夢枕獏のレビュー一覧

  • 別冊NHK100分de名著 時をつむぐ旅人 萩尾望都

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    四人の執筆者たちが萩尾望都の作品をとりあげ、その魅力を語っています。また巻末には、「萩尾望都スペシャルインタビュー」が収録されています。

    小谷真理が解説しているのは『トーマの心臓』です。小谷が主要なフィールドとしているフェミニズムとSFという二つの観点から考察をおこない、とくに美しい少年たちの物語としてえがかれたこの作品が、女性たちにどのように受け入れられたのかということが論じられています。

    ヤマザキマリが解説しているのは『半神』と『イグアナの娘』です。おなじマンガ家としての立場から、表現技法などに立ち入った話がなされるのかと思っていたのですが、むしろ作品のテーマを掘り下げる議論が展開されています。

    夢枕獏は『ポーの一族』をとりあげていますが、巻末のインタビューで萩尾自身が明かしているように、四十年ぶりに続編の執筆が再開されることになったきっかけを提供した人物ということもあって、この作品に対する愛があふれだしています。

    中条省平は『バルバラ異界』をあつかっています。フランス文学の研究者でありマンガの評論・研究も手がけている著者だけに、この複雑なテーマをもつ作品をどのように読み解くのか、個人的にもっとも関心があったのですが、いくつかの解読のための切り口が示されているにとどまっている印象です。本格的な評論を執筆してくれることを待ちたいと感じました。

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    2021年11月08日
  • 陰陽師 女蛇ノ巻

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     長編を含めシリーズ19作目。12編からなる連作。

     作者独特の文章のリズムや言葉の選び方、そして晴明と博雅が醸し出す空気。相変わらず心地よい。ひとつの話の長さも寝床で読むのに丁度よい。

     今回は蘆屋道満の登場シーンが多く、サブタイトル「女蛇ノ巻」も道満活躍の話のものだったが、自分としては「相人」が最もおもしろかった。
     (創作だとは思うが)『今昔物語』にも登場する「登照」の為人をうまく膨らませて興味深い話にし上げていたのには感心した。

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    2021年10月26日
  • 陰陽師 蒼猴ノ巻

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    陰陽師シリーズである。
    花びら一枚一枚が仏に見える博雅と、それに関心する清明といつも通りで短編10本。

    深く掘りさげてないけど、基本的には古の物語をベースに作っているだろうから、そこも調べると楽しいかも。

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    2021年10月23日
  • 悪夢喰らい

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    あまりの読みやすさに驚いた。
    多分自分にあった小説なんだろう。

    どれも面白かったけど、のけもの道、突然のSF謎展開に戸惑った四畳半漂流記で作者の幅広さを知り、霧幻彷徨記のふとした美しさなどが好みだった。

    なんとなく見かけたからリストにないけど買ってみたのが正解だった。

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    2021年10月13日
  • 陰陽師 玉兎ノ巻

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    今回も変わらぬ晴明と博雅の掛け合いを楽しめました。
    そして、道満が出て来る話は今回も良かった。
    晴明と一緒に登場し、あの手この手で晴明を振り回す道満の話も面白いですが、今回のように道満メインで少し趣向を変えてという展開もまた良しです。
    あとは、「木犀月」他の話とはひと味違う感じで印象的でした。

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    2021年10月12日
  • 陰陽師

    購入済み

    隙間時間におススメ

    安倍晴明に引かれて買いました。
    短編集のようで、読みやすいです。
    シリーズも、少しずつ読んでみたいと思います。

    #癒やされる

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    2021年10月06日
  • 沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二

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    さらに謎が深まってゆく2巻。阿倍仲麻呂の手紙が良かった。でもなんか時々牡丹の幻想モードに入るとちょっとだるくなる

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    2021年10月03日
  • 花歌舞伎徒然草 はなのかぶきよもやまばなし

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    著者が思っていたよりずっと歌舞伎の世界と関わりが深かったんだと知れて興味深かった。(「三國傳來玄象譚」観てみたい…)
    自分も観た好きな舞台、「野田版桜の森の満開の下」や「切られの与三」の、萩尾望都さんのイラストが見られたのも嬉しい。

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    2021年08月28日
  • おにのさうし

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    そめどののきさき
    鬼愛〜♡
    切ねぇわ。
    こんな美しいエロみたことねぇ。
    死ぬ前まで胸に秘めてたの効いた。

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    2021年08月20日
  • 陰陽師 鳳凰ノ巻

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    ネタバレ

    シリーズ4巻目。蘆屋道満多めです。
    「ゆこう」
    「ゆこう」
    そういうことになった。
    …というくだりが定番に。この言い回し好きです。
    どんどん面白くなって行く。晴明と博雅の絶妙な掛け合いが面白さのモトなのかなぁ。

    今巻では
    晴明、道満と覆物の中身をうらなうこと
    が1番好きなのお話。我が儘な貴族の鼻をあかせて楽しそうな晴明と道満がよい。

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    2021年08月13日
  • 陰陽師 付喪神ノ巻

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    ネタバレ

    魔の巣窟平安京のお話で未知魍魎、百鬼夜行の世界なのに、おどろおどろしくない。グロテスクな雰囲気にならない「陰陽師」。読み易いです。ワザと古語表記、読み方にしている所がお話の世界に入り込める感じがして好きです。シリーズ3冊目は古典で習った様な知っているお話が揃ってる。蘆屋道満も登場。
    「鉄輪」「ものや思ふと」は読み終わると物哀しくなる。どうにもならない事もある。

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    2021年08月11日
  • 別冊NHK100分de名著 時をつむぐ旅人 萩尾望都

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    番組を見損なった。萩尾望都大ファンの番組プロデューサー(秋満吉彦)が満を持して放つ100分de名著。番組よりも論者は更に加筆したようだし、論者たちをア然とさせたらしい萩尾望都ロングインタビューも完全版で載っている。番組観なくても、こういうムックで読む方がよっぽど役に立つ。

    【内容】
    『トーマの心臓』をよむ――小谷真理
    『半神』『イグアナの娘』をよむ――ヤマザキマリ
    『バルバラ異界』をよむ――中条省平
    『ポーの一族』をよむ――夢枕獏
    萩尾望都インタビュー

    ここで新たに提示されている萩尾望都論は、それなりに新しい視点ではあるけれども、驚くようなことは書かれてはいない。かつて80年代の初めに漫画評論誌「ぱふ」に於いて橋本治が「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」で指摘した時から、萩尾望都は文学評論の水準で語られてきた。まだまだ汲めども尽きぬ視点が出てくるだろう。

    ここの論者たちが繰り返し指摘している視点がある。
    「異端者」としての主人公=作者が、どうやって世間と折り合いをつけてゆくか。
    「ここではないどこかへ」というのは、21世紀から出てきた萩尾望都短篇のテーマではあるが、それはそのまま萩尾望都の生涯のテーマであるというのである。
    それはその通りだと思う。
    じゃ、それは単なる「世間」なのか?
    というのが私の問題意識である。
    それはもっと手強い「世界」ではないのか?
    言葉にできない「世界」に対する不安。
    それは同時に私たちの問題意識でもある。
    萩尾望都が何度も読み返されるのには、理由がある。

    小説では描けないものを描いているから、萩尾望都はマンガを描いているのである。と、インタビューで萩尾望都は明確にしていた。ネームの作り方は、最初は登場人物の心理状態も全て書くらしい。そのあと絵で還元できるものは全て削って、最後にうまく絵にならない部分が、あの夢のように流れる「モノローグ」として残るらしい。曲のない歌詞が歌ではないように、絵のない言葉はマンガではない。「悲しみの天使」という映画とヘルマン・ヘッセの小説に刺激されて「トーマの心臓」が出来たようだが、一度その両方を見て、私にも「トーマ」がつくれるか試してみたい(笑)。

    論者たちの討論では、「イグアナの娘」のラストシーンに出てくる小さなトカゲの正体について、議論があったそうだが、インタビューではあっさり「それはお母さんです」と明かしている。ヤマザキマリは放送された番組を観てズッコケたらしい。この場合、娘とお母さんの和解は成立していたようだ。

    その他、新「ポーの一族」で「アランは復活させます」とあっさり語っていたり、とっても重要なことをさらっと言っている。

    萩尾望都を読んでいくために、新たに重要な本がまた誕生した。

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    2021年08月02日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    ネタバレ

    陰陽師安倍晴明の活躍と言うより、晴明と博雅の日常(?)。物怪、怪異が跋扈する闇の京都が舞台なのだけど博雅の人柄が緩和剤になってホッとさせる。
    改行の仕方が絶妙で臨場感をもたらせる。読みながら登場人物と息をのんでしまうというのか…。更に読みやすい。
    2巻では「鬼小町」がココロに残った。やるせなさ、安倍晴明でも解きほぐす事の出来ないしがらみがあるのだなぁ…と。

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    2021年07月29日
  • 陰陽師 付喪神ノ巻

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    歌合のような雅な宮中行事も描かれる一方、哀しい思いが凝り固まって鬼に変じたものも出てくる。
    晴明と源博雅が今作もいいコンビ。

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    2021年07月25日
  • JAGAE 織田信長伝奇行

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    織田信長の物語。面白かった。垣根涼介さんの『信長の原理』同様に信長の心理を描いた物語。一気に読めた。

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    2021年07月22日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    陰陽師・安倍晴明と笛の名手・源博雅のコンビがおもしろい。
    いろんな妖しいものが出てくるけれど、強い思いが形になって現れてくるものが多く、訳もなくいたずらをするのではない。陰陽師はその思いを聞いて、成就する手助けをしているのだなと思った。

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    2021年07月18日
  • 陰陽師 飛天ノ巻

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    平安の闇の中で博雅の無骨な真っ直ぐさを眩しく思う。前作よりももっと。
    晴明の掴めぬ妖しさが見え隠れする度に、博雅の意図せぬ可愛いらしさを感じる。ホームズとワトソンを思わせる凸凹なコンビの姿は麻薬に似ている。もっと、もっと2人の活躍を知りたいと続きを求めてしまう。
    どこか仄暗い世界で、2人の何とも言えぬ信頼感には安堵感すら感じるのだ。
    そして、一冊を読み終えてまた続きを…と思いキリがない。

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    2021年07月14日
  • 別冊NHK100分de名著 時をつむぐ旅人 萩尾望都

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    お正月に放送された素晴らしい番組の本が出てたので買った!スペシャルインタビューも。じっくり読みますよ

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    2021年06月22日
  • 神々の山嶺 下

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    やっとよみました。上下巻の感想です。
    漫画の方を読みたいなと思って数年たってしまい、結局読んだのは小説の方。有名なだけあって面白くないわけはない。これだけ長いのに漫画のようにするすると読めてしまった。

    ひとつ気になったのは女絡みの話が多いこと。
    山の話をわざわざ手に取る以上、山に人生を捧げた狂った人間の話が一途に読みたいところ。
    主人公がやたらと別れた女や新しい女に言及していてうんざりしてしまった。女々しい。。。羽生との対比が際立つにしても、もう少し主人公には格好良くあってほしかった。

    特に誘拐とか現地妻とかそのあたりの話はいらなかったなぁというのが、恋愛ものが苦手な自分の率直な意見である。

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    2021年11月10日
  • 獅子の門8 鬼神編

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    夢漠の大作「獅子の門」を読み終えた。
    作者自身が一番楽しんだんだろうと感じられる、
    まさしく趣味で書かれた小説だろう。
    最後のメインヒーローとダークヒーローの闘いは結末も含めて楽しませてもらった。
    ストーリーとしては読者を選別するだろうが、男なら何故か惹かれる単純だけど骨太な小説だった。

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    2021年05月28日