内田樹のレビュー一覧

  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた

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    私淑する内田樹先生の参加している本です。対談をまとめた形の本なのですが、示唆に富んでいてとてもおもしろい内容でした。

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    2014年01月22日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    最近、こうした知的な本を全く読んでいなかったので、最初は取っ付きにくかっただが、第二章から俄然、面白くなって来る。

    『人工臓器とコピーキャット』『記号的殺人の呪い』なんかは、どうだろうか。普段、不思議だなと思いながらも、それ以上は考えもしなかった事の答えが書いてある。

    『「内向き」で何か問題でも?』『Let's downsize』は、思わず、そうだ!そうだ!と相槌を打ちたくなるような話。

    知的でありながら、普通の人の日常に関連するテーマが多く、面白い。

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    2014年01月21日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    自分がかけた呪いとか、反復強迫とか、人が変わるってことは結構奥深いことなんだなと本書を読むと思うばかり。

    人の微細な言葉に出来ない感覚に挑むようなそんな、語り。

    著者の独特的な言葉とペースでかかれている。

    まだ読んでる途中。

    気になるフレーズがたくさん。

    読み終わって感想更新しますが、この本はおもしろい視点がたくさん。
    語り口調からカタルシスな感じかと思いきや、点を抑えてる、そんな感じの本です。

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    2014年01月21日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    久しぶりに内田樹さんの文春文庫を読んだ。それなりにボリュームがある。
    邪悪なもの、未知なるものにどのように対するか、そのことについて書かれています。
    例のごとく、内容は多岐にわたりますが、文庫版あとがきのなかにあった人間的尺度を超えるもの、の時間についての話がいちばん頷けた。短いスパンでしか考えられなくなってきているということに共感。

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    2014年01月21日
  • 期間限定の思想 「おじさん」的思考2

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    期間限定だなんて、たしかにトピックは古いけど、内容は古びていない。巻末のリーダビリティについてを読んで納得。これまで読んだ著作ではあまり注目してなかったけど恋愛についての考察が今回目立って良かった。

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    2014年01月12日
  • 邪悪なものの鎮め方

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    邪悪なもの=震災、コピーキャット犯罪、暴力とか。それまでの自分の知識やスキルじゃ立ち向かえないものに遭遇した時にどのような考え方をすれば生存率が上がるか。大雑把にいえばそういう知恵が詰め込まれている本。

    「呪いのナラティブ」は本当にそうだよ。他人の足を引っ張って相対的に自分の地位を上げようという、そういうことが自分の幸福の指数にカウントされているような世の中は本当にいやだなあと感じていました。
    「内向きで何か問題でも?」の章もそうだよなぁと。
    別に悪くないっていうかむしろそのほうがいいし。

    ひとつこの本で一番印象に残った文章を書いておく。

    「妥協」において他者と「妥協」しているのは、「存

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    2014年01月07日
  • 街場の憂国論

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    素材は2011〜13年のブログから選出された政治・教育アンソロジー。内容は繰り返しになっているが、根底にあるのは全体を貫く深い危機感。ぜつぼう的状況のなか複雑に絡まった呪いを解毒するうえで必要なことが幾つか。先天的な能力のシェア、身近な人との連帯、「蟻の穴を塞ぐこと」、など。「能力主義的な思想が内面化した世代は、世代間の不公平に『怒り』を感じ、同世代間の不公平に『あきらめ』を、社会的不備の原因を質し、解決策を講ずることについて『無関心』を感じている」。実感としてあるだけに、指摘の一つひとつが重い。

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    2014年01月06日
  • 街場の憂国論

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    著者の本は、これまでにも何冊か読み、ときおり
    ブログなども追っていた…新刊を見たくて、書店へゆくと
    ビニルがかかっていて、特定秘密保護法に関する
    号外冊子がついてる! 単行本では珍しいこと!

    本書は、2011年から2013年にかけての政治関連の
    論説を編集したもの…内容は多岐にわたり、
    「ほぉ!」と思ったところに付箋を入れていたら、
    数十枚に及んでしまった…まさに…目からうろこの一冊。

    たとえば、2012年8月の消費増税法案に関して
    次のように語る…要旨がわかるように抜粋すると…

    ―法人税を下げ、賃金を下げ、公害規制を緩和し、
     原発を稼働させ、インフラを整備すべしというのが
     当今の「

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    2014年01月05日
  • 大人のいない国

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     私のとって気になる論客お二人が揃い踏みした著作です。
     鷲田氏の言では、「幼稚な人でも政治や経済を担うことができて、それでも社会が成り立っている」日本は、ある意味、成熟した社会とのこと。しかし、その社会は、安定を損なうような想定外の事象が発生した際、それを制御できる「大人」不在の社会でもあります。
     「大人」というキーワードを発想のトリガーにして、魅力的な個性を持つ論客が「現代日本社会の幼児性」を縦横に評した、とても刺激的な著作だと思いますね。

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    2013年12月31日
  • 若者よ、マルクスを読もう 20歳代の模索と情熱

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    へえ〜、マルクスを誤解(=誤理解)していたなぁ、と思うことと、何かを分析し理解しようとすることそのものの意味を誤解(=理解不足)していたなぁ、というのが感想。
    一番驚いたのは、共産主義社会という理想像があり、そこを目指すのが革命ではない、という指摘。
    確かに、マルクスは「空想的社会主義」とは異なる「科学的社会主義」と言っていたんだった。

    「つまり共産主義は、理想の国(ユートピア)の手前勝手な設計図から生まれるものではなく、資本主義がもつ問題をひとつひとつ解決していったその先に、結果として形をさだめるものとなる」(p.179)

    著者の一人が内田樹氏なので、正統なマルクス研究者は眉をひそめるか

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    2013年12月17日
  • 街場のアメリカ論

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    内田先生の本は定期的に読むんですが、何を期待してるかと言うと、
    コンテンツではなくマナーなんですよね。
    話の内容もさることながら、ものの考え方を学ぼうということです。
    ものの書き方や、悪口の言い方なんかもけっこう学べます。

    で、今回のアメリカ論なんですが、元ネタは2003年の授業だとか。
    10年経った今でも十分にリーダブルでした。
    つまり、本質にかかわる記述が、分かりやすく書かれているということです。

    と言う訳で、今回はコンテンツ的にも収穫大ということで、星4つでございます。

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    2013年12月12日
  • ためらいの倫理学 戦争・性・物語

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    ネタバレ

    内田先生の最初の著作。といっても、Web等で発表したものを著作にまとめるスタイルはあまり変わらず。戦争論・フェミニズム、分かりにくく書くことの愉悦等々。

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    2013年12月01日
  • 街場の憂国論

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    ネタバレ

    著者内田樹氏の日本憂国論。
    2013年現在日本で起こっている様々な社会問題に対して著者独自の視点から考察が加えられている。
    「他人のあまり言わないこと」を書き綴ったと著者が豪語するように、大手メディアから発信される情報とは大きく異なる知見に出会浮ことが出来た。

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    2013年11月27日
  • 街場の大学論 ウチダ式教育再生

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    ダメなやつはほったって、できるやつをサポートしようというのは、教員だけでなくどこの世界でも正しい解なのか。納得したくないなぁ…。
    とてもおもしろかったです。ウチダ先生初読みでした。

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    2013年11月26日
  • 街場のアメリカ論

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    かつて盲信的なハードロック少年だった私にとって、アメリカの原初的なイメージは「ハードロック王国」です。
    私がハマったのはモトリー・クルー、ガンズアンドローゼズ、メタリカ、ハードロックではないですがレニー・クラヴィッツほかいろいろ。
    日本人が逆立ちしたってかなわないハードロック王国。
    もちろん、軍事力も経済力も超一流。こんなことは自明過ぎて、誰も言わないほどに強大な国、アメリカ。特に冷戦終結後は、史上に冠絶する超大国として世界に君臨しました。
    「しました」と過去形で書いたのは、近年の凋落ぶりが著しいからですね。
    自動車の都・デトロイトの財政破綻に象徴されるように自動車産業の衰退は著しいですし、財

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    2013年11月23日
  • 大人のいない国

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    大人のいない国。日本にたいしての警鐘
    大人になるということはどういうことか
    大人がいなくても社会的に成り立つように成熟した社会
    哲学者としての2人の造詣の深さ
    難解さを感じながら、少々読むのに苦労しましたが
    面白かった。

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    2013年11月15日
  • 価値観再生道場 本当の大人の作法

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    右肩上がり の 幸福という
    呪縛 から 逃れる 方法
    自分が 何かして それに対して いろいろな人 から いろいろなかたちのリアクションが 返ってくる そういう 関係の中に いるのが 豊かさ という 事

    同化し 一体化幻想から はじまり
    嫉妬 バッシングに 繋がる
    今の自分に満足していない
    不満が ある状態だから
    同化した 他人を 叩く
    自分に 向けた 言葉

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    2013年11月18日
  • 修業論

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    武道家としての内田論で私には難しかった。
    ただし、中島敦の『名人伝』の「無射の射」の解説と司馬遼太郎の書く剣豪たちへの考察はおもしろかった。

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    2013年11月11日
  • 街場の読書論

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    ネタバレ

    【私の本棚】p22
    小説を読むというのは(哲学でも同じかもしれないけれど)、別の時代の、別の国の、年齢も性別も宗教も言語も美意識も価値観も違う、別の人間の内側に入り込んで、その人の身体と意識を通じて、未知の世界を経験することだと私は思っている。
    私の場合はとくに「未知の人の身体を通じて」世界を経験することに深い愉悦を感じる。

    【ジュンク堂と沈黙交易】p81
    インターネットでお買い物というのは「沈黙交易」の今日的な甦りであるという仮説。

    【非人情三人男】p96
    「苦しんだり、怒ったり、騒いだり、泣いたりは人の世につきものだ。余も三十年の間それをし通して、飽々した。余が欲するのはそんな世間的の

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    2013年11月10日
  • 街場の憂国論

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    本書で著者が何度も言及している、政治の責務は「国民全員を食わせること」であるという国民経済という考え方はシンプルでわかりやすい。これは今の政治に置き去りにされている考え方だ。

    (以下引用)
    議会制民主主義というのは、さまざまな政党政治勢力がそれぞれ異なる主義主張を訴え合い、それをすりあわせて「落としどころ」に収めるという調整システムのことである。「落としどころ」というのは、言い換えると、全員が同じように不満であるソリューション(結論)のことである。誰も満足しない解を得るためにながながと議論する政体、それが民主制である、(P.48)

    行政官に対しては「税金を無駄使いしている」という批判はあり

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    2013年11月05日