あらすじ
深夜、晴明の家に押し入った盗賊・犬麻呂は、晴明が仕掛けた呪によって逃げ出したところで、怪しい牛車と出会う。また、女の元へ忍ぶ藤原成平も同じ牛車と出逢い、恐ろしい化け物に命を取られそうになる。そこに真葛と、男女の秘め事に疎い博雅が受け取った謎の恋文も絡まって? 夜の朱雀大路で繰り広げられる怨霊同士の対決がスペクタクルな「鬼のみちゆき」、博雅の師・菅原文時を襲う不思議な童子を描く「天邪鬼」の2編を収録。
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Posted by ブクログ
「原作を越えた」と原作者の夢枕獏に言わしめた作品。絵の美しさと大胆な展開が他の追随を許しません。漫画の域を超えています。特に後半の、原作からどんどん飛躍していく物語に関して、僕はおそらくその10%くらいしか理解できていなく、正直なところ「玄象と巻き物かわいいな」、くらいの勢いの駄目読者なのですが、その世界観には大いに感銘を受けました。
10巻以降、辞書みたいな厚さで、腕が疲れます…。
Posted by ブクログ
菅原道真の怨霊を道真が作った詩を詠むことで鎮めるシーンが凄い。
「悪霊に対するのに必要なことは恐れでも敬いでもなくて理解」むむ、素晴らしい。これはでも、悪霊に対することだけでなくて生身の人間にも言えることなのではないか…?
式神を操る晴明に翻弄され腹を立てる博雅が面白い。それと道真の詩の解釈を晴明から聞いてボロ泣きするところもいい。クールな晴明とホットな博雅、この2人が好き。
Posted by ブクログ
平安京の区画にこめられた意味など、けっこうマニアにはたまらない話だけど、ちょっと難しいかな…。
大陸から渡ってきて日本独自に進化した陰陽道について学んでみたくなった1冊。