夢枕獏のレビュー一覧
-
購入済み
楽
博雅の楽狂いがよくわかる…。藤原兼家と兼定兄弟絡みの「狂言」に巻き込まれた晴明。「この身は常にニュートラルに 可でもなく不可でもなければ たとえ周りでどのような事象が起ころうとも この身は風のように自由でいられる」博雅の楽はさぞかし美しく、晴明は自然なままで面白い。
-
購入済み
おもしろい
小説の漫画化・映画化ってあんまり見たいと思えなかったけど、評判がいいから買ってみた。自分のイメージとその作品を読んだ誰かのイメージが一体化しているってすごい漫画家さんなんだと思う。
-
-
Posted by ブクログ
山岳小説を読むのはほとんど初めて。
タイトルからしてただ山に登るだけのストーリーかと思っていたが、人間ドラマが濃密に描かれた、人の生きざまを描いた作品。
ネパールのカトマンドゥ、怪しげな古道具屋で主人公があるカメラを手にとったことで物語は動き出す。
そのカメラは、かつてエヴェレスト登頂に挑戦して帰ってこなかったイギリスの登山家、ジョージ・マロニーのカメラと同じ型のものだった。
そのカメラを通して、羽生という山に生きる男と出会い、主人公は羽生に惹かれていく。
本作品の発刊後、ジョージ・マロニーは遺体で発見されたのだが、カメラは実際見つかっていない。
マロニーはエベレストの初登頂を果たし -
-
Posted by ブクログ
やはり最初から読んできた小説を完結まで読み切る事が出来るという事は幸せです。
栗本薫、田中芳樹、夢枕獏という壮大な話をぶち上げて放り出す人達に翻弄された少年期でありましたが、ようやく獏さんが重い腰を上げてくれました。本当にうれしい。
臨場感とスピード感のある格闘シーンはやはり獏さんの独壇場です。
最後の結末はびっくりしましたが、これだけは絶対にここには書けないです。知りたければ読むのだ!と同年代で読むことを辞めた人たちに強く言いたい。読みなさい。
さて、でも苦言もあるんですよ、山ほど。愛するからこそですけれど。
剣豪小説に同時代性を求めないのと同じで、その年代で書いたのであれば「プロレスと空