【感想・ネタバレ】ヤマンタカ 上 大菩薩峠血風録のレビュー

あらすじ

時は幕末、御岳神社の奉納武術試合。「音無しの構え」で知られる剣客・机竜之介。甲源一刀流の師範・宇津木文之丞。そこに割って入る天然理心流の土方歳三。未完の小説「大菩薩峠」が夢枕獏によって甦る!

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Posted by ブクログ

 あの「大菩薩峠」を夢枕が描く、熱き剣豪小説。

 大長編「大菩薩峠」は、タイトルくらいしか知識がなかったので、自分の中では今作を「大菩薩峠」ととらえて読みました。

 机竜之助を軸に近藤勇や土方歳三、沖田総司がからみ、命の勝負が描かれる展開は、剣豪小説として面白くないわけがなく、夢中でページをめくりました。

 また、舞台が自分のなじみのある所ばかりなので、とても身近に感じました。

 それぞれの流派の知識もとても興味深く、闘いの背景がよくわかりました。

 否が応にも下巻も盛り上がりそうで楽しみです。

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2020年04月05日

Posted by ブクログ

夢枕獏『ヤマンタカ 上 大菩薩峠血風録』角川文庫。

中里介山の『大菩薩峠』を下敷きにした夢枕獏の剣豪格闘小説の上巻。

多くの打撃系、グラップリング系格闘技の場合はそうそう死に直結する闘いは無いのだが、剣豪による闘いの場合は敗北が死に直結する。そのためか本作で夢枕獏は登場人物たちの闘いにかなり気を遣っているようにも感ずるが、闘いに挑む登場人物たちの緊張感も伝わってくる。

幕末時代、府中から日野の甲州街道で辻斬りが3人の剣豪を斬殺し、大菩薩峠でも深編笠の武士が老人を斬殺する。いずれも4年に1度開催される奉納試合に出場する狂った剣豪の試し斬りではないかと考えた土方歳三は自らも奉納試合に出場し、その真偽を見定めようとする。

下巻ではいよいよ剣豪たちによる奉納試合が描かれる。

本体価格880円
★★★★★

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2020年02月02日

Posted by ブクログ

夢枕獏版の大菩薩峠 上巻

獏ちゃんが好きなのと、新選組のメイン3名が出てたので
手を出してしまいました。
これは壬生浪士組になる前のお話だったのですね。

獏ちゃんの描く世界って、ちょっと水気を含んだような艶が
お気に入りだったんですが、これはゴリゴリの熱い剣豪たちの
世界で、土方さんがゴツイ!まさかのすね毛の描写まで!

中里介山氏の長編時代小説(未完)を基盤として、江戸に出る前の
土方、近藤、沖田が、大菩薩峠で4年に1度開かれる奉納試合に
出場するまでの男臭くて熱いお話です。
分厚いのにサクサク読めるところが獏ちゃんです。
下巻を読みます。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

強すぎてバケモンみたいな剣豪が結構いっぱいいるし、辻斬りだらけなのが変な世界だなーとは思った。こんな世界観の中で、近藤・土方・沖田は大丈夫なのか?

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2023年01月19日

Posted by ブクログ

 星5つでもよいのだが、「音無しの剣」の術理が明かされる下巻はさらに面白いはず。星4つにとどめておく。
 史実に詳しい者なら、近藤・土方・沖田が本作で死ぬことはないと解りきっている。だったら、架空の剣豪と刃を交えても安心していられるかというと、ハラハラさせてくれる夢枕獏の筆力。
 新選組ファンにとってバイブルと言える司馬遼太郎『燃えよ剣』。本作の沖田総司は、司馬版に殺人嗜好症を加味したような残念な奴。あと一歩で半村良『産霊山秘録』の沖田になってしまう。
 大好きな土方歳三が活躍するのは嬉しいが、「丈六尺に近い」というのはどうだろう。実際は170前後ではないか。

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2021年02月18日

Posted by ブクログ

大菩薩峠は読んだことないが、その主人公(机竜之介)と作中の登場人物(宇津木文之丞)、新選組トリオ(土方、近藤、沖田)、もう一人出所不明の剣豪(巽十三郎)。作中で雑魚はあっさり斬り殺されていくが、残ったこれだけはどうやっても殺せそうにないスーパー剣豪ばかりのバトル小説。

久しぶりに読んだ夢獏さんだが、キマイラとか餓狼伝とかも似たようなシチュエーションでいまだ未完。このシリーズは次巻で決着つくんだろうかね?

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2020年04月23日

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