あらすじ
25歳のサラリーマン・大森連は小仏峠の滝で気を失い、天明6年の武蔵国青畑村にタイムスリップ。驚きつつも懸命に生き抜こうとする連と村人たちを飢饉が襲い……時代を超えた感動の歴史長編!
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ある意味、SFか?
宇江佐センセがタイムスリップを描くと、こうなるのだ。
多くの時代物で鍛えられた手腕があっちこっちずばすばと発揮されています。
すげえ。
また、タイムスリップ先が鄙びた農村ってゆうのもナカナカ良い。
たまにはこういうモノもアリですね。
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マウンテンバイクで旅をしていたら、ある時ワームホールにぶつかって江戸時代の農村に飛んできてしまう主人公のお話。飢えや理不尽な取り立てに苦しむ農民の生活を経験しながら、周りの人たちと絆を深めていく。後半の展開が多少好みではないけど、どんどん読み進めたくなる面白さがありました。
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内容(「BOOK」データベースより)
平凡な25歳のサラリーマン、大森連はツーリングに出かけた先で道に迷い、滝の裏に落ちてしまう。目覚めると、そこはなんと天明6年の武蔵国中郡青畑村―!?時次郎とさな兄妹の許に身を寄せ、川の氾濫や重い年貢が招く貧困等、江戸の過酷な現実を目の当りにしていく連。天明の大飢饉のさなか、村の庄屋が殺害される事件が起こり、連は思い悩みながらも自らの運命を切り拓いてゆく―。感動の長編時代小説!
令和2年5月12日~14日
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終盤の落としどころは、まぁ仕方ないかという感じではあるけれど、途中は面白い。後半は連載だったから仕方ないだろうけどバタバタした感じ。スイスイページをめくれる。
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25歳の平凡な青年が江戸時代の農村にタイムスリップするという、宇江佐作品の中では異色の長編時代小説。
青年の視点で語られる贅沢と退廃に満ちた生活。一方で江戸時代での生活を礼讚する訳ではなく、特に飢饉を迎えて農民が鬼畜の如く変貌するさまは恐怖を覚える。このあたりのバランス加減が、宇江佐さんの巧さを感じる。
気になっていた「さな」の出来事も、ラストで納得。普段、時代小説を読まない人にもお薦めできる作品である。
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江戸時代へのタイムスリップものですが、行きついた先が 農村というあまりない設定です。 しかも、天明の大飢饉の年。過酷な農村の実態を目の当たりにしながら現代に戻る望みを捨てずに必死で生きる主人公の姿勢には好感は持てたけど、後半のさなさんのあたりの主人公には納得がいかなかったです。太助が戻ってきたことにも。
現代の生活があるのはこうやって身を粉にして働いてきた人々のおかげなのですね。
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この作品は宇江佐作品の異色タイムスリップものである。現代社会の若者が、江戸の天明時代に行ってしまうという設定。でもなんか、そんな小技使うのは勿体ない気がする。不作と飢饉の時代の百姓の苦悩を描くという、それだけでも宇江佐さんにしては異色の設定なんだから、そこだけに特化しても良かったんじゃないかと思う。
無理くり「豊かに見える現代社会への警鐘」みたいな説教臭さを前面に押し出さなくても良かったんじゃないか?いつもの市井人情ものを読めば、説教臭くなくそういう部分は共感できるわけだし、かえって伝えたいテーマが上滑りしてるような気がして残念。
ただもっともっと残念なのは、「今後の作品に期待」って言いたいけど、今後の作品は残り少ないってこと。もうあるだけ、出てるだけ、原稿残ってるだけしか読めないんだから、これから読む宇江佐作品は全部満点星つけたい。別にプロの書評家やないんやしエエかなと思いつつ…
Posted by ブクログ
過去にタイムスリップする物語は多いけど,なぜか主人公が歴史音痴っていうのが定番.だけど本作はその点が違ったので新鮮でした.本を通していかに恵まれた境遇にいるのかを実感することも有意義だなと思う.最後は宇江佐さんらしい結末でほっこり&満足.
以下あらすじ(背表紙より)
平凡な25歳のサラリーマン、大森連はツーリングに出かけた先で道に迷い、滝の裏に落ちてしまう。目覚めると、そこはなんと天明6年の武蔵国中郡青畑村―!?時次郎とさな兄妹の許に身を寄せ、川の氾濫や重い年貢が招く貧困等、江戸の過酷な現実を目の当りにしていく連。天明の大飢饉のさなか、村の庄屋が殺害される事件が起こり、連は思い悩みながらも自らの運命を切り拓いてゆく―。感動の長編時代小説!
Posted by ブクログ
面白かった。小説として、多分面白かったと思う。読んでいる最中は食べ物を粗末にしてはいけないと心底思ったほど、話の展開にのめり込んだから。だけどSF的な内容が顕著になり始めた時、妙に冷めてしまった。
話としての面白さよりも、「自分が求めている宇江佐真理の描く時代小説」とずれている部分に、どうしてもついていけなかった。