宇江佐真理のレビュー一覧

  • なでしこ御用帖

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    宇江佐さんの時代小説は、いつもホッと温まります。
    ちょっとおきゃんな娘ですが、家族のみんなが大好きで、
    お兄ちゃんのために奔走したり、医者の父の弟子を
    叱咤激励しつつ、支えます。

    江戸市井の活力と、人情に癒されました。

    『斬られ権佐』が、最初に出ていた様です。
    お紺のお祖父さんのお話だそうで、そちらも楽しみです。

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    2013年11月26日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    髪結い伊三次シリーズ第9作目。時は、あの大火から一気に10年も過ぎ去り、伊三次お文夫婦に娘が誕生していた。そして本作では、主に不破同心の長男・龍之進の嫁探しを主題にしたストーリー。
    さすがに10年が経過すると、登場人物に年を重ねた落ち着きが出てきて最初は戸惑う。それでも、筆者の巧みな文章で、後半は物語を堪能できる。宇江佐さんの伊三次シリーズに対する想いも収録され、ファンにはたまらない一冊。

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    2013年11月02日
  • なでしこ御用帖

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    宇江佐真理姉が得意の、人情捕物連作短編。
    女主人公が、あの斬られ権左の孫娘だとは!
    安心して読め、「なでしこ」ちゃんの恋の行方も、納まるところへ収まり、読後もホッとする好作品。
    6話だけで終わってしまうのもなんだか惜しい、と思うのは遊民子だけだろうか。
    医者のおかみさんが主人公の捕物帖があっても、いいのでは。

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    2013年11月01日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    第九弾
    久しぶりに読む!ほとんどこれまでの登場人物の件を忘れている。
    今回は息子の不破龍之進の嫁取りの話か?
    日常が淡々と、そして男女の機微が書かれている?
    最後まで読んで、納得、前作から十年の年月が流れている。
    新シリーズの始まりか?

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    2013年05月06日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    一本気で正直な回り髪結いの男、伊三次。でも、またまた哀しい出来事が。
    生きて行くことは辛い出来事との遭遇の繰り返しだよね、それでも人は生きて行く、それを上辺でなく、書ける著者の作品が哀しいながらも好きです。
    不破のダンナの不器用さも、人の弱さのひとつですが、弱いから悪いわけではない、そう言いきってくれるような気がするのは著者が人を信じているんだろうな~という気がします。

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    2013年04月09日
  • あやめ横丁の人々

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    祝言の席で妻を奪われ逆上して、男を切り殺した紀藤慎之介

    婚家に命を狙われ「あやめ横丁」に逃げる。


    慎之助を匿う宇治屋の一家をはじめ、あやめ横丁にいるのは訳ありな人々ばかり…

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    2013年04月07日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    隠居後に聞き屋を始めた与平

    様々な人の話を聞き、
    時には客の人生を左右することもしばしば

    息子夫婦の間のゴタゴタや
    土地の岡っ引き鯰の長兵衛からは、先々代の死の真相を問い詰められる日々

    聞き屋は与平にとって何だったのか…

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    2013年03月14日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    Tさんのお勧め。

    面白かった。
    泣かせるような人情ものは好きではない。
    でも心がひりっとくるような人間の弱さを見せるつけられる話や、
    謎が残りもやっとした、でもじっくりとした余韻を味わえる話の中に、
    ぐっとくる話が入っているのは良いものだ。

    これが大人っていうもんだ。

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    2013年02月26日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    宇江佐真理さんの作品といえば『雷桜』を忘れることはできないが、髪結い伊三次シリーズも、江戸の下町の人情物として面白いシリーズ。深川の売れっ子芸者文吉と伊三次の二人は結婚して長男の伊与太が生まれ、三十一になった文吉は桃太郎姐さんとして、年増芸者としてまだ現役で働いているという設定で物語が展開する。江戸の時代物として、下町の人情の機微をほんわかと描いた、安心して読むことができる上質のシリーズもの。

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    2013年02月03日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    久しぶりの髪結い伊佐次シリーズを堪能した。
    推理小説の主人公が次々と事件を解決しながら、たいがい年をとらずにシリーズが何年も続くのに対し、時代小説シリーズの登場人物たちが、それぞれに年を重ねるのは、スッキリと納得できる。
    この伊佐次シリーズは、いつのまにか10年も過ぎてしまった(笑)
    今回の主役は、不破の息子龍之進で、伊佐次やお文は脇役に退いている。捕物も背後に退き、もっぱら登場人物たちの日常や結婚話が主題である。
    著者自身の解説で、このシリーズに対する思いを書いているが、読者としても、これからも伊佐次シリーズを見守っていきたいし、応援したい。

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    2013年02月02日
  • 今日を刻む時計 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    すっかり伊佐次たちが脇役になりつつある名シリーズ。10年も話を飛ばすとは、宇江佐さんも思い切ったことで。
    前作の立派な言挙げで泣かせてくれた不破の息子がグダグダの大人になっていて残念。しかしこの容赦のなさがシリーズの魅力だと再発見。

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    2013年01月10日
  • なでしこ御用帖

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    「八丁堀のなでしこちゃん」と呼ばれるお紺は八丁堀の町医者麦倉洞雄の娘である。母お欄は「斬られの権左」と呼ばれた吟味方与力の手先権左とあさみの忘れ形見だ。
    長兄助一郎は祖母の血を継ぎ医師の道へ、次兄流吉は祖父の表の仕事仕立屋のの血を継いだがお紺は祖父の裏の仕事岡っ引きの血を継いだらしい。
    まだ腰の座らない次兄流吉が人殺しの疑いをかけられてしょっぴかれるところから始まる六話の連作短編は事件に関わりながら三兄弟と見習い医師要之助が徐々に成長していくのを描く。
    結末が「斬られ権左」のエピソードに繋がって、暖かい大団円に纏まるのがいい。

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    2012年12月29日
  • なでしこ御用帖

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    一言で言うと「そうそうこれこれ!」

    宇江佐著書の良さは江戸の市井の女性を描くときに表れる。
    「たまごのふわふわ」と同じような、読み手の心が暖かくなるような、読後感の良いストーリーと文章。
    優しくて、柔和で、芯がある、まさに「なでしこちゃん」がよい!
    そしてなでしこちゃんのお祖父さんの話、「斬られ権左」と一緒に読むのがオススメ。

    「アラミス〜」を読んで非常に不快(ファンだからこそ裏切られたように感じた)気分になって、暫く読むのを中断してたけど、やっぱり宇江佐真理作品は素敵だと実感した。

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    2012年11月02日
  • なでしこ御用帖

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    伝説の岡っ引き(宇江佐作品の中で)を祖父に持つ町医者の娘が、周りに起こる事件を解決していく。

    主人公が未成年で酒豪って、どーなんだ。
    しかも、その飲みっぷりが豪気で良い。

    いやぁ、いい時代だったのですねー(?)。

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    2012年11月02日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    江戸時代のじんわり人情物語短編集。

    『ため息はつかない』
    子供の頃両親を亡くし、叔母に引き取られた豊吉だが、クセのある叔母を煙たく思っていた。
    ある日豊吉に縁談の話が来る。
    母と子の情が染みるが、豊吉の縁談相手がユーモラスで楽しい。


    『裾継』
    遊女屋の女将が主人公。
    妻に駆け落ちされた男の後妻となったが、継子とうまくいかなくなった上、夫に浮気疑惑が持ち上がる。


    『おはぐろとんぼ』
    父の働く料理茶屋で幼い頃から厨房に親しみ、父の死後も女ながら料理人として働く主人公。
    大阪からやってきた料理人を最初は煙たく思っていたが、だんだん親しくなっていく話。
    割かしベタな恋愛話だけどこういうの好き。


    『日向雪』
    金に汚く、たかることしか考えていない兄を煙たく思っている主人公。
    兄が金を必要とする理由を知り、そこから人を愛する尊さを学ぶ。
    あまりに兄がクズすぎてイライラした。
    愛だからっていいのかここまで、というイライラが募り、感動にいたらず。


    『御厨河岸の向こう』
    不思議な力を持つ弟と姉の半生。
    ストーリーは一番平坦だったけど姉弟の関係性の描き方が優しくてよかった。


    『隠善資正の娘』
    かつて妻を殺害され娘が行方不明となった主人公が、
    娘が生きていれば同じ年頃の、妻とよく似た女を見つける。
    時代劇的大団円。


    どれも50ページ程度なのでサラサラと進む。
    展開やオチはベタでどんでん返しや驚く仕掛けはないものの、じんわりしみるいい話。

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    2012年11月02日
  • 三日月が円くなるまで 小十郎始末記

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    素敵なお話でした。
    時代背景もすごく分かりやすかった。
    キャラクター一人一人が生き生きしていて、すぐに物語に引き込まれました。

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    2012年10月14日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    手に取った時は、タイトル通り甘くふわふわとしたお江戸人情捕物話かと 思っていたら…思いがけず現代でも通じるような深い人間関係の綾を 描いていて、とても引き込まれました。冷たい夫と離縁したい若妻、優しい食道楽の舅、何か過去がある姑… 登場人物が皆魅力的。それぞれの章に「淡雪豆腐」「水雑炊」「ちょろぎ」など料理名が付いていて、その料理が主人公の心情をさりげなく代弁しています。最後の章は夢中になりすぎて2駅乗り過ごしてしまいました。

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    2012年10月03日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    廻り髪結いの伊三次は、お文と所帯を持って数年。
    伊与太は病気もしたが、すくすく育っている。

    元深川芸者のお文は一度は芸者をやめたが、今は桃太郎という名で日本橋で芸者をやっている。
    何かあってもお文がいれば安心と、若い芸者にも頼りにされていた。
    正月には黒紋付きに裾模様のある着物で座敷に出る。
    呉服問屋のお座敷で年増扱いされて気を悪くするが、じつは…?

    伊三次は、町方同心の不破友之進の手伝いもしている。
    伊与太と同じ年頃の幼い娘・茜は、大人しい伊与太と違って手が掛かるやんちゃ娘。
    行方不明になって大騒動となるが…?

    不破の長男・龍之進は元服して、父もいる北町奉行所の同心見習いとなった。
    これは前作からで、若い世代の話の比重が多くなっています。
    要所要所に出てくる大人達の言動が引き締め、お文の気っぷの良さは光っていますけどね。

    見習い組には、6人の若者がいる。
    同心の緑川の息子で気性の激しい鉈五郎。
    大人びている春日多聞。
    勤勉で、調べ物が得意な西尾左内。
    元は商人で養子になった古川喜六。
    ものぐさな橋口譲之進という面々。
    左内の姉が実家に戻っており、労咳なので離婚話が持ち上がる。
    大人の世界をかいま見る龍之進。

    その頃、本所無頼派という顔を隠した暴れん坊6人が町で問題を起こしており、最初は人を驚かせるだけだったが、次第に深刻になってくる。
    同じ年頃の旗本の次男三男がやっていることと目星を付けた見習い組は、我が手で召し捕りたいと探索を続けていた。
    長男以外は、どこかに養子縁組が出来なければ一生、部屋住みの身。
    これは養子先が決まった者は抜けていくということでもあった。

    無頼派の一人が、辻斬りを行ったと龍之進らは目を付ける。
    しかし、町方の出来ることには限界もあった。
    勘当された若者を一度は捕らえたのだが…?
    侍の社会の成り行きがリアル。
    2009年8月文庫発行。

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    2012年06月17日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    シリーズ6冊目。
    お文と所帯を構えた髪結いの伊三次は、赤ちゃんの伊与太を育てつつ、とりあえず安定した生活をしています。

    「妖刀」は、いわくつきの刀が盗まれた事件を探るため、問題の邸へ髪結いに出向く伊三次。
    目の前で、凶事が…

    伊三次が手伝いをしている定廻り同心の不破友之進の息子が元服することになり、少年の視点での話が多くなりました。
    龍之助あらため龍之進として、同心見習いになったのです。
    同じ年頃の仲間達六人と、まごまごしながら取り組む仕事の様子が面白い。
    その頃、「本所無頼派」と呼ばれる六人組の若い男らが無茶をする事件が起きていて、彼らを自分たちでつかまえられないかと思うようになる。
    高い所に登って雄叫びをあげるなどの人騒がせな行為だが、逃げ足が速く、おそらく相当な修練を積んでいる。まだ犯罪というほどでもないのだが。
    旗本の次男三男が、行き場のない不満をぶつけているのではないかと。

    不破の下の子で茜のやんちゃぶり。
    女の子なのに、伊与太よりずっと手が掛かるんですね。
    伊三次の手伝いをしている九兵衛が、本格的に髪結いをめざすことになります。
    九兵衛と龍之進の微妙な張り合いもあったり。

    伊与太が重い病気にかかり、皆が必死の看病。
    当時は赤い物が効くというので、家は赤い物だらけに。

    龍之進のほのかな初恋も初々しい。
    表題作はそのエピソードから。
    龍之進の将来が楽しみだというお文は、さすがに深川芸者だった目利き?
    単行本は2005年3月発行。

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    2012年05月27日
  • 桜花(さくら)を見た

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    江戸時代の実在の人物たちが、主役あるいは重要登場人物になっている短編集。

    読み応えズッシリあり。

    北海道を舞台にした後半の2編は、同時期の出来事を松前藩と幕府側の両サイドから描かれていて、ナカナカおもしろかったです。

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    2012年05月25日