宇江佐真理のレビュー一覧

  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    ネタバレ

    堀を題材にした作品集。どちらかと言えばあまり豊かではない人々の小さな幸せや、ちょっと悲しいお話。読みやすく、風景が目に浮かびそうな、宇江佐さんらしい作品集でした。

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    2011年11月30日
  • 黒く塗れ 髪結い伊三次捕物余話

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    キャリアウーマンのやや高年齢(?)妊娠とか,立会い出産とか,なんだか現代的。
    ママさん芸者がんばれ。子供は好きじゃない,と戸惑いながら,だんだんとお母さんになっていくところがよいですね。

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    2012年03月18日
  • 憂き世店 松前藩士物語

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    過去は過ぎ去ってしまうと美しさだけが残る。「今」がどんなに辛くてもそれが過去になると「もしかしたらあれが幸せだったのか」と思うことがないように生きていきたいと思った。

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    2011年11月14日
  • 黒く塗れ 髪結い伊三次捕物余話

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    所帯を持った伊三次とお文。
    かっては深川芸者の文吉という名で売れっこだったお文は、今は桃太郎という名で時々お座敷に出ています。
    妊娠を隠していましたが、そろそろ隠しきれなくなり…
    これが最後という日に、やっかいな客に出くわします。
    上司に因果を含められている様子でうつむいていた、格好も乱れた様子の侍。
    絡む男という評判は立っていて、伊三次も知っていたのです。
    お文の気丈さが光ります。

    天啓寺はそれほど大きな寺ではないが、境内に金箔を施した大蓮華を備えていた。
    極楽往生を願う人々に深く信心され、特にある老人が黄金の蓮華の上に座って死にたいと再三願い出て、それも結縁かと許した所、2時間後に息絶え

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    2011年11月27日
  • 深川恋物語

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    若々しい、爽やかな、胸が熱くある、切ない、悲しい、ホッとする恋物語。どちらかと言えば生き方の下手な人たちの話が多いけど、世渡り上手の人たちよりもずっと温かで好きだな。

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    2011年10月18日
  • 三日月が円くなるまで 小十郎始末記

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    偶然にも「銀の雨」を読んだ直後だったので、ゆたのその後を見届けることが出来て良かった。武士とは本当に窮屈なものだけど、生きていれば良いこともある。私も嫌なことがあったときも、死んだふりして生きていこう。

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    2011年10月10日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    短編集ですが、どれもこれもハズレがなかった。
    しみじみとよかった。
    不幸なお話ではないけど、ほろほろ泣けました。

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    2011年10月06日
  • 晩鐘 続・泣きの銀次

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    泣きの銀次シリーズの復活をまずは嬉しく思う。前作から10年後の銀次は十手を返上し所帯を持ち、一市井の人となったが、ある事件に関わったことをきっかけに再び岡っ引きになる。
    登場人物の個性が際立ち、悪人を追う銀次の姿はまさに「颯爽」。相変わらず死人に涙する銀次だが、仲人として涙する銀次も見たかった。

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    2011年09月14日
  • さらば深川 髪結い伊三次捕物余話

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    江戸時代にハーフで生まれるのはつらいことだろう。金髪碧眼じゃなかっただけまし(まぁ、アジアンの混血では出ないけど)。でもちょっと色違いのホラー(と作者は言っているが、あまりホラーではない)「護持院-」は捕物も迫力があって面白かった。
    岡惚れ男の悋気(嫉妬は男のほうがいやらしい)で家まで焼かれてしまったお文は伊佐次のボロ長屋へ転がり込んで成り行き夫婦になる。うまくいくかのように見えるけれど、どうだろうか。

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    2011年09月11日
  • 斬られ権佐

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    惚れた女を救うため夢中になって負った刀傷が八十八。相手がよほど鈍らのへたくそだったんだねぇ。秋山小兵衛みたいだったらもうそれでお話が終わってます。深川八丁堀が舞台のはずなのに、そんな風にぼろぼろになってしまった体はちゃきちゃきとはいかず、人間健康が一番だと妙に納得してしまう色を持っている。そんな「江戸っ子でい!」とはとても言えない薄暗い雰囲気が最後に生きてきて、死をもって終わっても読後感はさわやかである。

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    2011年09月11日
  • 室の梅 おろく医者覚え帖

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    江戸に専門の検死医がいたかどうかは不明だそうだが、検死ばかりしている医者一家の三男坊とお産婆の妻の話である。彼女の作品の女性主人公はみな職業持ちで、内助の功を誇ってばかりではない。勝手に作り上げられた大和撫子の型にはまらない主人公たちを見ているのはいい気分だ。夫婦としてのバランスもとてもいい。武家や大店はいざ知らず、一般庶民はほとんど共働きだったというし、こちらが本当の江戸の生活かもしれない。獣の肉を食べると出るものが臭いと笑わせて始まる山くじらは寄生虫で終わる悲しい話だった。表題になっている室の梅も暗さやつらさを乗り越え明るく、常套でもいい終わり方だった。

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    2011年09月11日
  • 黒く塗れ 髪結い伊三次捕物余話

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    表題はなんとローリング・ストーンズのPaint it Blackからだとか。作家さんというのはいろんなところからアイデアを探し出すものね。独り者同士飄々と暮らしていた伊三次と文だけど、一緒になって、ややが出来てなぜか伊三次が一気に男前になった。文は赤ん坊に振り回されている気ままに生きてきた初心者母という意外だけど、やたらにできた母親になるより現実感があっていい。彼女の年まで一人で生きてきて、そうそう他人に合わせられるものでもなく、ましてやNoは受け付けない子供の世話は大変。
    まだまだ続きそうなこのシリーズ、緑川や不破も子供の世代が顔を出してきていい感じ。あとね、カバーの絵がいいね。というか少女

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    2011年09月11日
  • 我、言挙げす 髪結い伊三次捕物余話

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    第八弾
    発刊ペースは知らないが、展開、構成は本当に変化ない。
    段々と登場人物が年をとっていき、若者の成長がメインになっていくのか?

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    2011年09月05日
  • 君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話

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    第六弾
    伊三次の仕える同心の息子、龍之進がメイン
    相変わらず内容の変わらないが、短編の持って来かた、内容も変化なし
    最近は必ず、理屈で理解できない事柄が必ず書かれている。

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    2011年09月05日
  • さんだらぼっち 髪結い伊三次捕物余話

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    第四弾
    相も変わらず、登場人物の織りなす人生模様
    今回はお文に子供ができるまで、途中に色々な出来事が進行する。
    事件そのものは大した事件でなくても、それぞれの人々にとっては重要か

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    2011年08月21日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    第二弾
    1巻は読んでないが、連続した話の展開、1巻を読む必要を感じる。
    5編の短編だが登場人物にとってはすべて連続した流れ。
    深川芸者のお文と同心の手先の髪結い伊三次の話

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    2011年08月20日
  • 深川恋物語

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    江戸、深川が舞台の短編が6つ。出てくる娘さんがリアルで目に浮かんでくるようです。それからいろんな職人さんが出てきてとても面白い。下駄職人、花火職人、凧職人、大工、板前。江戸のゆとりや庶民の生活を身近に感じた。登場人物の人柄、しぐさ、思いやりにじんとする。「下駄屋おけい」「凧、凧、揚がれ」「狐拳」が特に良かった。いつの世も人のやさしさがあればこそ生きていけるのだと思う。どうしても泣けてきてしまう。

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    2011年09月18日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    大店の薬種問屋の隠居である与平が始めた、ただ客の話を聞くだけの商売「聞き屋」。そこに訪れる客や、ご近所さんに身内、そして自分の過去なども織り交ぜた連作短編集。またミョーな商売を考えましたな。ま、でも、意外としっくりきています。需要はけっこうあるようです。支店(?)もできました。後継者もいます。以上!・・・・・・・・・なんのこっちゃ。

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    2011年09月26日
  • 斬られ権佐

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    身体に八十八か所の刀傷を持つ、本業は仕立て屋で裏では小者を務める「斬られの権佐」が主人公の、連作短編集っぽい長編。いきなり傷だらけで登場。小者稼業で活躍しつつも、後遺症ですでにあっちこっち弱まってます。んで、後半はほとんどヨレヨレ。ある意味、斬新なキャラの主人公ではあります。

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    2011年09月26日
  • 雨を見たか 髪結い伊三次捕物余話

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    ネタバレ

    今回は、不破龍之進とその見習い同心仲間の「八丁堀純情派」と、最近江戸を騒がしている「本所無頼派」の対立が軸になっています。緑川平八郎の息子鉈五郎は親譲りの皮肉なやつだけど、勉強というか調べ物が得意な西尾左内が良い味出してますね。龍之進が、伊三次を尊敬してた少年から、伊三次を同心の手下として見るように変わっていくのが、伊三次には寂しかったのね。

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    2011年06月08日