松本清張のレビュー一覧

  • 小説帝銀事件 新装版

    Posted by ブクログ

    戦後間もなくの混乱期の事件だけに、この結果は致し方ないのかな。日本人には基本的にお上のやることは間違いないとか、黙って従うべきだという考え方が未だにあるように感じる。

    おまけに、当時は旧刑事訴訟法。平沢氏はその法律の下の犠牲者と言って良いかもしれない。清張の筆致は非常に合理的で、平沢貞通の冤罪を強く印象づけてる。結局死刑が執行されなかったのも、当局が一抹の不安を抱えてた証拠だろう。

    本来ならば、恩赦でもなんでも釈放すべきだった。

    0
    2016年10月17日
  • 影の地帯

    Posted by ブクログ

    松本清張の長編推理小説。権力と闇の組織の結びつきがテーマ。
    全編に緊張感が漂い、かつ、良いテンポで、ちょいちょい美人が登場するエンタメ的要素もあり、かなりの長編(600頁)ながら一気に読ませる。

    0
    2016年08月24日
  • 巨人の磯

    Posted by ブクログ

    「巨人の磯」
    法医学の教授清水康雄は大洗海岸に泊まった。
    夜の海岸を見に出た清水は岩場に水死体を見つける。死後2週間と見られ、身元の確認も難しいと思われたが、指紋から県会議員の水田と判明した。しかし、水田は沖縄と台湾に視察と称して旅行しているはずだった。その水田が何故大洗海岸に流れ着いたのか?
    関係者は水田の妻、秘書であり義弟でもある広川、広川の妻。
    果たして真相はーー?

    「礼遇の資格」
    銀行協議会副会長の原島は、常に「副」に甘んじる地味で目立たない男だった。原島には年若い後妻がいた。原島の妻敬子は派手なタチで、原島に満足せず、浮気を繰り返していた。
    敬子と再婚したことで、原島の運命は変わっ

    0
    2016年07月27日
  • 憎悪の依頼

    Posted by ブクログ

    2016/7/4
    松本清張の短編集は読みやすくて何冊か読んだけど短くても長編を読んだような物語の世界観がしっかり心に広がるので読み応えがある。
    説明し過ぎす余韻を残す。

    0
    2016年07月04日
  • 眼の壁

    Posted by ブクログ

    おもしろかった。最後にこう来たか~って感じやった。仕掛けやら推理が全体的に凝られてて、読み応えあった。

    0
    2016年06月03日
  • 霧の旗

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    桐子の気持ちはわかるけども、弁護士松本を責めるのはお門違いであろうに。 と感じてしまったならばまんまと作者の思惑に乗ってしまっている。それこそが現代の裁判制度の矛盾点なのだ。お門違いな人間が平気で冤罪にかけられて、社会的地位を失う世の中なのだ。まさに本文引用の通り。

    0
    2016年04月27日
  • 聞かなかった場所

    Posted by ブクログ

    とても高名な作家なのに、松本清張さんの作品を読むのはこれがはじめてのような気がします。ミステリードラマの筋書きみたいで、知らず知らずに避けていたようです。ズバズバと核心に迫るのではなくその辺りをうろうろしながら近づいていくようなじれったい描きかたは好き嫌いがあるでしょう。
    ちょっとしたきっかけで殺人を犯したした心弱き犯罪者の心理が、うんうんそうだろな、と思えるほど的確に描かれていました。松本清張さんの小説の終わりかたがいつもこんなかたちなのか、もう一冊、機会があればぜひ確かめてみたいです。

    0
    2016年04月25日
  • 熱い絹(上)

    Posted by ブクログ

    タイ旅行でジムトンプソンの家(ミュージアム)に行って良かったので興味が湧いて。こんな事件全く知らなかった。
    それはそうと、この本、誤字が多くないですか?

    0
    2016年01月16日
  • Dの複合

    Posted by ブクログ

    2016.1.5
    やはり犯人はあいつかと。
    途中の引き込まれ具合はさすが松本清張。
    但し、最後は今ひとつインパクトに欠けるか。
    民俗学、抑留説は面白い。
    東経、北緯、あそこに符合するところがたまらんな。

    0
    2016年01月05日
  • 蒼い描点

    Posted by ブクログ

    北九州の清張の記念館に行こうと思い立ち、旅の途中にと手に取った本。600ページを超える小説だが、ゼロの焦点や砂の器よりも軽く読めた。最後の加害者の手紙が印象的。

    0
    2016年01月03日
  • わるいやつら(上)

    Posted by ブクログ

    2015.11.28
    医者の報酬制度、保険制度変更という社会的背景も含まれている。医者の社会的地位を悪用した、まさにわるいやつらである。下巻では警察と主人公との対決になるのか。楽しみ。

    0
    2015年11月28日
  • 塗られた本

    Posted by ブクログ

    【立ち上がるための脚は、ついているか】

    久しぶりに松本清張を読んだ。不甲斐ない自分への戒めのつもりだった。流れない時間を無理やり動かすための歯車でもあった。読み終わりに感じたものは、読み始める前となんら変わりなかったが、時間だけは動いている。

    自分には出来ないことがある。出来ることもある。できたことが出来なくなる時もある。僕には自信が無さ過ぎた。

    会って話してみたくても、嫌わるのが怖いのだ。見知らぬ人でいたい。出会いは別れ。ファンでありたい。読みたいから。認識し合えば、何かの拍子で僕がなにかをやらかして、本が読めなくなる。そんなことになったら。常識がないのです。だから、怖くなって。心から

    0
    2015年11月23日
  • 古代史私注

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「万二千里」の虚妄:長大な距離の象徴化なのである 記・紀の関係:私の結論を先に言えば、記も紀も同じ修史局で作られたと考えるものである  

    0
    2015年11月05日
  • 水の肌

    Posted by ブクログ

    読みやすく書く作家って良いね。松本清張は大御所なのに気取ってない所がよい。感情のネチネチや残虐な描写は極力抑えて、でも人間の行動の異常さ、特に普通の人が取った悪気ない行動がいかに人を怒らせ、殺意にまで至らせるかをいくつも見せてくれる。

    0
    2015年10月03日
  • 小説日本芸譚

    Posted by ブクログ

    松本清張の作とは思えない、こんなのも描くのだと感じ入る。清張初期の作とはいえ、「点と線」発表と同じくする時期なのだ。とにかく綿密な調査が作品に重みを添える。2015.8.18

    0
    2015年08月18日
  • 水の炎

    Posted by ブクログ

    野心家の若手銀行役員と形だけの結婚生活を続ける美しい妻・信子、リゾート開発会社への出資を目論む夫は・・・。
    信子は28歳というが、現代の女性に比べればものすごく大人。今の感覚からとすれば信子の行動は歯がゆく感じるが、意思の強いきっぱりとした女性である。
    ろくな男が出てこない小説であった。
    (電子書籍 Reader)

    0
    2015年05月24日
  • 黒の回廊

    Posted by ブクログ

    清張だから読みやすいだろ、というレベルで夜見はじめたら、普通に旅行記みたいな話で面食らった。女性ばかり30人の、ヨーロッパ漫遊記?という感じ。というのも、最初の1/3は、清張が北欧などへ旅行に行った時の記録といった感じで、特に何も起こらない。ようやく事件が起こるのが、だいたい半分のところ。そこまでは、清張らしくない文章が続く。

    とはいえ、普通の情景を描写しているだけではなく、ちょっとしたくすぐり、皮肉を差し込んでいるところは面白い。中盤より少し後に「英語には男性語、女性語がないから、「○○○○。」と男は言った、というように書かなくてはならないので、読んでいてだるい」というような話が入ってくる

    0
    2015年05月12日
  • 黒い画集

    Posted by ブクログ

    短編集。
    殺人を暴かれそうになり返り討ちにしちゃったり、浮気をひた隠しにするために無実を証明する決定的な証言をせずにしっぺ返しを食らったり、ちょっと毛色の変わった組み立てが面白く、さすがは松本清張と感じた。
    読んでない本がいっぱいあり、それはとりもなおさず楽しみがいっぱいあるってこと。

    0
    2015年04月28日
  • 隠花の飾り

    Posted by ブクログ

    短編集で、一編の長さが原稿用紙三十枚(表現からして古い)なので、読みやすかった。もう少し短編で慣らしてから、『点と線』などの長編に挑むのだ。

    0
    2015年02月18日
  • 死の枝

    Posted by ブクログ

    松本清張、4冊目。
    黒い画集よりもさらに短編が11編。
    今まで読んだものは、割と最初に事件が起こり、その謎解きの部分のじわじわ感が楽しめたが、この短編集は、事件が最初に起こるのはおなじだが、逆に謎解きはあまりせず、犯人の目星がつくあたりで、あとは読者の想像に委ねている。
    そのあたりが、今までとは一味違う心地よい読後感だった。
    また、短編でありながら、その中の時間軸は決して短くなく、そこもリアリティを感じられたのかもしれない。

    0
    2015年02月15日