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Posted by ブクログ
今回は本のタイトルが「さらば深川」だ。 これは嫌な予感しかしないではないか。寂しい理由なのか悲しい理由なのか、もしかしてもしかして嬉しい理由なのか、 、、
結果、悲しいし、悔しくて腹も立つけど嬉しさもあったりして。 何とも複雑な気持ちでエンディングを迎える。
さてここから、次巻以降、伊三次とお文はどんな展開を迎えるのだろうか。
ところでこの巻にも宇江佐さんご本人による"文庫のためのあとがき”が収録されていた。 (これはこの後の文庫本も毎回収録されているのかな?
そこに、『すでにお気づきの方もおられると思うが、本一冊につき、 伊三次に一歳、年を取 らせている。 同い年のお文も当然、その通りである』 『第一作目の伊三次は二十五歳だった。本書では二十七歳となっている』とあった。・・・気づいていなかった。
これは私の悪い癖なのかもしれないが、特に時代小説では元号がピンとこないのもあり、季節が巡っている様子は、月の表記や気候の描写などで感じつつも、実際に年月がどれくらい経っているのかは気にしていないことが多い。
そうか、 今回のお話では、2人は27歳なのかと改めて振り返ると、この時代は、女性が18, 19歳にもなれば結婚している時代だったことを考えると、おみつの結婚もあり、深川を離れるお文の様子は、より切なく感じられる。 新たにやってきた女中のおこなと、2人で「花嫁衣裳を着たかった」と話し、空を仰いでいたシーンも思い浮かび、切なさが増す。
しかし今回は、切ないことの続く話の終わりに、ほんの少し嬉しくなる要素もあり、お文にも、もちろん伊三次にとっても、今後は幸せがやってくるのでは、と期待したい。
あ、それから 不破が、予想外にきちんと伊三次に謝罪していて、うっかり伊三次と一緒に 涙が出てしまった。この時代に武家が町人に頭を下げるなど、実際は褒められたことではな いのかもしれないが、深くて素敵だった。
Posted by ブクログ
髪結い伊三次と深川芸者のお文のシリーズ3冊目。
粋な江戸下町の情緒と、不運や罪にまみれつつも繋がりゆく人の縁。
「因縁堀」
廻り髪結いの伊三次は、北町奉行所の同心・不破友之進の小者(手先)もつとめていたが、前作で不破から離れる。
その後も、不破の妻のいなみの危機を救う急場にひそかに駆けつけたりと、関わりもあったが、元に戻る決心はつかなかった。
お文が女掏摸に財布をすられ、そのやり口が地元の者ではないと気づく伊三次。
岡っ引きの増蔵がその女と何か関わりがあるらしい?
「ただ遠い空」
お文の女中のおみつは結婚が決まっている。
お文を慕い、後が決まらないと辞められないというおみつ。
そんな所へ、事件のあった茶屋に勤めていたという曰くのある、おこなという女が紹介されてくる。気が強く色っぽいおこなに引っかき回されそうになるが?
「竹とんぼ、ひらりと飛べ」
美濃屋の若旦那の母親が、かって手放した娘を捜しているという。
お文ではないかと思う伊三次。
「護持院ヶ原」
大黒屋が斬られ、小石川の大名屋敷が疑われる。
そこには辻斬りで金を奪っていた秋津源之丞がいた。
腕に目を付けた岸和田鏡泉の命だった。
本多甲斐守の屋敷に踏み込むことは出来ない。しかも鏡泉は幻術を使うのだ。幻術と対決する異色作。
「さらば深川」
かねてお文に執心していた伊勢屋忠兵衛が後添えにと望んでくる。
断ると、先代に貰った家を引き払うよう脅しをかけてきて‥?
二人の仲も新たな局面を迎えます。
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