次の息子、伊与太が心惹かれ、絵に描いていた女性が物干し台から落ちて亡くなった。葬式の直後、彼女の夫は浮気相手と遊び歩いていた。一方、不破家の茜は奉公先の松前藩で、若様のお世話をすることになっていた。(明日のことは知らず)
仕えていた藩が改易になった男。知り合いの伝手を辿って再仕官しようとするが、なかなか上手くはいかず、次第に困窮していく。(「やぶ柑子」)
「不老不死の薬」を研究していた医者が亡くなった。彼の家には謎の物体が残されていたが、ひょっとしたらそれが高価なものかもしれないと思った家主は、伊三次に調べてもらうことに。(「ヘイサラバサラ」)
伊三次の周りの人々が、さらに身近に感じられる一冊。
Posted by ブクログ
シリーズ11作め。
作者はデビュー20周年だったそうです。
廻り髪結いの伊三次は、町方同心の不破親子の手伝いもつとめているため、捕物にも関わっています。
だんだん、若い世代の話が増えていましたが。
今回は伊三次の出番が続き、女房で芸者のお文姐さんのいいシーンもあって、古くからのファンも満足する短編連作となっています。
「あやめ供養」
伊三次が髪結いに行ったことのある町医者の家族に事件が起こり、容疑者として直次郎の名が。
久々の再会に驚く伊三次。
直次郎はすっかり良い父親になっているようなのだが?
「赤い花」
魚問屋の末娘は、大柄な男勝りで店にも出て働いている。
そんな娘に、縁談が‥?
「赤のまんまに魚そえて」
伊三次の弟子の九兵衛に、髪結いに持っていく台箱を誂えてもらうことに。祝いの席の準備が始まります。
老舗の若旦那の髪を急に頼まれた伊三次だが‥
「明日のことは知らず」
伊三次の息子の伊代太が通りがかりに見かけ、ほのかに憧れていた女性の身に何が‥
一方、大名家に奉公に出ている不破の娘・茜は、後継ぎの若様の世話をしていました。身体の弱い少年の覚悟と諦念と優しさ。
離れている二人が、ふと互いを想う。
人情味ある展開で、しみじみ。
文庫化された2012年、作者は闘病中で、惜しくもその後亡くなられました。
まだ読んでいない作品を少しずつ読んでいきます。
Posted by ブクログ
あやめ供養で、久しぶりの直次郎登場
言葉遣いから、最初は蔭間かともおもったけれど、いまやお佐和とのあいだに4人の娘がいるという
掏摸から足を洗い、かたぎとして生きているが、関わったところで盗みからの殺人が起きて…
伊三次が直次郎を信じきれない気持ちも描かれる
九兵衛と魚佐の末娘おてんちゃんとの馴れ初めが描かれた赤い花
赤のまんまに魚そえて
松浦医師があやめ供養の話で伊三次に尽力してもらったお礼に九兵衛に台箱を誂えた、その道具開きの料理を下手人(本当は違う)に伊三次が差し入れることで、流れを変える話
人の優しさは心をほぐす
ましてや、江戸時代の女中などはつらい思いのほうが多かったことと思う
そんな境遇ならなおのこと、人の情は身にしみたことだろうなあ
あとはやぶ柑子、ヘイサラバサラ
の2篇
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