宇江佐真理のレビュー一覧

  • なでしこ御用帖

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    伝説の岡っ引き(宇江佐作品の中で)を祖父に持つ町医者の娘が、周りに起こる事件を解決していく。

    主人公が未成年で酒豪って、どーなんだ。
    しかも、その飲みっぷりが豪気で良い。

    いやぁ、いい時代だったのですねー(?)。

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    2012年11月02日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    江戸時代のじんわり人情物語短編集。

    『ため息はつかない』
    子供の頃両親を亡くし、叔母に引き取られた豊吉だが、クセのある叔母を煙たく思っていた。
    ある日豊吉に縁談の話が来る。
    母と子の情が染みるが、豊吉の縁談相手がユーモラスで楽しい。


    『裾継』
    遊女屋の女将が主人公。
    妻に駆け落ちされた男の後妻となったが、継子とうまくいかなくなった上、夫に浮気疑惑が持ち上がる。


    『おはぐろとんぼ』
    父の働く料理茶屋で幼い頃から厨房に親しみ、父の死後も女ながら料理人として働く主人公。
    大阪からやってきた料理人を最初は煙たく思っていたが、だんだん親しくなっていく話。
    割かしベタな恋愛話だけどこういうの好き

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    2012年11月02日
  • 三日月が円くなるまで 小十郎始末記

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    素敵なお話でした。
    時代背景もすごく分かりやすかった。
    キャラクター一人一人が生き生きしていて、すぐに物語に引き込まれました。

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    2012年10月14日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    手に取った時は、タイトル通り甘くふわふわとしたお江戸人情捕物話かと 思っていたら…思いがけず現代でも通じるような深い人間関係の綾を 描いていて、とても引き込まれました。冷たい夫と離縁したい若妻、優しい食道楽の舅、何か過去がある姑… 登場人物が皆魅力的。それぞれの章に「淡雪豆腐」「水雑炊」「ちょろぎ」など料理名が付いていて、その料理が主人公の心情をさりげなく代弁しています。最後の章は夢中になりすぎて2駅乗り過ごしてしまいました。

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    2012年10月03日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    廻り髪結いの伊三次は、お文と所帯を持って数年。
    伊与太は病気もしたが、すくすく育っている。

    元深川芸者のお文は一度は芸者をやめたが、今は桃太郎という名で日本橋で芸者をやっている。
    何かあってもお文がいれば安心と、若い芸者にも頼りにされていた。
    正月には黒紋付きに裾模様のある着物で座敷に出る。
    呉服問屋のお座敷で年増扱いされて気を悪くするが、じつは…?

    伊三次は、町方同心の不破友之進の手伝いもしている。
    伊与太と同じ年頃の幼い娘・茜は、大人しい伊与太と違って手が掛かるやんちゃ娘。
    行方不明になって大騒動となるが…?

    不破の長男・龍之進は元服して、父もいる北町奉行所の同心見習いとなった。

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    2012年06月17日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    シリーズ6冊目。
    お文と所帯を構えた髪結いの伊三次は、赤ちゃんの伊与太を育てつつ、とりあえず安定した生活をしています。

    「妖刀」は、いわくつきの刀が盗まれた事件を探るため、問題の邸へ髪結いに出向く伊三次。
    目の前で、凶事が…

    伊三次が手伝いをしている定廻り同心の不破友之進の息子が元服することになり、少年の視点での話が多くなりました。
    龍之助あらため龍之進として、同心見習いになったのです。
    同じ年頃の仲間達六人と、まごまごしながら取り組む仕事の様子が面白い。
    その頃、「本所無頼派」と呼ばれる六人組の若い男らが無茶をする事件が起きていて、彼らを自分たちでつかまえられないかと思うようになる。

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    2012年05月27日
  • 桜花(さくら)を見た

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    江戸時代の実在の人物たちが、主役あるいは重要登場人物になっている短編集。

    読み応えズッシリあり。

    北海道を舞台にした後半の2編は、同時期の出来事を松前藩と幕府側の両サイドから描かれていて、ナカナカおもしろかったです。

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    2012年05月25日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    ネタバレ

    人情にほろっとくる。この作者のお話は滋味深い感じがしてほっとします。

    短編のそれぞれがどこかの堀近くでのお話し。

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    2012年05月09日
  • 我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話

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    伊三次シリーズ第8弾。近作では、伊三次が脇役にまわり、不破の息子・龍之進を主役とする作品が増えてきた。志だけ高かった龍之進も段々と御役目が地に足が着いてきて、頼もしくなってきた。
    それでも、伊三次の登場シーンには安心感があるし、お文の心の揺れを描いた「明烏」は長期シリーズならではの名作である。
    「我、言挙げす」・・・。奥の深いいい言葉です。

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    2012年04月13日
  • さんだらぼっち 髪結い伊三次捕物余話

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    シリーズ第4段
    やっと一緒になれた伊三次とお文。だけれど、そう簡単には事は運ばず…。
    今回は一段と切ない終わり方の話が多かったような気がする。
    親しみがもてるキャラクターも増えてきただけにより切なくなる。
    だからこそ、次回が気になるなぁ。

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    2012年04月02日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    初作家さんだったけど、面白かった。のぶの行動も幼く素直で可愛いけどちょっとなーとも思うけど、それは正一郎も同じ。きちんと思いを言葉に相手に伝えなければ、わかるはずない。
    姑さんと舅さんがよい人で気持ちがよい。読み心地も良かった

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    2012年03月22日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    伊三次の子供は可愛い
    感情のまま生きる文吉ねえさん
    でも、夫婦の機微がうまく作用し
    この一冊の伊三次夫婦は
    なんだか良い!
    龍之進の言葉で締めます
    「雨を見ましたよ、心の中で」

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    2012年03月20日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    あこがれた人の嫁ぐ日
    舟をしたてた嫁入り道中・・・
    あの、あの君を乗せる舟になりたい

    莫迦ですね~龍之介改め(元服)
    龍之進の純情な一面です

    伊三次シリーズも次の世代の物語が
    多くなりました!

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    2012年03月20日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    シリーズ2冊め。
    伊三次とお文とのすれ違いや、同心不破との仲違い。やきもきする話が盛り沢山。
    前半は前巻で格好いいと思った伊三次がとても女々しく感じられ、うーんと思ったけれど、人間臭いって思うと、それも魅力に感じたりして。
    キャラクター達がどんどん成長していくのも面白いし、ホロリとしたりもした。

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    2012年03月12日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    本業は髪結いで裏で同心の小者をやっている伊三次の物語。
    最初は登場人物たちのきつい感じの物言いに慣れなかったけれど、だんだん小気味良くなってきた。
    伊三次は確かにお金持ちでもないし、同心に便利に使われているかもしれないけれど、なんかカッコイイ。
    相手の芸者文吉も芯があってカッコイイ。可愛い部分があるのもいい。
    備後表が良かった。
    シリーズだそうなので、続きが楽しみ☆

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    2012年03月12日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    ネタバレ

    薬種問屋の隠居与平が先々代の主人が火事で逃げ送れた事件について、助けなかった罪を誰にも告げず心に蟠りを持ったまま生き続けて、夜な夜な人の話を聞くという商売(?)を始める。

    多い時は一晩10人ほどになると書いてあるが、江戸時代の人だってそんな酔狂じゃないだろうと思いつつ、それでもまあ江戸時代という設定でアリにしてしまおうという感じ。

    宇江佐らしいしんみりとしながらほのぼのと明るい話。

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    2012年04月20日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    伊三次とお文の恋愛模様と伊三次と不破の信頼関係が中核をなす。

    捕物としての要素は『幻の声』より薄らいでいるが、捕物自体が江戸時代という背景からそうそうあるものではないし、岡引以下の手下なので、そう前面にでるはずもないので、丁度いい感じ。お文との別れ、手下の辞退など色々な要素があって面白い。

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    2012年02月07日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    時間の流れを感じた。人生、楽あれば苦あり。明けない夜はない。日々精進。私にも聞いて貰いたいことあります。何故続巻が出ていないのーと思ったら宇江ささん、すっきりしてる。合点がいった。

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    2012年01月19日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    頑固な夫婦が、別居して、仲直りをする、という現代でもありそうなことが、江戸時代を舞台に繰り広げられるお話。

    主人公も、主人公の旦那も、はたから見るとまぁ頑固なんだけど、周りの登場人物のキャラクターが良くて、それほどギスギスせずに読み進められる。

    とくに、舅のキャラが抜群に良い。読者アンケートとか取ったら、絶対主人公押さえて一位になりそうな気配(笑)

    タイトルにもふわふわ卵とあるように、お舅さんがグルメで、色んな料理かが出てくる。卵料理好きの私にとっては、たまりませんでした。あとがきを書いた方がふわふわ卵を作ったと書いてあったので、私も試しに作ってみようかな。

    読み終わると、心が暖かくな

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    2012年01月10日
  • 憂き世店 松前藩士物語

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    幕末に近い江戸下町が舞台。主人公は、蝦夷松前藩の転封に伴い浪人となり、下町の裏店暮らしをする元藩士と妻。

    松前藩は、全国に数多くあった藩の中でもかなり特異な存在なのだなぁ。
    いやはや、なかなか興味深いモノがあります。

    旧領(蝦夷)への帰還を願う元藩士たちを描きつつも、多くの部分は筆者お得意の江戸下町人情噺。
    面白くないはずはない。

    しかし、エンディングがちょっと寂しかったなぁ・・・。

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    2011年12月14日