夢枕獏のレビュー一覧

  • 獅子の門1 群狼編

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    青春時代の鬱屈を多大に晴らしてくれていた夢枕獏氏。内なる暴力性を読むことで昇華させてくれていたと今になると思います。勧善懲悪ではなく誰も彼も後ろ暗く、心の傷からどろどろと膿を流してのたうち回るような氏の文章はサービス精神の塊でありました。エロスとバイオレンスをこれでもかとぶち込みながら、人間の心内の泥の中に咲く一輪の花の美を描こうとしてきた人だと思っております。
    その筆力は超名作「神々の山嶺」で証明され、陰陽師で一般の人達にも浸透する事となりました。
    でも僕にとってはやはり「キマイラ」「餓狼伝」の獏さんなんですよね。30年程前に夢中で血をたぎらせて読んだのは今でも僕の血肉になっています。僕にと

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    2018年12月17日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    空海と逸勢の何気ない会話が俊逸!
    この会話から密教への理解が深まり、更に物語に入りこんで行く。
    いよいよ最終巻につづく!

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    2018年12月16日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    人たらし空海が唐の国にて巻き込まれた不思議な出来事は楊貴妃をめぐる壮大で政治的陰謀がにおう事件だった。ただ巻き込まれただけではなく、密かに着々と本来の目的である密教を教わる準備も進めていて、マルチタスクな空海に圧倒される。逸勢とのやりとりもますます冴え渡り、ホームズ&ワトソンの様相で引き込まれる。

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    2018年12月03日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三

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    2点間の距離…空間…space…宇宙…空…

    空海の思想もジワジワと理解できるように仕込んである第3巻。
    そして物語は、楊貴妃を中心としたそれぞれの思惑が明かされる第4巻へと続く…。

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    2019年01月02日
  • 神々の山嶺 下

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    複数感を平行に読破で残していた1冊。たかが半年ぶりだし、内容も濃いので余裕。

    伝説の登山家、羽生を追ってネパール入りしたカメラマン深町と元羽生のアンザイレンだった兄を登山で亡くした岸涼子。マロリーのものと思われるカメラは取り戻したが、本当の目的はカメラではなかったはずだ…。

    ということで、登ります。しかも単独登攀なので、本の真ん中辺りからはひたすら自問自答が続く。また、極限状態で思考がままならなくなるあたりも、経験がなくともわかるように描かれている。

    上巻に比べると、資料をたくさん織り交ぜると言うよりは、とにかく力技でグイグイ押すタイプの話になっているが、内容の濃さと登場人物を絞り込んだ

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    2018年12月01日
  • 獅子の門4 朱雀編

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     5人の若者達が強さを求めて闘いを繰り広げる格闘アクションシリーズ第4弾。

     5人の若者が少しずつつながり始め、闘いの人生が熱くなっていく感じがしました。

     今巻ではいよいよあの運命の二人の戦いが繰り広げられるのですが、まだこの折り返しの巻で勝負がつくはずもなく、どのように描かれるのかとても気になりました。

     この二人の闘いの場面は、迫力があって長いこの物語の一つの山場という感じがしました。

     いよいよトーナメントに5人がそろい、最強の男にだれがなっていくのか、これからも見逃せません。

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    2018年11月25日
  • 陰陽師 13巻

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    やっと電子版で再読完了し、岡野氏の解釈はともかく、自分なりの解釈が落ち着いた。電子版は腕の負荷と見開きの読みづらさが解消され、物語をきちんと読める。

    オムニバスで原作を続けるか、原作から逸脱してストーリーが終わるように展開するか、後者を選択して描き切った岡野氏と編集者、連載を完了させた出版社に拍手したい。

    数字の部分も五行の部分も、ただの文字遊びなので考える必要はないと割り切れば乗り越えられる。

    私にとって、問題は晴明と博雅の関係だった。
    原作は短編のオムニバスなので、関係の描写が深くなる必要がない、却って漫画は難しかっただろうと思う。

    その上で、10巻以降で原作から離れて描かれてきた

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    2018年11月24日
  • キマイラ18 鬼骨変

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     幻獣キマイラを巡って男たちが闘いを繰り広げる伝奇アクションシリーズ第18弾。

     過去の話から現代に戻り、現代の話では物語が始まってからまだ1年しかたっていないことに今更ながら驚かされます。

     それほど、中身が濃く、登場人物も豊富で物語の世界の広がりを感じました。

     今巻では、主人公の大鳳の出番はありませんが、今まで影の存在だった人物たちが動き出し、目が離せない展開は相変わらずでした。

     待ちに待ったあの人物が最後に出てくる所もなかなか読ませられました。

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    2018年11月17日
  • 獅子の門5 白虎編

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    ネタバレ

    極真と思われる流派のトーナメント。
    ベスト8から顔面ありという設定に疑問だが、確かに90年代半ばから00年代なら有っても不思議ではなかった。

    ま、とにかく勝ち上がる5人の若者たち。
    Aブロックからは室戸、Bは加倉、Cは竹智を下した志村、Dは芥。ABの室戸対加倉の延長に次ぐ延長の果てに辿り着く2人の境地が素晴らしい。
    今まで語られることの無かった加倉文平の生い立ちも良かった。
    5人の男達の混じりっ気無しの闘いに賭ける其々の情熱が眩しい。

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    2018年11月16日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    ひょっとして、読んだことあるかもって思いながら読んでたら、読んでなかったんだ!
    やっぱり、この人の仏教伝奇モノは面白い!
    空海と逸勢のコンビネーションは、ホームズ&ワトソン級!

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    2018年11月14日
  • 獅子の門3 青竜編

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     強さを求める男たちが闘いを繰り広げる格闘小説第3弾。

     これまでそれぞれの若者たちが描かれていた展開から、この巻から少しずつつながり始め、目が離せない展開になってきました。

     男たちが出会い、そして闘いを通してさらに強さを求めていく生き方に凄まじさを感じずにはいられません。

     誰がこの強さを究めていくのか、最後まで見届けたいと思います。

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    2018年11月10日
  • 陰陽師 生成り姫

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    短編の「鉄輪」がベースのお話し。
    全体的には面白かったけど、短編でざっとした流れを知っているから最初の方は流し読み。
    後半は引き込まれて読みました。
    長編は博雅と晴明のやり取りがじっくり楽しめるのもひとつの良さかなと。

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    2018年11月06日
  • 獅子の門1 群狼編

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    ネタバレ

    餓狼伝とは異なる格闘技物語。
    夢枕さんは、なんで手を広げるかなあ、と7思いながら
    面白いんだよねえ。
    作者も餓狼伝で手を広げ過ぎてドロドロするより、むしろ青春群像を描きたかったんだろうな。
    5人の若者が武道に目覚めてそれぞれに強さを追求して行く物語。以前読んだけどフォロワーさんのレビューが良くて再読する。
    自分でも武道、格闘技をやっているので
    そんなわけあるかい、と思うこともありつつ
    いや強くなりたい気持ちってこうだよな、と
    共感するところもある。

    さあ、物語が始まって
    其々の登場人物がどう闘うか、
    そんな空想を楽しみながら
    物語を追掛ける日々が始まる。

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    2018年11月01日
  • 獅子の門2 玄武編

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     5人の男たちが強さを求めて闘う世界を描く格闘アクションシリーズ第2弾。

     5人それぞれの話が展開し、短編小説を読むような感じですが、一人の人物と少しずつつながっていくことで、一つの作品になっているようでした。

     しかも5人が自分の闘いをそれぞれ求めていく話が一つ一つ熱い闘いなので、この巻だけでも熱いエネルギーを受け取りました。

     このあと5人がどのように出会い、闘っていくのか楽しみながら読み進めていきたいと思います。

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    2018年10月27日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    陰陽師シリーズ第2弾。この巻が出たのは前巻から7年も後だと知って驚く。前巻との違和感は全くなく、雅と闇が溶け合った世界観がいい。レギュラーの二人、晴明と博雅の言い合いもなんだか可愛い。キャラも立ってきて人気シリーズになったのも納得。

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    2018年09月24日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二

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    空海の人たらしっぷりは巻ノ一で存分に発揮されたが、白楽天も実は人たらしではと思えるやりとりがいくつか。巻き込まれたのか、巻き込まれるべくして巻き込まれたのか。空海が遭遇した怪奇な出来事は思わぬ方向に進む。「何かができることと、その人間が恐いということとは別の問題なのだ」空海と逸勢のやりとりが深くて、微笑ましくて、哲学的で好きだ。人の想いが強すぎて、複雑な気持ちになるが。だからこその道教、儒教、仏教が発生してきたのかと思ってみる。

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    2018年09月17日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四

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    読み終わりました。
    まぁ、これだけの大したお話を破綻もなく最後まで書き尽くす獏さんの力量と根性に脱帽。

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    2018年08月01日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一

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    映画を観て、コレは原作を読まねば、と読み始めた作品。
    読み進むに連れて映画なんてこの大作の上ッ面をサッとなでただけのもの。
    獏さん、いつものことながらとんでもない作品を書いてくれます。
    しばらくは楽しませていただきます。

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    2018年08月01日
  • キマイラ17 玄象変

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     幻獣キマイラを巡って男たちが熱い闘いを繰り広げる伝奇アクション第17弾。

     遠く長い過去の話が終わって、この巻からやっと現代に戻り、この物語の新たな展開を感じました。

     多彩な人物たちのそれぞれの過去やつながりも見えてきて、今までの物語を思い出しながら読んでいる自分がいました。

     第1巻を読み始めてから30年以上たちますが、いまだに物語の勢いを失わず、次巻を楽しみに感じさせるところはさすがです。

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    2018年05月19日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    安倍晴明シリーズ。この巻は前回に増して源博雅がクローズアップされている。
    晴明の相方というよりも、博雅の物語のネタとして晴明がでてくる感じであろうか。

    源博雅の効果は、物語が人間に近くなるというか。安倍晴明を中心に物語が進むと、とかく式神や鬼との関わりが増えてしまい、怪奇もの、伝奇ものに終始してしまうところ、源博雅を中心に据えることで、人間物語に戻ってくるのである。そこには、風景を愛で、歌舞音曲を好くし、素直で男らしい博雅が物語を引っ張っていき、要所要所で晴明が陰陽師らしくふるまうことで起承転結がくっきりとするのである。

    また、今回の各話の主人公は在原業平であったり、小野小町であったり、歴

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    2018年04月22日