宇江佐真理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ昨今、江戸物は流行りらしいが、
江戸の町を舞台にしてはいるものの、
あまりにも時代考証無視し過ぎの化け物ファンタジー系や
人情噺というには薄っぺらいホームドラマ系が跋扈している。
それゆえ、あくまでもリアリティのある江戸の暮らし、季節感、人物に酔えるこのシリーズには、
種明かしのない幻術遣いはちょっとそぐわない気がして残念だった。
とはいえ、
文吉さんに黄前の良いところを見せたはずの伊勢屋が金を返せと言ってきたり、
酸いも甘いも嚙み分ける増蔵親分が昔の女房のためにお役目も妻子も捨てようとしたり、
死期の近い産みの親に手紙は出したものの、文吉は会いに行かなかったり、
それぞれ大事なものを助ける -
Posted by ブクログ
ネタバレ斬られ権左の孫が活躍する市井人情捕り物帳
捕り物帳の体を成してはいるが、ミステリ要素はなく、宇江佐さん得意の人情話で、本作も江戸に生きる庶民たちの泣き笑いをしっかり味あわせてもらえる。
マンネリっちゃマンネリ、でもこういう心がほっこりしたり、すっきりしたり、ちょいホロな話を時々読める機会があるってことはありがたいことで、なんかの時には宇江佐人情モンがあると思えるのは心のどこかが、安心できるものだ。
なでしこちゃん、元気で美人で調子乗りで、こういう娘はいいなぁ。権左のラストが哀しかったから、孫の彼女らはずっとハッピーでいて欲しいと思う。