松本清張のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「巨人の磯」
法医学の教授清水康雄は大洗海岸に泊まった。
夜の海岸を見に出た清水は岩場に水死体を見つける。死後2週間と見られ、身元の確認も難しいと思われたが、指紋から県会議員の水田と判明した。しかし、水田は沖縄と台湾に視察と称して旅行しているはずだった。その水田が何故大洗海岸に流れ着いたのか?
関係者は水田の妻、秘書であり義弟でもある広川、広川の妻。
果たして真相はーー?
「礼遇の資格」
銀行協議会副会長の原島は、常に「副」に甘んじる地味で目立たない男だった。原島には年若い後妻がいた。原島の妻敬子は派手なタチで、原島に満足せず、浮気を繰り返していた。
敬子と再婚したことで、原島の運命は変わっ -
Posted by ブクログ
【立ち上がるための脚は、ついているか】
久しぶりに松本清張を読んだ。不甲斐ない自分への戒めのつもりだった。流れない時間を無理やり動かすための歯車でもあった。読み終わりに感じたものは、読み始める前となんら変わりなかったが、時間だけは動いている。
自分には出来ないことがある。出来ることもある。できたことが出来なくなる時もある。僕には自信が無さ過ぎた。
会って話してみたくても、嫌わるのが怖いのだ。見知らぬ人でいたい。出会いは別れ。ファンでありたい。読みたいから。認識し合えば、何かの拍子で僕がなにかをやらかして、本が読めなくなる。そんなことになったら。常識がないのです。だから、怖くなって。心から -
Posted by ブクログ
清張だから読みやすいだろ、というレベルで夜見はじめたら、普通に旅行記みたいな話で面食らった。女性ばかり30人の、ヨーロッパ漫遊記?という感じ。というのも、最初の1/3は、清張が北欧などへ旅行に行った時の記録といった感じで、特に何も起こらない。ようやく事件が起こるのが、だいたい半分のところ。そこまでは、清張らしくない文章が続く。
とはいえ、普通の情景を描写しているだけではなく、ちょっとしたくすぐり、皮肉を差し込んでいるところは面白い。中盤より少し後に「英語には男性語、女性語がないから、「○○○○。」と男は言った、というように書かなくてはならないので、読んでいてだるい」というような話が入ってくる