宇江佐真理のレビュー一覧
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ネタバレ話し上手はよく聞きますが、聞き上手はあまり聞きません。そして、人間、ある年齢に達すると「聞く人」と「聞かない人」に分かれると。岸田総理ではありませんがw、聞くということは大事ですね。宇江佐真理「聞き屋与平」、2009.7発行。聞き屋与平、どくだみ、雑踏、開運大勝利丸、とんとんとん、夜半の霜 の連作6話。読み応えがありました。この世には毒にも薬にもならないことが時には必要。はい、最近、無駄話、長電話の効用、なんとなくw。生きていくためには苦労がつきもの。不思議なことに誰でも自分ほど苦労した者はいないと思いたがる。はい、そんな傾向、確かに(^-^)
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ネタバレようやく伊三次とお文の間の子が無事に産まれた。お産が始まった日に限って伊三次の仕事はなかなか終わらないし、逆子という心配事もあるし、ひやひやした。しかし、無事に生まれてからは、 徐々に、お文の母親としての姿が変わっていくのがとても微笑ましかった。 途中、伊三次との何気ない会話の中で、お文の変化が描かれている。『お文は伊与太を産んでから少し変わったと伊三次は思う。むやみに意地を通そうとしなくなった。 芸者の意地も何も、頑是ない赤ん坊には通用しないことを悟ったせいだろうか』 。こう言うことがさりげなく描かれているのも、女性作家らしさだな、と思う。 女性は子供を産んで強くなる、怖くなるみたいな、あり
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前巻で火事で家を失い.深川を去ることになったお文。 良いきっかけではなかったが、なかなか結婚に踏み切れずにいた二人が、それがきっかけとなり、芸者は辞めて、伊三次と一緒に暮らすことになる。これで、伊三次が自分の店を構えるのは、 また少し先になってしまうかもしれないが、それでも慎ましくも幸せな日が続くのだろう、と淡い期待をするも、、、
今回もまた色々と起こる。今回は特に、悲しい話が続いた。それも、伊三次とお文たち当人や身近な人に関わる事件が続いたので、より感情移入してしまった。
それにしても、 最後のおみつの発言には、まるで自分がお文になったようにショックだった。 おやす (おみつの姑) の発言な -
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今回は本のタイトルが「さらば深川」だ。 これは嫌な予感しかしないではないか。寂しい理由なのか悲しい理由なのか、もしかしてもしかして嬉しい理由なのか、 、、
結果、悲しいし、悔しくて腹も立つけど嬉しさもあったりして。 何とも複雑な気持ちでエンディングを迎える。
さてここから、次巻以降、伊三次とお文はどんな展開を迎えるのだろうか。
ところでこの巻にも宇江佐さんご本人による"文庫のためのあとがき”が収録されていた。 (これはこの後の文庫本も毎回収録されているのかな?
そこに、『すでにお気づきの方もおられると思うが、本一冊につき、 伊三次に一歳、年を取 らせている。 同い年のお文も当然、そ -
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5篇からなるの短編種
《桜花を見た》
太物問屋「いせ辰」の手代、英助は、母親の死に際に「お前のお父っつぁんは、遠山左衛門尉景元様だよ。15になったら、会いに行くんだよ」と、言われたが、18になる今まで、会いに行く勇気がなかった。
それでも、英助は、真面目に奉公に励み、得意先にも、贔屓にされていた。
ある日、「いせ辰」の跡取り息子から、妹のお久美と、世帯を持たないかと、言われる。
お久美は、片足が不自由で、出戻りであった。が、英助は、その縁談を受けるつもりでいたが、お久美は、英助が、無理をしていると思い、「断っても良い」と言う。
英助の誠に触れた、お久美は、英助から、父親の話を聞く。「誰にも知